EXILE TAKAHIRO“神セトリ”武道館で18年の軌跡を振り返る　ACE OF SPADESも5年ぶり集結

EXILE TAKAHIROが9月21日と22日の2日間にわたり、東京・日本武道館にて単独ライブ「EXILE TAKAHIRO 武道館 LIVE 2024“GLORY”」を開催した。

昨年の約束を叶えて安堵するTAKAHIRO

TAKAHIROが日本武道館でライブを行うのは2006年9月22日に行われEXILE加入が発表された「VOCAL BATTLE AUDITION」最終決戦と、昨年9月21日に開催した初の単独公演に続き今回が3回目。この記事では2日目、TAKAHIROのEXILE加入記念日である9月22日公演の模様をレポートする。

今回のライブでは初日に「Dream」、2日目に「Happiness」というサブタイトルを掲げ、それぞれ異なるセットリストを展開。「EVOLUTION」で幕を開けたステージで、TAKAHIROは「Irish Blue」「FULL THROTTLE」とオープニングにふさわしい前向きなナンバーを連投。MCでTAKAHIROは「昨年の武道館の映像を見返していたら『夢が叶って、皆さんに連れてきてもらいました。次は僕が連れて行きます』と大風呂敷を広げていましたが……よかったー！（笑）」と昨年のステージでの約束を叶え、2年連続の武道館ライブが実現したことに安堵の表情を浮かべる。そして「昨日は“Dream”と名付けて夢を抱いていた頃に感じていたことをお届けしました。今日は“Happiness”というタイトルにちなんで幸せの日々の中で感じてきたことをふんだんに……自分で言うのもなんですが“神セトリ”でお届けします」とファンの期待を煽った。

神聖な場所・武道館のための禁酒期間は

その後は「Giver」や「GOING ON」「Yell」など、TAKAHIROのEXILE加入から間もない時期にリリースされた楽曲を続けて披露。「懐かしい曲をメドレーとしてお届けしました。『Yell』なんて何年ぶりですかね？ 『EXILE EVOLUTION』（2007年開催のツアー）以来歌ってないかも。それを言うと1曲目の『EVOLUTION』もですけど。この時代にアップデートしたアレンジで生まれ変わらせてもらったので、いつか音源としてお届けできたら」と18年を経ての進化に自信を見せた。

一方、TAKAHIROは“個人的にすごく神聖な場所”だという武道館での2回目のライブに向けて「成人になって初めてくらいの長期の断酒」をしていたと明かすが、その期間が2週間だったと聞かされた客席からは半笑いが起こる。「いや、ずいぶんですよ？ お酒飲む人ならわかるでしょ、2週間ってキツくない？」と必死で同意を求めたTAKAHIROは「終わったら生ビール飲むんだい！ そんな打ち上げのために……じゃない、皆さんのために！ 今日は全力を出し切ります！」と誓いを新たにした。

ステージ上に炎が揺らめく中で「A leaf ～螺旋状のサヨナラ～」「彼方から此処へ」「情熱の花」といったエモーショナルなバラードを届けたあとは「O'ver」「fallin'」と、EXILE第一章の楽曲を丁寧に歌ったTAKAHIRO。「A leaf ～螺旋状のサヨナラ～」は今回がライブ初披露だったとのことで、TAKAHIROは「歌詞が秋元康さんなんですが、そんな曲を今まで一度もやらなかったというEXILEの勇気！」と笑い、それぞれの曲についての思い出も饒舌に語る。第一章の曲についてTAKAHIROは「『fallin'』と『羽1/2』は『わー！ エモーい！』ってなりますよね？ あの見た目が怖い人たちが甘酸っぱい恋愛を歌うギャップにやられてましたよね」と1人のEXILEファンとして観客に熱弁した。

原点回帰のナンバーで感動を届ける

そんな言葉に続いて同じく第一章の楽曲「Eternal…」をゆったりと歌ったあとは、自身の加入後EXILE第二章第1弾のシングルとなった「Everything」から再び場内の熱気を高める。EXILEの軌跡をたどるように「Someday」「NEW HORIZON」と、第三章および第四章の幕開けを飾った楽曲を連投し、J Soul Brothers時代の楽曲「Fly Away」も披露したTAKAHIROは「日本武道館のステージに立たせていただいている以上、この曲を皆さんにお届けしないと。僕が一番大切にしていると言っても過言ではない曲です」と言葉を添え、「VOCAL BATTLE AUDITION」で自らが歌唱した「運命のヒト」を熱唱。原点回帰と進化を感じさせるパフォーマンスで、ファンを感動に導いた。

本編ラストは「YOU are ROCK STAR」「EXPLORE」と自身のロックチューンを次々と披露して別の表情を見せたTAKAHIRO。今回の武道館公演のバンマスでもある⽊島靖夫（G）と共作した新曲「DESTINY」もパフォーマンスし、オーディエンスを楽しませた。最後にTAKAHIROは「これからも初心を忘れず、1人ひとりの心に届く歌を届けていきます」と話し、「ON THE WAY ～愛の光～」をしっとりと歌い上げた。

5年ぶり集結ACE OF SPADESに武道館驚愕

アンコールではサプライズとしてTAKAHIROとHISASHI（G / GLAY）、TOKIE（B / LOSALIOS、AJICO）、MOTOKATSU MIYAGAMI（Dr / GASTUNK、ex.THE MAD CAPSULE MARKETS）からなるバンド・ACE OF SPADESが登場し、観客を大いに驚かせた。ACE OF SPADESが集結するのは2019年に開催したツアー「4REAL」、そして同年に行われたフェス「氣志團万博2019」以来5年ぶり。「WILD TRIBE」「Louder」で4人はパワフルなバンドサウンドを響かせ、TAKAHIROも本編とは異なる気迫で客席を圧倒する。HISASHIは「ひさびさに会うとACE OF SPADESの音になるね！」と笑顔を見せ、TAKAHIROも「やっぱりACE OF SPADES楽しいですね。ぜひまたツアーをやりましょう」と再集結へ意欲を見せた。

ACE OF SPADESがステージを去ったのち、場内のスクリーンでは今回のライブで披露された新曲「DESTINY」と「EXILE RESPECT」シリーズの新作となる「fallin'」のカバー、さらに今年6月に行われた「葉加瀬太郎⾳楽祭2024」での「もっと強く」のライブ音源を収録した配信シングルが明日9月23日にリリースされることを発表。さらに12月24日には東京・東京ガーデンシアターでクリスマスライブを行うこともアナウンスし、ファンを喜ばせた。2日間にわたるライブの最後を締めくくったナンバーは「Unconditional」。全28曲を歌い終えたTAKAHIROは「皆さんとまたこのステージで会えるよう精進します。愛してるぜ！」と叫び、ステージを降りていった。