3月27日に3rdアルバム「ある篝火について」をリリースした
初日の12日は「対バン編」と銘打ち、ライブアクトにTHE NAMPA BOYSとThe cold tommyの2組を招聘。さらにDJにfilipo(髭)と大城嘉彦(APOGEE)の2人を招き、転換中も飽きさせない構成で観客を楽しませた。この日、ホストであるPragueは21:00すぎに登場。ゲストアーティストたちが作り出した熱気を引き継ぐように、ダンサブルな「Distort」からライブの口火を切った。続けて「愛唱歌」「おもちゃ体操」といったメロディアスな楽曲を続け、「ある篝火について」の世界を生で観客に伝えていく。
合間のMCで鈴木雄太(Vo, G)は「アルバムのできはいかがですか? 俺たちにしか見せれない風景を見せたいと思って作りました」と「ある篝火について」に込めた思いを語る。続いてどっしりとしたグルーヴが心地よい「作戦C」、伊東賢佑(Dr)と金野倫仁(B)が構築する複雑なリズムが耳を引く「オカルト」などを演奏した。またアンコールでは「このイベントで大事な曲を聴いてほしい」という言葉に続けて、疾走感のある「脱走のシーズン」をプレイ。ダイナミックな音を響かせて「対バン編」ライブに幕を下ろした。
翌日の13日は「ワンマン編」ということで、バンドは全17曲を熱演するフルボリュームのステージを展開。前日ではアンコールで披露された「脱走のシーズン」を1曲目に演奏し、「魂のシルエット」「愛唱歌」など「ある篝火について」の収録曲を次々と披露した。MCでは鈴木が1月のレコーディングライブを振り返り、「とてつもない緊張の中、それを乗り越えてでも作りたいものがあった。スタッフ、お客さん、みんなの協力なしにはできなかった。本当にいい作品ができた」と充実した表情を浮かべていた。
ライブの後半では「ある篝火について」の曲順をなぞるように「作戦C」「オカルト」といった楽曲が届けられ、会場内の熱気をぐんぐんと高めていく。そして本編は、躍動感たっぷりのアンサンブルが印象的な「オイルランプ」で締めくくられた。
アンコールでは「ある篝火について」から一旦離れ、鈴木の「春らしい曲を1曲やってみようかな」という言葉から「街路樹」が、「自分たちにとって大切な曲をもう1曲」という紹介から「サーカスライフ」が届けられ、本編とは異なる空気が作り出される。さらに鳴り止まない拍手に応え、この日はダブルアンコールも実施した3人。曲が始まる前には再度「ある篝火について」にまつわるエピソードが語られ、金野は「素晴らしいコンディションで録れているから、試聴機で聴いたらもしかしたらライブレコーディングだというのがわからないかもしれない」「純粋にいい楽曲を詰め込んだので1つの作品としてアルバムを楽しんで聴いてほしい。レコーディングライブをPragueがやったことには意味がある」と語り、「みんなで絶対に消えていかないアルバムにしたい」と力強く誓った。
そして2日間のライブを締めくくったのは、「明け方のメタファー」に収録されている「時の鐘」。3人はMCで見せていたリラックスした表情を一変させ、全身全霊のプレイでオーディエンスを圧倒した。
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