12月24日、
メジャーデビュー以来、毎年クリスマスライブを行っているRIP SLYME。11回目となる今年は、東日本大震災の影響により全国ツアー「RIP SLYME STAR TOUR 2011」の茨城、仙台、盛岡3公演が中止を余儀なくされたことを受けて、会場は仙台に決定。さらに公演の収益を被災地へ寄付するチャリティライブとなった。
ライブは定刻の18:00にスタート。客電が落ちて「JACK GOES ON」のイントロが流れ出すと同時に、超満員のフロアは早速踊り出す。そして幕が落ちると、ステージにはポーズを決めたメンバー5人の姿が。彼らの登場を待ちわびていたファンは冒頭から狂喜乱舞し、バースごとにメンバー1人ひとりにスポットが当たると、そのたび大歓声を上げた。
そこからRIP SLYMEは立て続けに「Don't Panic」「Pop Up なう」「TOKYO STOMP」を披露。さらに「STEPPER'S DELIGHT」「熱帯夜」などのヒットシングルも飛び出す。ライブ序盤は仙台のファンへ向けて「RIP SLYME STAR TOUR 2011」のセットリストを再現した構成となった。
次のパートでは、クリスマスライブかつ復興支援チャリティライブというこの日の趣旨に合った楽曲を連投。「星に願いを」「One(CHRISTMAS CLASSIC Version)」などのナンバーでクリスマス気分を盛り上げる一方、「Dandelion」「STAIRS」「Today」といったミドルチューンでポジティブなメッセージを伝えた。このうち「One~」のイントロでは、ステージ背面の真っ赤な幕が中央から左右にゆっくりと開き、奥に大きなクリスマスツリーがお目見え。会場は聖夜ムードにどっぷり浸りながら、人差し指を高く掲げて「One~」を堪能した。
また、全国ツアー同様、ステッキ状の赤いLEDライトをメンバーが1本ずつ持ってパフォーマンスした「SCAR」から新たなパートに突入。「FUNKASTIC」「Good Day adidas Originals remix by DJ FUMIYA」「Good Times」と、RIP SLYMEの王道ともいえるダンスチューンの連投に、オーディエンスのボルテージもどんどん上昇していく。
そして終盤の「Present」では、かねてからのアイデアであった地元中学生との共演が実現。宮城県石巻市の中学校3校から集まった13名でこの日のためにコーラス隊が編成され、RIP SLYMEの歌とサウンドに乗せて制服姿の中学生たちが初々しいコーラスを披露した。これにはメンバーたちも新鮮な気持ちでパフォーマンスできたようで、曲を歌い終えたPESがコーラス隊に向かって「みんなごめん……おじさん歌詞間違えちゃった!」と謝る一幕もあった。思いがけないサプライズ演出のあとは、ステージ背面全体が星空に変わり、アルバム「STAR」のリードトラック「センス・オブ・ワンダー」。宇宙をイメージしたサウンドやしっとりと落ち着いたラップで、本編は幕を閉じた。
アンコールは、RYO-Z曰く「RIP SLYMEで一番最近レコーディングした曲」である、布袋寅泰「バンビーナ」のリップ流リメイクバージョン「バンビーナ(BAMBINO MIX)」でスタートし、再びフロアを興奮のるつぼへ落とし入れる。また「JOINT」では、SUが担当パート中の「STOP!」を言った瞬間、音とSU以外のメンバーの動きが一斉にストップするというおなじみの演出が。ここでSUは「♪ハッピーバースデートゥーユー」と高らかに歌い出し、本日2度目のサプライズ演出として、12月27日に35歳のバースデーを迎えるPESの誕生祝いが始まった。ステージ脇からはバースデーケーキが登場。突然のバースデー演出に照れながらも喜びを隠せないPESがかわいくはしゃぐ中、Zepp Sendaiは「おめでとう!」という祝福の声に包まれた。
その後はライブ終盤の定番曲「Wonderful」を披露。フロアでは巨大な風船がオーディエンスの上を大きく跳ね回り、途中で破裂して小さな白い風船がファンの元に行き渡った。さらにダブルアンコールでは、彼らがインディーズ時代から大切に歌い続けている「マタ逢ウ日マデ」をパフォーマンス。「♪雪解けと聖とネオンとメリクリ アケオメと」というリリックもこの日にピッタリ合い、1年の締めくくりにふさわしいナンバーでRIP SLYMEにとって2011年最後のライブを終えた。
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音楽ナタリー @natalie_mu
RIP SLYME仙台Xmasライブで中学生と共演&PES誕生祝い http://t.co/nU7l3tsK