NAMBA69、BRAHMANらライブイベントで反原発訴える

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難波章浩が発起人を務める反原発ロックイベント「NO MORE FUCKIN' NUKES 2013」が7月14日、東京・SHIBUYA-AXで行われた。

NAMBA69(撮影:WATARU UMEDA) (c)NMFN実行委員会

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BRAHMAN(撮影:TEPPEI) (c)NMFN実行委員会

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Ken Yokoyama(撮影:WATARU UMEDA) (c)NMFN実行委員会

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恒正彦(撮影:WATARU UMEDA) (c)NMFN実行委員会

恒正彦(撮影:WATARU UMEDA) (c)NMFN実行委員会

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このイベントは坂本龍一がオーガナイズする脱原発をテーマとした音楽イベント「NO NUKES」の意志を受け継ぐ形で、出演者がロックを通じて反原発を訴えていくもの。BRAHMANKen YokoyamaNAMBA69サンボマスターSLANG、ソウル・フラワー・アコースティック・パルチザン、恒正彦、松田 "CHABE" 岳二(CUBISMO GRAFICO、kit gallery)がライブアクトとして登場したほか、三宅洋平、山本太郎、DELI、被災地支援団体「南相馬 みんな共和国」の近藤能之、首都圏反原発連合のミサオ・レッドウルフ、NPO法人環境エネルギー政策研究所所長の飯田哲也がライブの合間に観客に向けて反原発に関するメッセージを送った。

最初の1時間は松田 "CHABE" 岳二がDJを披露して会場を温めると、ステージにはイベント発起人の難波がステージに現れた。難波は「今日1日、たくさんのバンドを観て、いろんな人たちのメッセージを聞いて、いろいろ思って帰ってください」と挨拶。そしてライブアクトのトップバッターとしてNAMBA69がステージに登場。難波の「行こうぜ、福島の方々のために!」という合図に続いて、「FIGHT IT OUT」「WAKE UP」「STOP THE 54」「LEVEL7」と攻撃的な選曲で観客を煽る。曲間では難波が「左の人、右の人とか、放射能は人を選ばないよ。2年前の3月11日を思い出してくれ。1つになろう!」と客席に向けて語りかける画面もあり、最後は「未来へ~It's your future~」で最高の盛り上がりの中、ライブを終えた。

続いてステージに現れたのは、福島出身の山口隆(Vo, G)を含むサンボマスター。「難波さんに呼んでもらって来ました。外は暑いけどな、もっと熱くして帰ろう!」という山口の煽りとともに、「世界をかえさせておくれよ」から勢いよくライブを開始した。サンボマスターはNAMBA69の疾走感あるパンクロックとは異なり、ソウルフルでグルービーなサウンドで会場をダンスホールへと一変。途中、山口は「難波さんから『山口くんたちにはまず原発のことより、福島のことを歌ってほしい』と言われたんだ。だから故郷の歌、歌っていいか?」と話してから、猪苗代湖ズ名義で発表した「I love you & I need you ふくしま」をサンボマスターバージョンで披露した。山口のエモーショナルな歌声で会場が温かい空気に包まれると、その後は「そのぬくもりに用がある」「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」「できっこないを やらなくちゃ」でより客席を盛り上げてからステージを降りた。3番手の恒正彦は、恒岡章(Hi-STANDARD、CUBISMO GRAFICO FIVE)、村上正人(HELLBENT)、HIKO(GAUZE)というドラマー3人からなるインストユニット。ドラムセット3台が用意されたステージ上に3人が揃うと、それぞれパワフルなドラミングでセッションを開始した。ときに3人同時にプレイし、ときに代わる代わるドラムソロを披露するなど、彼らは巧みなドラミングで観客を圧倒させた。

恒正彦の唯一無二の演奏に続いては、BRAHMANがステージに登場。ミディアムテンポの「鼎の問」からライブを開始し、1曲終えたところでTOSHI-LOW(Vo)は「あの日から3度目の夏。2度目の『NO NUKES』ライブ。一度きりの人生、後悔したくねえから。『NO MORE FUCKIN' NUKES』、BRAHMAN、始めます」と語り、豪快なロックチューン「賽の河原」で会場の空気を一変させる。フロアに大勢のクラウドサーファーが出現する中、バンドは「CHERRIES WERE MADE FOR EATING」「BEYOND THE MOUNTAIN」「SEE OFF」といった楽曲を連発。「警醒」ではTOSHI-LOWは客席に向かってダイブし、そのまま観客に支えられながら歌う場面もあった。そしてTOSHI-LOWはライブ終盤に「本当は出たくなかったんですよ、こんなイベント。出たりしてると『ミュージシャンが政治のことを……』とか言われるし。でもなんとなく国がこんなだし、電話がかかってきて『出てくれ』って言われるし」「震災はいろんなものを奪いました。俺の友達や先輩の家族や家を奪って、家族の団らんを奪って。昨日『KESEN ROCK FESTIVAL』に出て、バンド仲間やボランティアの人たちと飲むのを楽しみにしてたら、このイベントに出なきゃいけなくて……震災は俺たちから打ち上げまで奪っちまった」と観客に語りかけてから、「霹靂」を感情たっぷりに歌い上げた。ここでライブは終わると思いきや、RONZI(Dr)が再びリズムを刻み始め、そのままラストナンバー「初期衝動」に突入。フロアには再びクラウドサーファーが続出し、最高潮の熱気に包まれBRAHMANはステージを降りた。

三宅洋平、山本太郎によるスピーチを経て始まったのは、ソウル・フラワー・アコースティック・パルチザンによるステージ。この日はバンバンバザールの黒川修(B)がサポートメンバーとして参加し、バンドは公開リハーサルと称して「ピープル・ゲット・レディ」を演奏したのちに、「世界はお前を待っている」から緩やかにライブをスタートさせた。中川敬(Vo, G)は何度も「俺もうるさいの、やりたいねんで?」と言って観客を笑わせつつ、エモーショナルな歌とピースフルなアコースティックサウンドで観客のハートをわしづかみにしていった。「満月の夕」ではBRAHMANのTOSHI-LOWがステージに飛び入り。中川と一緒に歌うサプライズもあり、最後は「うたは自由をめざす!」でお祭り騒ぎの中ライブを終えた。

ソウル・フラワーのハートウォーミングなライブに続いては、SLANGがステージに登場。豪快かつヘビーなハードコアナンバーが次々に演奏される中、KO(Vo)はMCで自身が行っている“NBC作戦”(物資支援活動)について「仮設住宅の最後の1こがなくなるまで続けたいと思ってる」と心の内を明かした。そして最後にステージに現れたのはKen Yokoyama。「ずいぶん待ったよ、今日は。でもいろんな話聞けて、いろんな知識を得られてよかったんじゃないかな」と言って「You And I, Against The World」「WALK」「This is Your Land」などを連発すると、会場のボルテージは一気に沸点まで達した。日の丸の旗を羽織った横山健(Vo, G)は、ときにマイクを客席に投げ込むなどして観客を煽る。そして「今日観たこと、聞いたことをきっかけに、いろいろ考えてほしいな」と語り、自身や難波、KOなどに当てはまる曲として「Ricky Punks III」を歌った。ライブ終盤、「Let The Beat Carry On」ではBRAHMANのTOSHI-LOWがステージに飛び入りし、マイクをフロアに投げ込んだり「東北LIVEHOUSE大作戦」ののぼり旗を観客に渡したりしてライブに乱入。当初の終了時間を過ぎてしまったものの、横山の「もう1曲だけやらせてください!」という言葉に難波がGOサインを出し、最後に「Believer」を大合唱して長時間にわたるイベントは幕を閉じた。

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요시다유키히로 ЁсидаЮкихиро @yshdykhr

【昨年の今日】「NAMBA69、BRAHMANらライブイベントで反原発訴える」(音楽ナタリー130722) http://t.co/r2dPEADKmH

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