「光をくれたのはいつだってあなたでした」flumpoolがファンへの愛を音楽で伝えた“15の夜”

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flumpoolのデビュー15周年記念ツアー「15th Anniversary tour 2024『This is flumpool !!!! ~15の夜に逢いましょう~』」が、本日8月10日の福岡・福岡サンパレス ホテル&ホール公演をもってファイナルを迎えた。

flumpool(撮影:白石達也)

flumpool(撮影:白石達也)

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今年3月にスタートし、約4カ月に及んだ今回のツアー。開催発表時メンバーは「この15年の全てを捧げて皆さんの街に音楽を届けにいきたいと思っています」「15年間でファンのみんながくれた生きている喜びも、生きていく希望も全部を音楽に変えて届けにいきます!」とコメントを発表するなど、自分たちの集大成を披露することを明言していた。この記事では当初ツアーファイナルとして予定されていた7月14日の東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)公演の模様を紹介する。

観客1人ひとりの胸を打つオープニング

flumpool「15th Anniversary tour 2024『This is flumpool !!!! ~15の夜に逢いましょう~』」LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)公演の様子。(撮影:白石達也)

flumpool「15th Anniversary tour 2024『This is flumpool !!!! ~15の夜に逢いましょう~』」LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)公演の様子。(撮影:白石達也)[拡大]

この日、4人はオーディエンスが打ち鳴らす祝福と歓喜の思いを乗せた手拍子を浴びながら、サポートメンバーの磯貝サイモンとともにステージへ。山村隆太(Vo, G)、阪井一生(G)、尼川元気(B)の3人は小倉誠司(Dr)の元に集まりアイコンタクトを取ったのち、2012年リリースの「どんな未来にも愛はある」でライブの幕を開けた。「ただあなたが笑ってくれるから 僕は生きてゆける」。そんなファンへの思いを伝える歌詞がゲートを模したスクリーンに映し出され、会場を埋め尽くす観客1人ひとりの胸を打つ。

山村隆太(Vo, G)(撮影:白石達也)

山村隆太(Vo, G)(撮影:白石達也)[拡大]

阪井一生(G)(撮影:白石達也)

阪井一生(G)(撮影:白石達也)[拡大]

山村が「準備はいいかい?」と呼びかけるとオーディエンスは弾むような声で応じ、「君に届け」のイントロが聴こえた瞬間に喜びを爆発させた。みずみずしい新緑の映像演出とともに届けられたこの曲は、flumpoolを一気にスターダムへと押し上げたバンドの代表曲。サビではステージ上の5人が奏でるアンサンブルに合わせてホール全体が揺れる。その軽やかな震動はオーディエンスの抑えきれない喜びの感情を伝えていた。なお、前半のブロックはflumpoolのポップな一面を表現する楽曲を中心に構成され、熱くもさわやかな空気が会場を満たすことに。これを受けて山村は「今日はすごいライブになる気がするよ。気合いが入ってます。いつもより皆さんを近くに感じるのは、皆さんが熱を届けてくれるから」とうれしそうに口にした。

僕らに光をくれたのはいつだって…

尼川元気(B)(撮影:白石達也)

尼川元気(B)(撮影:白石達也)[拡大]

小倉誠司(Dr)(撮影:白石達也)

小倉誠司(Dr)(撮影:白石達也)[拡大]

さわやかなポップチューンやポジティブなメッセージソングに定評のあるflumpoolだが、15年の歴史の中で彼らは音楽をとして負の感情やダークな一面も表現してきた。「影があるから自分たちの面がある。これもflumpoolの一面だと思って一緒に楽しんでくれたらと思います」という山村の言葉に続いたのは、「素晴らしき嘘」「夜は眠れるかい?」の2曲。阪井、尼川、小倉、磯貝の奏でるヒリヒリとしたアンサンブルに、山村の怒気と哀切をにじませたエモーショナルな歌声が重なる。時間にして10分弱。息が詰まるような緊張感を解いたのは、スペクタクルなイメージを描き出す「解放区」だった。この曲のアウトロではスクリーンの上方に「This is...」の文字が浮かび、その下にflumpoolが佇む構図が生まれる。胸を張り晴れやかな表情でパフォーマンスをする4人を後押しするように、磯貝も渾身のプレイを繰り広げた。

山村隆太(Vo, G)(撮影:白石達也)

山村隆太(Vo, G)(撮影:白石達也)[拡大]

「とうとい」「HELP」という弱さと真摯に向き合う中で生まれた2曲を歌う前、山村は「15年を振り返ると、いろいろあったけど、今ものすごく楽しい気持ちで歌えています。次の曲を書いたときは、声が出ない絶望、僕を支えてくれる人がいる希望、その2つが綱引きをしていました。でも、どんな暗闇にも光はきっとある……僕らに光をくれたのはいつだってあなたでした」と目の前のファンに向けて感謝の思いを口にする。その言葉を受けたオーディエンスは、「HELP」のクライマックスで大きなシンガロングを巻き起こし、ステージ上のメンバーと自分たちの心をひとつにつないだ。深い余韻の中で山村は「これがflumpoolだ、これが僕たちだと思えるものは、この15年でまだ見つかってません」とメンバーを代表して切り出す。「だけど、このflumpoolという名前がこんなにも愛おしいものに、大切なものに思えるのはあなたのおかげです。お互い15年の中でいろいろありました」「1つひとつの思い出に僕たちflumpoolの音楽が寄り添っていたら……僕たち以上に僕たちを愛してくれてありがとう」と口にし、その思いを表明するように「証」を高らかに奏でた。

ニューアルバムリリース発表時の様子。(撮影:白石達也)

ニューアルバムリリース発表時の様子。(撮影:白石達也)[拡大]

本編最後のブロックでは、会場の一体感を作り出す「イイじゃない?」「夏Dive」やアップリフティングなロックチューンを連投したflumpool。底なしに盛り上がる観客を前に、メンバーのパフォーマンスにも力がこもり熱気がホール内に満ちていく。その中で「最高のライブを一緒に作ってくれてありがとう!」と山村の言葉が響き、「Touch」が温かな空気を紡いだ。興奮冷めやらぬ中で突入したアンコールでメンバーは、リリースしたばかりの最新曲「SUMMER LION」を丁寧に披露。そして、フロントの3人が代わる代わるリードボーカルを務め、小倉がその歌声を力強く支える「Hydrangea」をラストナンバーとしてファンに贈り、この日のライブに幕を下ろした。

なおflumpoolは2025年春にニューアルバム(タイトル未定)を発表し、5月にZeppツアーを行う。15周年という節目を経た彼らがこれからどのような景色を描き出すのか。ファンは心待ちにしよう。

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セットリスト

flumpool「15th Anniversary tour 2024『This is flumpool !!!! ~15の夜に逢いましょう~』」2024年7月14日 LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)

01. どんな未来にも愛はある
02. 君に届け
03. NEW DAY DREAMER
04. 夏よ止めないで ~You're Romantic~
05. 微熱リフレイン
06. labo
07. 素晴らしき嘘
08. 夜は眠れるかい?
09. 解放区
10. Because... I am
11. とうとい
12. HELP
13. 君に恋したあの日から
14. 証
15. reboot~あきらめない詩~
16. イイじゃない?
17. 夏Dive
18. ヒアソビ
19. 星に願いを
20. Touch
<アンコール>
21. SUMMER LION
22. Hydrangea

読者の反応

OSAMU.RACING.Co.,Ltd. @osamuracing01

そうなんですね、僕にはいつも、北千住でですけど、お小遣いくれましたね。
一万円。
毎回ですよ。

「光をくれたのはいつだってあなたでした」flumpoolがファンへの愛を音楽で伝えた“15の夜” https://t.co/3abmRGECJp

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