えびちゅう結成15年、最新アルバムと歴代楽曲で表現する“らしさ”
来週8月4日にグループ結成15周年を迎えるえびちゅう。節目を目前に行われた今回のツアーでは、今年2月にリリースされた最新アルバム「indigo hour」の全10曲に15年の歴史を彩ってきた楽曲を織り交ぜ、変化を繰り返しながら“らしさ”を作り上げてきた現在進行形のえびちゅうが表現された。
オープニング映像では、マーチングバンドの勇ましい演奏が開演を待ちわびた観客の心を鼓舞し、時計の針が「15」を指したところで、メンバー10人の自己紹介ラップ「Knock You Out!」の勇壮なホーンが鳴り響く。ステージを覆う紗幕にリリックが投影される中、真山りか、安本彩花、星名美怜、小林歌穂、中山莉子、桜木心菜、小久保柚乃、風見和香、桜井えま、仲村悠菜が順にヴァースを繰り出し、「私立恵比寿中学がKnock You（Out!）」と声を重ねる。紗幕が落とされると、ジャージークラブのビートで新機軸を見せたアルバム「indigo hour」のリードトラック「BLUE DIZZINESS」へ。えびちゅうファミリー（私立恵比寿中学ファンの呼称）はメンバー考案のコールを合わせてステージとの一体感を作り上げる。楽曲の一部にはライブオリジナルのミックスが施されており、四つ打ちのビートに乗せての「え・び・ちゅ・う！」のコール＆レスポンスから「TWINKLE WINK」へとシームレスにつなげられた。
「私立恵比寿中学とは、終わらない青春である！」
「indigo hour」から3曲を披露したところで、10人は「朝のチャイムが鳴りました。私たち、私立恵比寿中学です」と結成時からのフレーズでファミリーに挨拶。中山は10色のペンライトがまたたく満員のフロアを見渡し、「最初のブロックでもうメンバーは滝汗ですが、皆さんまだまだ汗の量足りなくないですかー！」とさらに焚き付け、自身がセンターを務めるファンクナンバー「制服“報連相”ファンク」へとつなげる。さらに「EBINOMICS」「青春ゾンビィィズ」とアッパーな楽曲が畳みかけられ、ファミリーは滝汗が流れるほどの熱量でコールを送った。場内が暗転するとステージ背面のスクリーンには力強い明朝体で「私立恵比寿中学とは、終わらない青春である！」というフレーズが映り、そこから後藤まりこ作詞による2018年のナンバー「響」へ。スクリーンには歌詞が投影され、10人の熱いメッセージが響き渡った。えびちゅうは続けて疾走感あふれる「全力☆ランナー」を歌い、グループが持つ青春のきらめきを強調させた。
幕間に流れる映像は、メンバーによる絵本の朗読。この映像は公演ごとに朗読するメンバーとストーリーが異なり、ツアー初日の千葉・市川市文化会館での真山から順に1人ずつ読み上げ、TOKYO DOME CITY HALL公演では真山、安本、星名の初期メンバー3人が、本日のツアーファイナルでは最年少の桜井と仲村が星にまつわるストーリーを朗読した。その後のブロックではステージ上に学習机が運び込まれ、ヘッドセットマイクを装着したメンバーは教室と化したステージで「キングオブ学芸会のテーマ～Nu Skool Teenage Riot～」を歌う。「踊るガリ勉中学生」では勉強熱心な優等生・風見がガリ勉役になりきり、この楽曲のポテンシャルを120%発揮。「テブラデスキー～青春リバティ～」ではメンバーがスクールバッグを肩にかけて踊り、バッグから取り出したサインボールを客席に投げ入れた。見た目にもにぎやかな学校パートが終わるとふいに下校のアナウンスが流れ、場内は暗転。夜の学校を舞台にした寸劇が始まる。本来、この寸劇はえびちゅうの“低学年”メンバーである桜木、小久保、風見、桜井、仲村の出番だったが、ツアーが進むに連れて内容が変化。TOKYO DOME CITY HALL公演では“高学年”の真山、安本、星名、小林、中山が夜の校舎に忍び込んだが、桜木は「この寸劇ドロボー！」と怒り心頭で、風見はスポットライトを操り「今日初めて春ツアーに来たよーって方に、ここで簡単に説明します。本当はここ、私たち低学年メンバーの出番なのー！」と懇切丁寧に説明。先輩たちを追い出した低学年メンバーは、「indigo hour」から5人のユニット曲「STAY POP」を元気いっぱいにパフォーマンスした。
演出＆アンコールは日替わり、全15公演完走
ライブ後半戦は、現在の10人体制で最初にリリースされた2023年の楽曲「kyo-do?」からスタート。「I'll be here」ではワンコーラスすべてを1人で歌う卒業メンバー・柏木ひなたのパートを桜井が引き継ぎ、抑揚のあるボーカルでファミリーの心を惹き付ける。さらに「Summer Glitter」「CRYSTAL DROP」、高学年メンバーのユニット曲「Hello another world」と「indigo hour」からメロウなナンバー3曲を並べ、にぎやかな中盤パートとのコントラストで現在のえびちゅうが持つ振り幅の広さを表現した。「DRAMA QUEEN」では全公演異なる映像が用意され、1人ひとりをフィーチャーした映像は公演ごとの楽しみとなっていた。TOKYO DOME CITY HALL公演では今年“転入”（加入）10周年を迎えた小林と中山の“カホリコ”コンビがフィーチャーされ、最後は2人がセンターに立って手をつないだ。
メンバーとファミリーによるハンドクラップ合戦で一体感が高まったところで、ライブはクライマックスへ。えびちゅうライブの起爆剤「HOT UP!!!」、メンバーが自由に暴れ回る「ゼッテーアナーキー」で場内の熱気は最高潮に達し、最後はやはり「indigo hour」から、ディスコナンバー「トーキョーズ・ウェイ！」でにぎやかに締めくくられた。アンコールの楽曲は公演ごとの日替わりとなっており、TOKYO DOME CITY HALL公演でセレクトされたのは、夏の風物詩である肝試しを題材にした2011年の夏曲「オーマイゴースト？～わたしが悪霊になっても～」。真山はこの楽曲がリリースされた当時、東京ドームシティ内にあるイベントスペース・ラクーアでたびたびフリーライブを行っていたことを話題に挙げ、「真山、真山、まやまや真山！」「みれい、みれい、無敵のみれい！」といった懐かしのコールで即座に対応したファミリーに向けて「最近えびちゅうを知ってくださった皆さんにも、きっといにしえのえびちゅうの記憶が刻まれてるんじゃないかって。なんか、生き生きしてますね」と笑顔を見せた。えびちゅうはさらにもう1曲、日替わりのアンコール曲「あたしきっと無限ルーパー」を歌い、大盛り上がりで公演を終えた。
本日のツアーファイナルでは、2016年のシングル曲「まっすぐ」をアンコールで熱唱。ツアーを締めくくる1曲には、2014年から10年にわたって歌い続けているえびちゅう夏の代表曲「ラブリースマイリーベイビー」が選ばれた。メンバーが去ったあとのステージ上では、来年3月20日に行われる埼玉・さいたまスーパーアリーナでのワンマンライブのタイトルを知らせる映像が上映され、10人が無人のさいたまスーパーアリーナで歌うアカペラの「なないろ」とともに、そのタイトルが「私立恵比寿中学 15th Anniversary 大学芸会2025～LOVE&BRAVE～」であることが明かされた。
なお8月1日には、えびちゅうメンバーが本日の公演の映像を観ながら振り返る「アーカイブ同時視聴会」が実施される。
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セットリスト
「私立恵比寿中学 15th Anniversary Tour 2024 ～the other side of indigo hour～」2024年7月21日 TOKYO DOME CITY HALL
01. Knock You Out!
02. BLUE DIZZINESS
03. TWINKLE WINK
04. 制服“報連相”ファンク
05. EBINOMICS
06. 青春ゾンビィィズ
07. 響
08. 全力☆ランナー
09. キングオブ学芸会のテーマ～Nu Skool Teenage Riot～
10. 踊るガリ勉中学生
11. テブラデスキー～青春リバティ～
12. STAY POP
13. kyo-do?
14. I'll be here
15. Summer Glitter
16. CRYSTAL DROP
17. Hello another world
18. DRAMA QUEEN
19. HOT UP!!!
20. ゼッテーアナーキー
21. トーキョーズ・ウェイ！
＜アンコール＞
22. オーマイゴースト？～わたしが悪霊になっても～
23. あたしきっと無限ルーパー
公演情報
私立恵比寿中学「えびちゅう 夏のファミリー遠足 略してファミえん in 山中湖2024」
2024年8月17日（土）山梨県 山中湖交流プラザきらら シアターひびき
OPEN 15:00 / START 16:30
2024年8月18日（日）山梨県 山中湖交流プラザきらら シアターひびき
OPEN 11:00 / START 12:30
カホリコ加入10周年ライブ「それみろ！カホリコ～レンコンと天丼から10年～」
2024年9月14日（土）東京都 J:COMホール八王子
＜出演者＞
小林歌穂、中山莉子（
私立恵比寿中学「ちゅうおん2024」
2024年10月5日（土）埼玉県 秩父ミューズパーク 野外ステージ
［1部］OPEN 12:00 / START 13:00
［2部］OPEN 16:00 / START 17:00
私立恵比寿中学 15th Anniversary 大学芸会2025～LOVE&BRAVE～
2025年3月20日（木・祝）埼玉県 さいたまスーパーアリーナ
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Pawan Rathore @Pawan7014
@natalie_mu この曲おめでとう