えびちゅう2年ぶり「ちゅうおん」ピンクのフリルに包まれて届けた仲秋のハーモニー

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私立恵比寿中学による秋の野外コンサート「私立恵比寿中学 仲秋音楽祭 題して『ちゅうおん』2024」が、10月5日に埼玉・秩父ミューズパーク 野外ステージで行われた。

ピンクの新衣装で「ちゅうおん」のステージに立つ私立恵比寿中学。

ピンクの新衣装で「ちゅうおん」のステージに立つ私立恵比寿中学。

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「私立恵比寿中学 仲秋音楽祭 題して『ちゅうおん』2024」の様子。

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2017年から行われている「ちゅうおん」は、生のバンド演奏をバックに繰り広げるステージを着席スタイルで楽しめる恒例の野外コンサート。昨年秋は「ちゅうおん」に代わりオーケストラとディスコを融合したライブ「オケラディスコ2023」が行われたため、今回は2年ぶりの開催となった。この記事では13:00開演の第1部の模様をレポートする。

ピンクのフリル衣装にファミリー歓喜

「私立恵比寿中学 仲秋音楽祭 題して『ちゅうおん』2024」の様子。

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バンドメンバーのオープニングセッションに乗せて登場したメンバー10人は、ピンクを基調にした全員異なるデザインの衣装に身を包んで現れ、えびちゅうファミリー(私立恵比寿中学ファンの呼称)をどよめかせた。そして1曲目の藤井風「きらり」のカバーで、伸びやかかつ芳醇なハーモニーを秩父の空に心地よく響き渡らせると、続く「愛のレンタル」はストリングスをフィーチャーしたアレンジで披露した。

全員ピンクの衣装に喜ぶ星名美怜(左端)。

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桜木心菜、小久保柚乃、風見和香の“ココユノノカ”トリオ(左から)。

桜木心菜、小久保柚乃、風見和香の“ココユノノカ”トリオ(左から)。[拡大]

自己紹介では2年ぶりに「ちゅうおん」のステージに立った心境をそれぞれが明かした。2022年の「ちゅうおん」では喉の手術を控えていたため3曲しか参加できなかった真山りかは「今年はフルで参加します! あっ、ネタバレになっちゃうんですけど」と宣言してメンバーにツッコまれる。フリルが満載の衣装を中山莉子は「見てください、このかわいい衣装!」、星名美怜は「ようやくみんなが私の色をまとってくれました!」と喜ぶ。桜木心菜は「“えびちゅうのへそ出しマーメイド”史上一番布が多い。今日のテーマはやさぐれピーチ姫です」と語ってファミリーの笑いを誘った。

桜井えま&仲村悠菜、初の「ちゅうおん」は楽しくも緊張

桜井えま(左)と仲村悠菜(右)の“エマユナ”コンビ。

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その後は力強いバンドアレンジで3曲を披露。ファンキーなギターが印象的な「SHAKE! SHAKE!」でメンバーの煽りに応えてファミリーも腕を上げ、クラップや掛け声で10人を盛り上げる。「U.B.U.」ではステージ右端に並んでいた小林歌穂と真山が、歌詞に合わせたジェスチャー合戦を繰り広げて吹き出すひと幕も。続くMCで初の「ちゅうおん」出演の感想を尋ねられた桜井えまと仲村悠菜は「楽しいです!」「でも緊張してるんですよねえ……」とこぼし、お互いの手を握り合う微笑ましい様子を見せた。

SMAP「KANSHAして」を歌う中山莉子(左)と真山りか(右)。

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バンマスの橋本しん(Sin)。

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「ちょっと意外なカバー曲を楽しんでください」と星名が紹介した次のナンバーは、SMAPの「KANSHAして」。この曲では真山と中山、風見和香と小林、桜井と仲村、桜木と小久保柚乃、安本彩花と星名という組み合わせで各メロディを歌う。間奏ではコンビごとにファミリーへの“KANSHA”を叫び、アウトロで桜井と真山がそれぞれ力強いフェイクを響かせた。「踊るロクデナシ」、そして「キャンディロッガー」で会場の空気は一変。10人は軽やかなダンスとムーディな歌声でまた異なる表情をファミリーに見せつける。バンドマスター・橋本しん(Sin)のピアノから始まった「お願いジーザス」では、壮大なアンサンブルに乗せて10人が切なくも力強いボーカルを響かせた。

恒例ソロカバーメドレー、今年の選曲は

メドレーのトップバッターを務めた小林歌穂。

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中盤にはメンバーそれぞれの個性が楽しめる「ちゅうおん」恒例のソロカバーメドレーが披露された。トップバッターの小林は大人っぽい眼差しを客席に向けながら松任谷由実の「真夏の夜の夢」を届ける。続く小久保は2001年に深田恭子がリリースした「スイミング」をはつらつと歌い、アイドルらしい魅力を振りまいた。堂々とステージ中央に進み出た中山莉子はユニコーンの「すばらしい日々」を歌い上げて観客を圧倒。桜井はVaundyの「東京フラッシュ」で表現力豊かなボーカルを朗々と響かせ、ファミリーを驚かせた。星名は宇多田ヒカルの「君に夢中」を透明感に満ちた声で歌い、歌詞の切ない世界観を見事に表現した。

「悲しみの果て」を歌う“やさぐれピーチ姫”桜木心菜。

「悲しみの果て」を歌う“やさぐれピーチ姫”桜木心菜。[拡大]

メンバーとバンドをバックに「パラシューター」を歌う安本彩花。

メンバーとバンドをバックに「パラシューター」を歌う安本彩花。[拡大]

桜木はエレファントカシマシの「悲しみの果て」を、“やさぐれピーチ姫”の二つ名にふさわしいパワフルなボーカルで届ける。風見が歌ったのはZARDの「心を開いて」。客席に笑顔を向けながらピュアな歌声を響かせる。YUIの「SUMMER SONG」を歌ったのは仲村。スカートのフリルを揺らしつつ、甘酸っぱい歌声でファミリーを魅了した。真山が選んだ曲はyonigeの「アボカド」。バンドサウンドに乗せ、真山はアグレッシブなステージングと迫力たっぷりの声で観客を圧倒した。トリを務めた安本はFolderの「パラシューター」を熱唱。ラップパートも華麗に歌い上げ、メドレーを華やかに締めくくった。

メドレーを終えたあと、メンバーはそれぞれのパフォーマンスを振り返る。「SUMMER SONG」を「悠菜からしたら懐メロ?」と尋ねられた仲村は「懐メロだし、今もうめっちゃ秋だよなあと思って……」と素直な感想を吐露してメンバーやファミリーを笑わせるが、歌い出しの「太陽が味方する」というフレーズについて「『味方してないなあ』と思ってたら、味方し始めたんですよ!」と小雨交じりから徐々に明るくなってきた空を指差し、笑顔を浮かべた。

6年前にも披露したあの曲でフィナーレ

私立恵比寿中学

私立恵比寿中学[拡大]

私立恵比寿中学

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スツールに腰かけた10人は「フユコイ」「CRYSTAL DROP」とエモーショナルなナンバーを連投し、徐々に寒さが増してきた時期にぴったりの感傷的な雰囲気で会場を包み込む。大編成のバンドサウンドが映える「シングルTONEでお願い」では西山恵美子と塩原奈美子のコーラス、かわ島崇文のサックスの音色が、楽曲のシティポップ感をさらに際立たせた。終盤は「トキメキ的週末論」でにぎやかにステージを行き来して再び場内を盛り上げ、「ヘロー」のさわやかなボーカルを響かせる。ラストナンバーは2018年の「ちゅうおん」でも披露した、フジファブリックの「若者のすべて」。10人の心のこもった歌声でコンサートを締めくくった。

終演後には今年8月に行われた「えびちゅう 夏のファミリー遠足 略してファミえん in 山中湖2024」の模様を収録したBlu-rayが12月18日にリリースされることも発表された。このBlu-rayには今年の「ファミえん」初日の模様と2日目のみ披露された楽曲の映像、さらに今年春から行われた全国ツアー「私立恵比寿中学 15th Anniversary Tour 2024 ~the other side of indigo hour~」より、大阪・NHK大阪ホールでのファイナル公演の模様が収録される。

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セットリスト

「私立恵比寿中学 仲秋音楽祭 題して『ちゅうおん』2024」2024年10月5日 秩父ミューズパーク 野外ステージ 昼公演

01. きらり(オリジナル:藤井風)
02. 愛のレンタル
03. SHAKE!SHAKE!
04. U.B.U
05. 紅の詩
06. KANSHAして(オリジナル:SMAP)
07. 踊るロクデナシ
08. キャンディロッガー
09. お願いジーザス
カバーメドレー
10-1. 真夏の夜の夢 / 小林歌穂(オリジナル:松任谷由実)
10-2. スイミング / 小久保柚乃(オリジナル:深田恭子)
10-3. すばらしい日々 / 中山莉子(オリジナル:ユニコーン)
10-4. 東京フラッシュ / 桜井えま(オリジナル:Vaundy)
10-5. 君に夢中 / 星名美怜(オリジナル:宇多田ヒカル)
10-6. 悲しみの果て / 桜木心菜(オリジナル:エレファントカシマシ)
10-7. 心を開いて / 風見和香(ZARD)
10-8. SUMMER SONG / 仲村悠菜(オリジナル:YUI)
10-9. アボカド / 真山りか(オリジナル:yonige)
10-10. パラシューター / 安本彩花(オリジナル:Folder)
11. フユコイ
12. CRYSTAL DROP
13. シングルTONEでお願い
14. トキメキ的週末論
15. ヘロー
16. 若者のすべて(オリジナル:フジファブリック)

読者の反応

ゆーいち(本物)ねこ飼ってます @yuichi719

ちゅうおん史上最高に好きな衣装!
最強ピンク🩷 https://t.co/4teizEwQCj

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