7月15日、
客電が落ちると同時に「蟲の音」が鳴り響き、会場右手に設置されたスクリーンに「物語は“蟲”がヒトのヨを覗いたその瞬間から始まる」という文字が映し出される。すると黒を基調とした衣装に身を包んだメンバーが登場して「クロイトモダチ」からライブをスタートさせた。
第1部でバンドは、「ヒトの音」「それでも、その手を」「光軌一閃」「アヲイトリ」といった「蟲の音」の収録曲を畳みかけるようにパフォーマンス。蟻(Vo)は「同じ種族で殺し合い、一方ではたった一度の命を自ら捨てる……世の摂理を知らない、愚かな生き物」と告げて「ヒトの音」を、「みんなの優しい光に“蟲”は引き寄せられていく」と話して「明星」の演奏を始めるなど、ストーリーテリングでもファンを魅了する。フロアには前列でモッシュするオーディエンスと、直立不動でステージを食い入るように見つめるオーディエンスが同時に存在し、異様な熱気が立ち込めていた。
休憩時間を経て第2部は第1部同様、スクリーンを使った物語の説明からパフォーマンスへと流れる。白い衣装に着替えた蟻が「旅には“どこにでも行ける自由”と、“ここから逃げる”という2つの意味があるよね。みんなが今日ここに集まってくれたのが、“自由(を求めて)”だったらうれしいけど、“逃げ場所”でも、私たちが受け止めるよ」と話すと、場内は温かい空気で包まれた。この雰囲気から一転、郁己(Dr)のMCでは、軽妙な語り口で「爆裂厨二病バンドです!(笑)」と自称して笑いが起こる場面も。
アンコールでは、郁己が「何が聴きたい?」とオーディエンスに問いかけると、「働き蜂!」「レンタル!」と活動初期の名曲のコールが巻き起こる。蟻が「クズみたいなお前らに贈るよ!」と「働き蜂」で煽るとモッシュピットは狂乱の渦と化し、その後「レンタル」では観客とバンドの大合唱が実現した。約3時間、計23曲の濃厚なワンマンライブを終えた蟲ふるう夜には、本日7月17日にレンタル&配信限定で「蟲の声」をリリースしている。
蟲ふるう夜に「蟲ふるう夜に ワンマンLIVE“蟲の声”」
2013年7月15日 Shibuya O-Crest セットリスト
第1部 蟲の音
01. 蟲の音
02. クロイトモダチ
03. 犬
04. ヒトの音
05. それでも、その手を
06. 光軌一閃
07. アヲイトリ
08. 明星
09. 蟲の音 ~Reprise~
第2部 蟲の声
01. 蟲の声
02. 白の出会い
03. ふたつの旅立ち
04. オオカミの森
05. 変わる景色
06. 幻水の都
07. 黒の出会い
08. 一緒に逃げよう
09. 戦争
10. 灰の都
11. 守るべきもの
12. 別離
<アンコール>
01. 働き蜂
02. レンタル
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[CD] 2013年7月17日発売 / Project Shirofune / SFCD-10004
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音楽ナタリー @natalie_mu
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