今回の公演には、デビュー以来のパートナーである山本隆二(Piano)、山本タカシ(G)のほか、東京スカパラダイスオーケストラのNARGO(Tp)、北原雅彦(Tb)、GAMO(T.Sax)、川上つよし(B)、茂木欣一(Dr)やCHICA Stringsなどが参加。ホーンセクションとストリングスを含む編成により、「海原の月」「パラレル」「さみしがり屋の言葉達」などの楽曲をオリジナルに近いアレンジで体感できる内容となった。
清水ミチコによる鉄板モノマネの場内アナウンスに続き、アラビアンな衣装をまとった安藤裕子がステージに登場。彼女は「お待たせしました、安藤裕子です。今日は一夜限りのお遊びなので、皆さん楽しんでください」と挨拶したあと、バンドメンバーを1人ずつ呼び込み、「"I"novel.」からライブをスタートさせた。
さらにチェロ、ピアノ、サックスで奏でた「サリー」から、アコースティックテイストを軸にしたコーナーへ。安藤は「素晴らしいミュージシャンたちの演奏で曲がどんどん大きくなって。その中で歌えるのは、生まれてから死ぬまでの中でも一番幸せなんだと思います。でも、ピアノとギターの少しの音だけで歌うのも、とても好きです。……来年は10周年。こうして音楽を続けさせてもらっている、皆さんにもありがとうございます」と彼女らしいテンポでMCを行う。続く「六月十三日、強い雨。」「隣人に光が差すとき」では、弦のクラシカルな響きとエモーショナルなボーカルがひとつになり、ホールいっぱいに響き渡った。
アンコールでは、深みのある音楽性をじっくり魅せた本編とは一転、エンタテインメント性に満ちたステージが展開された。まずはスペシャルゲストの池田貴史(レキシ)がなぜかサックスを持って登場。「ケビン・コスナーです!」という自己紹介で軽く笑いを取ったあと、安藤とのデュエットによる名曲「林檎殺人事件」を披露する。そしてラストの小沢健二のカバー「ぼくらが旅に出る理由」では、安藤と茂木欣一(東京スカパラダイスオーケストラ)のデュエットも実現し、客席からは何度も大きな歓声が上がっていた。
なお安藤は来年2月28日に、指揮者・西本智美と日本フィルハーモニー交響楽団とのコラボレーションによるコンサートも開催決定。デビュー10周年を目前にさらなる磨きをかけていく。
「安藤裕子 秋の大演奏会」
2012年11月9日 NHKホール セットリスト
01. "I"novel.
02. パラレル
03. 水色の調べ
04. TEXAS
05. さみしがり屋の言葉達
06. 黒い車
07. エルロイ
08. Lost child,
09. サリー
10. 蒔かれた種について
11. 六月十三日、強い雨。
12. 隣人に光が差すとき
13. 輝かしき日々
14. 鬼
15. The Still Steel Down
16. 海原の月
17. 聖者の行進
<アンコール>
18. 林檎殺人事件
19. ぼくらが旅に出る理由
WOWOWライブ「ミュージックスタイルJAPAN 安藤裕子」
2012年12月23日(日・祝)23:00~
リンク
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音楽ナタリー @natalie_mu
安藤裕子、スカパラメンバーやレキシと「幸せ」な大演奏会 http://t.co/Ni3YM2Wo