硬質プレイとゆるふわMCが光るじん(自然の敵P)ワンマン

1

132

この記事に関するナタリー公式アカウントの投稿が、SNS上でシェア / いいねされた数の合計です。

  • 22 18
  • 16 シェア

じん(自然の敵P)が4月14日、初のワンマンライブ「ライブ・イン・メカクシティ」を神奈川・横浜BLITZで開催した。

じん(自然の敵P)(撮影:Kobayashi TAXI)

じん(自然の敵P)(撮影:Kobayashi TAXI)

大きなサイズで見る(全10件)

スクリーンに投影されたエネと共演するじん(自然の敵P)(撮影:Kobayashi TAXI)。

スクリーンに投影されたエネと共演するじん(自然の敵P)(撮影:Kobayashi TAXI)。

大きなサイズで見る(全10件)

この日のライブは生バンド形式。サイドギターとピアノを担当するじんがゆーまお(Dr)、高尾俊行(Dr)、白神真志朗(B)、菊池真義(G)とともに5人のゲストボーカリストを迎え、自身のボーカロイドナンバーを演奏していった。

17時を過ぎたころにじんが手がけるメディアミックス企画「カゲロウデイズ」の主人公一味である“メカクシ団”のアジトの入り口を模した扉からじんとゆーまお、白神、菊池、最初のゲストONEが姿を現すと、会場に集まった1500人が一気にヒートアップ。1stアルバム「メカクシティデイズ」収録の声優・阿澄佳奈によるナレーション「ロスタイムプロローグ」がオープニングSEとして流れると、会場は大歓声とサイリウムの光に包まれた。そしてSEが鳴りやむと同時に、じんがギターをストローク。どこかボーカロイドを思わせる独特な歌声のONEによる「チルドレンレコード」でこの日のライブはスタートした。

直後のMCでじんは「もう、しゃべることがなくなってきたんですけど」と苦笑しつつも「今日午後5時から少しの間だけは皆さんもメカクシ団の一員ということで」と煽る。続く「如月アテンション」では、観客やONEとともに手拍子を打ち、会場の一体感を作り上げていった。

ギターを下ろし電子ピアノを前にしたじんが呼び込んだ2人目のゲストは感傷ベクトルの田口囁一。「さっきは街を走り出すような元気なナンバーだったんだけど、次は部屋の中で空想を巡らせるような曲を」と語るじんが「空想フォレスト」のイントロを奏でると、田口がナイーブさをたたえたボーカルを聴かせ、観客を魅了する。

そして再度ギターを手にしたじんが田口とともに「カゲロウデイズ」をプレイすると、バンドメンバーは一旦退場。ステージに1人残ったじんは「口の悪いヤツが来るって聞いてます」とつぶやきつつ、打ち込みのトラックにあわせてギターを弾き始める。するとステージ両サイドのスクリーンに「カゲロウプロジェクト」のキャラクターであるエネのCGが投影され、じんのギターとバックトラック、そしてボーカロイドの歌声とシンクロした見事なダンスを披露して会場を盛り上げた。

3人目のゲストMARiA(GARNiDELiA)は、先ほどのメンバーに高尾を加えたツインドラム編成のバンドとともに、この日が初公開となった新曲「夕景イエスタデイ」などの3曲を演奏。中でもじんのファンキーなギターカッティングとMARiAのタフなボーカルが印象的な「夜咄ディセイブ」で、ゆーまおと高尾が激しいドラムバトルを繰り広げると、ツインドラムの生バンドならではの展開にファンは感嘆の声を上げていた。

続くゲストの奥井亜紀がステージに姿を見せると、じんは緊張の面持ちで、彼女の歌うアニメ「魔法陣グルグル」のテーマソングの大ファンであること、憧れのボーカリストであることをカミングアウトする。その言葉に笑顔で耳を傾けていた奥井は軽快なステップを踏みながら「シニガミレコード」「群青レイン」という、じん楽曲の中でも特にメロウな2曲を熱唱。じんの尊敬のまなざしに、どこまでも伸びるような高音と圧倒的な表現力で応えてみせた。

ゲスト陣のトリを飾ったのはナノウ。彼のステージは「最後の最後まで全力で楽しんでいってください!」「よろしく!」というシャウトから始まった。バンドマンならではの煽りを見たじんが「MC上手いっスね」とボソっと漏らし、ナノウと会場の爆笑を誘う。しかしその後は一転し、モニタスピーカーに足をかけ、高らかに歌い上げるナノウとともに「コノハの世界事情」「ロスタイムメモリー」をヘビーにプレイし、和やかだったムードを切り裂くようなパフォーマンスを見せつけた。

ナノウとバンドメンバー、そしてじんがステージを去った瞬間に巻き起こったアンコールにまず応えたのはエネ。「カゲロウプロジェクト」において彼女のテーマソングに位置付けられている「人造エネミー」の音源が流れ出すと、スクリーン狭しとダンスを繰り広げる。そして再び登場したじんらバンドメンバーが、5月29日発売の2ndアルバム「メカクシティデイズ」に収録される新曲「オツキミリサイタル」をONEとともに演奏したところでこの日のステージは終了。「また遊びに来てね」というじんの言葉と、終演後の阿澄佳奈ナレーションによるSE「カイエンパンザマスト」を背に1500人は笑顔で帰路についた。

なおじんは4月21日、大阪・堂島リバーフォーラムでも「ライブ・イン・メカクシティ」を開催。ゲストボーカルとしてナノウ、田口、奥井、ONE、そしてLiSAが出演する。

じん(自然の敵P)「ライブ・イン・メカクシティ」横浜公演セットリスト

01. チルドレンレコード(Vo:ONE)
02. 如月アテンション(Vo:ONE)
03. 空想フォレスト(Vo:田口囁一)
04. カゲロウデイズ(Vo:田口囁一)
05. エネの電脳紀行
06. デッド・アンド・シーク
07. メカクシコード
08. 夜咄ディセイブ(Vo:MARiA)
09. 夕景イエスタデイ(Vo:MARiA)
10. ヘッドフォンアクター(Vo:MARiA)
11. シニガミレコード(Vo:奥井亜紀)
12. 群青レイン(Vo:奥井亜紀)
13. コノハの世界事情(Vo:ナノウ)
14. ロスタイムメモリー(Vo:ナノウ)
<アンコール>
15. 人造エネミー
16. オツキミリサイタル(Vo:ONE)

じん(自然の敵P)「ライブ・イン・メカクシティ」大阪公演

2013年4月21日(日)大阪府 堂島リバーフォーラム
<ゲスト>
奥井亜紀 / ONE / 田口囁一(感傷ベクトル) / ナノウ / LiSA

この記事の画像(全10件)

読者の反応

  • 1

音楽ナタリー @natalie_mu

硬質プレイとゆるふわMCが光るじん(自然の敵P)ワンマン http://t.co/CarPjwAR5k

コメントを読む(1件)

関連商品

リンク

あなたにおすすめの記事

このページは株式会社ナターシャの音楽ナタリー編集部が作成・配信しています。 じん / 感傷ベクトル / ナノウ / CIVILIAN / LiSA の最新情報はリンク先をご覧ください。

音楽ナタリーでは国内アーティストを中心とした最新音楽ニュースを毎日配信!メジャーからインディーズまでリリース情報、ライブレポート、番組情報、コラムなど幅広い情報をお届けします。