the cabsが解散を発表

the cabsが解散することを発表した。

the cabsは今年1月に1stフルアルバム「再生の風景」をリリースし、3月からはレコ発ツアーを開催予定だった。しかし2月上旬より高橋國光（G）と連絡が取れなくなり、ライブ活動をいったん中止していた。

その後高橋と連絡が取れるようになったものの、彼が音楽活動を継続できない状況だったため、話し合いの末バンドは解散を決断。解散発表に伴いメンバーはそれぞれコメントを発表しており、高橋は「僕はいま心にある種の問題を抱え、日常生活にも等しく問題を抱えています。それはまったく今回の件の言い訳にはなりませんし別問題ですが、それにより今後音楽に対して向き合っていく自分を想像することが難しく、他の活動をしていくことは現時点で考えていません」と現在の心境をつづっている。

なお解散に伴い予定されていたツアーは中止となる。チケットの払い戻しに関する情報は追って発表。

中村一太コメント

ファンの皆様や関係者のみなさま、大変申し訳ございません。

今回の彼の失踪をきっかけに色々隠れていたことなど全て明るみに出ました。
そのとき今まで通り活動することはできないという話になりました。
とても後味の悪い解散になってしまい申し訳ない。

ただ僕は音楽家です。
僕が考えるべきことは音楽のみだと思っております。

いつか色々な形で関係者やファンの皆様には恩返しをしたいと思っております。

まだまだがんばります。
目指すは音楽の発展です。

首藤義勝コメント

このたびは突然の解散の報告となり申し訳ありません。また既に確定していた全ての公演への出演を取りやめることになり、チケットをご購入いただいたお客様、並びに開催に向けて尽力いただいていた関係者の皆様に多大なるご迷惑をおかけしたことを深くお詫び致します。

the cabsというバンドが始まって以来、たくさんの方々のご協力のおかげで、結成当初には考えもしなかったような素晴らしい経験を何度もさせて頂きました。それと同時に、人と人との集合体であるバンドという形態上、様々な苦慮も重ねてきました。

共通の目標を持って活動している限り、バンドの結束を固めるのは決して難しいことではありませんでした。皆様の目から見える部分かどうかは分かりませんが、the cabsはおおよそ不仲や衝突などという言葉とは縁もなく、それぞれがメンバーの意思を尊重し、楽曲に関しても方向性に関しても、これ以上ない理想的なバランスでやってこれたと思っています。

しかし同時に、バンドとして介入する術のない各個人の抱える様々な問題にもこれまで幾度となく向き合ってきました。そして今、現メンバーで活動を続けていくことが不可能な状況になりました。人として生きている以上、多少なりともどんな人間もそれぞれの事情を抱えているのは当たり前のことで、僕はそれを否定すること、非難することはできません。しかし結果としてthe cabsの解散によって皆様の期待を裏切ってしまったことは、the cabsの一員として本当に申し訳なく思っています。3人の今後将来を考えたときに、解散が唯一の選択肢だったことをご理解いただければと思っています。

膨大な時間をかけて積み上げてきたものが終わりを迎えるのは辛いものです。ただ今日までthe cabsとして活動してきて、音楽という形ないものを作り上げるという他の何物にも代え難い喜びを味わえたことは、貴重な経験になりました。素晴らしい機会を与えてくださった全ての方に感謝しています。また残響recordに所属したことで楽曲を世に出すことも出来ました。the cabsの楽曲をライブで披露することはもう出来ませんが、これからも皆様それぞれの環境で聴いていただけたら幸いです。

今までありがとうございました。

高橋國光コメント

この度は、このような結果になってしまったこと、それに伴い沢山の関係者、ファンの方、そしてこの一連の件を目にした方すべてに迷惑をおかけしてしまったことを心よりお詫び申し上げます。今回の解散に至るきっかけ、経緯、そして結末そのすべてが僕個人の責任と怠惰によるものであり、二人には何の落ち度も責任も存在していません。僕がとても大切にしていた空間を自らの手で壊してしまったこと、それを責められることは至極当然のことであり、そしてそのすべてを受け入れようと思っています。

僕以外の二人は精力的に活動をしていってくれると思っていますし、そしてその才能も十分に持ち合わせていると思います。どうか変わらずに二人を応援してくださることを心から願っています。

僕はいま心にある種の問題を抱え、日常生活にも等しく問題を抱えています。それはまったく今回の件の言い訳にはなりませんし別問題ですが、それにより今後音楽に対して向き合っていく自分を想像することが難しく、他の活動をしていくことは現時点で考えていません。何よりそれが許されることだとも考えていません。どうか皆様思い出のなかで留め、忘れていってくださることを願います。バンドや人が消えても、音楽だけが残ってくれることを祈っています。そして時折、ふとした瞬間に思い出してくれることも、同じように願っています。本当にありがとう、そしてごめんなさい。