天使の姿で生み出した心地のいい時間
2019年8月14日にミニアルバム「くつひも」でソロアーティストデビューした斉藤。デビュー5周年を迎えた斉藤は、自身の地元である埼玉で初の野外ライブを行った。この日は明るい笑顔がトレードマークの斉藤に似つかわしい晴天。休日のにぎやかなレジャーランドの雰囲気も相まって、開演前から場内に高揚感が満ちていた。
鐘の音が鳴り響くと、デビュー5年間で生まれた斉藤のさまざまな楽曲が次々と流れ、バンドメンバーがステージに登場。その後オルガンの音色をバックに、天使のような白のドレスに身を包んだ斉藤が姿を現し、一歩ずつゆっくりとステージ中央に進み出る。斉藤の顔を覆うベールがめくられると、斉藤の笑顔があらわになった。きらめくようなアンサンブルをバックに、斉藤はダンサーを携えて「愛してしまえば」で初の野外ライブをスタート。空まで響き渡るような大きなクラップとシンガロングを巻き起こし、野外ならではの開放感のある空気をまとって「All you need is love!!」と高らかに愛を歌い上げた。
「パパパ」で客席に笑顔の花を咲かせた斉藤は、続いてスタンドマイクの前に立ち、「ぴぴぴ」をキュートな振付とともに届ける。さらに彼女は7月にリリースした最新アルバム「555」の収録曲「ぷぷぷ」で表現豊かなラップを披露した。「パパパ」「ぴぴぴ」「ぷぷぷ」の連投でライブ序盤からオーディエンスを喜ばせたあと、斉藤は「皆さん元気ですかー! 暑いですかー!」とフレンドリーに観客に告げて歓声を浴びる。8月にデビュー5周年と誕生日を迎えた彼女は「朱夏ちゃんソロデビュー5周年」「おめでとう!」「朱夏ちゃん誕生日」「おめでとう!」というコール&レスポンスも楽しげに繰り広げた。
夏を感じさせる蝉の声を聞き、「蝉も一緒に歌ってくれていますね。いいね、これも野外だね」と笑顔を浮かべた斉藤。ここから彼女は夏の風に乗せてゆったりと楽曲を届けていく。まずはハーモニカを吹き、アコースティック調のバラードナンバー「秘密道具」を歌唱。「こころ」ではどこか陰りのある切ない歌声を響かせ、鍵盤ハーモニカを奏でた。太陽が傾き出した頃、斉藤が歌い始めたのは最新アルバムの中でも新境地となるチルなシティポップ調のナンバー「離れないで」。繊細で美しい歌声と心地のいいアンサンブルにオーディエンスはじっくりと聴き入っていた。
悪魔の姿でアッパーチューン連投、客席に水噴射
ここで斉藤は黒とピンクの小悪魔感のある衣装にチェンジし、アップテンポのロックチューン「ベイビーテルミー」を勢いよく投下。メインステージを降りたかと思えば会場後方のカメラ台に上がり、無邪気にバズーカで水を噴射する。そして沸き立つ客席を移動して至るところで水を撒き散らし、夏の野外ならではの演出でオーディエンスを楽しませた。
その後、悪魔のような声がどこからともなく聞こえると、斉藤はアッパーチューンをメドレー形式で連投。「月で星で太陽だ!」ではオーディエンスが一斉にジャンプし、「ゼンシンゼンレイ」ではスモークが噴射する中、盛大なシンガロングが沸き起こる。その勢いをさらに加速させるように「イッパイアッテナ」を熱唱した斉藤は、客席で全力で走り回ったあと「僕らはジーニアス」であふれるパワーを爆発させた。
メドレーのあとに「S・H・U・K・A、朱夏!」のコールでスタートしたのは「だらけ。」。ダンサーをステージに迎え、斉藤はエネルギッシュなダンスに彩られながら伸びやかな歌声を場内いっぱいに響かせる。タオル回しによる壮観な景色が広がった「しゅしゅしゅ」を経て、斉藤は夕暮れの景色の中で「セカイノハテ」をエモーショナルに歌唱した。
もっともっと最高の景色を見に行きませんか?
パープルのTシャツとジーンズに着替えた斉藤は「もう無理、でも走る」を披露。何度転んでも立ち上がり、走り続けてきたこれまでの道のりと自身の生き方を歌を通してパワフルな歌を通してまっすぐに示した。デビューミニアルバムのタイトルトラックであり、“始まりの歌”である「くつひも」を生き生きと笑顔で届けたあと、斉藤は「ソロデビュー5周年なので、5年間やってきたことを詰め込んでみんなに見せようかなといろいろと新しいことに挑戦しました。野外ならではの演出で水を使ったり。ライブハウスではなかなかステージに降りることができなかったから、いつかやってみたかった。念願が叶いました」とにっこり。「こうやってライブができて、しかも初の野外で、そして何よりも私の地元埼玉でできていることが本当にうれしいです」と喜びを述べ、「こうしてライブができるのも、私が元気に走ったりできるのも、ここにいる皆さんのおかげだなと思います。本当にありがとうございます」と感謝の思いを伝えた。
「皆さんは1人じゃありません。私がいます。どんなにつらいことがあっても、苦しいことがあっても、離れていたとしても、私が絶対いるので、『大丈夫だ』と思いながら毎日前に進んで、一緒に歩いていきましょう」と優しく述べ、斉藤が届けたのは最新ミニアルバムのラストナンバー「みかたっ」。彼女はまだ見ぬ未来に向かって全力で走っていく決意、これからも歌い続ける意思、そしてどんなときも“キミ”の味方でいるという約束を込めたこの曲をじっくりと歌い上げた。最後に斉藤は「ヒロインよりもヒーローになりたいと言って、“くつひも”を結んでやってきたこの5年間でした。まだヒーローにはなれてないかもしれないけど、今私が一番言えるのは、君の味方だということです。どんなに遠くに離れていても大丈夫です」と改めて言い切る。そして「もっともっと最高の景色を見に行きませんか?」と呼びかけた斉藤は、大歓声を浴びながら「最高の景色に絶対連れていくので、これからもついてきてください!」と力強く告げてデビュー5周年記念ライブを締めくくった。
セットリスト
斉藤朱夏「5th ANNIVERSARY 朱演2024『天使と悪魔のささやき』」2024年8月18日 東武動物公園 イベントステージ HOLA!
01. .愛してしまえば
02. パパパ
03. ぴぴぴ
04. ぷぷぷ
05. 秘密道具
06. こころ
07. 離れないで
08. ベイビーテルミー
-Medley-
09. 月で星で太陽だ!
10. ゼンシンゼンレイ
11. イッパイアッテナ
12 . 僕らはジーニアス
13. だらけ。
14. しゅしゅしゅ
15. セカイノハテ
16. もう無理、でも走る
17. くつひも
18. みかたっ
斉藤朱夏 STAFF @Shuka_staff
【ライブレポート】
音楽ナタリーにて5th Anniversary 朱演2024 『#天使と悪魔のささやき 』のライブレポートを掲載していただきました👼😈
是非チェックしてください!!!!!
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