アメリカ公衆衛生局長官のDr.ビベク・マーシーとの対談テーマは「社会的つながりの促進とメンタルヘルスの支援」。米国のトップドクターであるドクターマーシーは「孤独感と孤立感に起因するメンタルヘルスの支援」を最優先課題として、さまざまな公衆衛生問題に取り組んでいる。近年ではSNSの影響もあり、若者が疎外感や孤独感を感じる状態が増え、世界的な社会問題になっていることにも警鐘を鳴らしている。一方でYOSHIKIは2021年に音楽関係者のメンタルケア支援に10万ドルの寄付を行うなどの活動を行ってきた。今回はYOSHIKIが事前に受けた対談のオファーを快諾し、ドクターマーシーが初来日して対談が実施される運びとなった。
対談ではテーマの通り、メンタルヘルスに関する経験や、若者の問題についての議論が展開された。YOSHIKIは父親が自ら命を絶ってしまったという幼少期の経験などに触れつつ、「他人を助けることが、自分自身の助けにもなる」と支援活動の重要性について語り、それを公言することが支援の輪を広げることにつながるという持論を述べた。またソーシャルメディア、AIとの付き合い方についても話し合いが行われ、YOSHIKIは自身のSNSでの経験を共有。ドクターマーシーは若者がネガティブなニュースから受ける影響について言及し、テクノロジーに触れない時間を増やすことの重要性を強調した。YOSHIKIはSNSにおける明暗の両面を述べており、誹謗中傷がある一方で、応援の声が支えになったことを語った。
また対談の終盤には人間関係や愛についての話題へ。ドクターマーシーが末期患者のエピソードに触れ、「人生の終わりが近い人ほど、お金や物の話ではなく、人間関係の話をします。人生で最も大事なことは愛なのです」と発言すると、YOSHIKIは「Forever Love」をピアノで演奏。ドクターマーシーはその演奏に感銘を受け、YOSHIKIを「ヒーラー」と称賛した。
最後に、ドクターマーシーは「希望について話したい。YOSHIKIに希望を与えるものは?」と質問。YOSHIKIは「とにかくあらゆる瞬間に感謝しています。今この世界に生きているというだけで、すでに恵まれている。何度も言いますが、愛こそが大事だなと感じています。AIの話題が多い中でも、人間のすごさ、愛のすごさを証明していきたい。義務ではないですが、自分の行動がなんらかの影響を与えることができるのなら、可能な限り力を使おうと思います。世界がよりよい場所になれれば」と答え、「不可能はない。なんだって可能だと思う」というYOSHIKIの座右の銘で対談を締めくくった。
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YOSHIKIが米国公衆衛生局長官と対談、メンタルヘルス支援の重要性や愛の大切さを語る
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