eastern youthとCENTがツーマン、夜の鶯谷に響いたBiSHの名曲

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eastern youthCENTのツーマンライブ「ライブナタリー “eastern youth × CENT”」が7月5日に東京・東京キネマ倶楽部で開催された。2組がツーマン形式で競演するのは今回が初となった。

左から吉野寿(eastern youth)、CENT。(撮影:MAYUMI)

左から吉野寿(eastern youth)、CENT。(撮影:MAYUMI)

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CENT

CENT(撮影:MAYUMI)

CENT(撮影:MAYUMI)[拡大]

CENTはバンドメンバー4人を引き連れて登場。「キネマ倶楽部ー! 遊ぼうよー!」と高らかに叫び、「あそぼーよ」でライブの幕を開ける。彼女はタンバリンでリズムを刻みながら、明るさと寂しさが共存する歌声を響かせた。「すてきな予感」ではシャッフルビートに乗ってステージを右へ左へと歩きながら歌い、「ナポレオーネ通りにて」ではキネマ倶楽部の名物であるバルコニーへ移動。スポットライトが彼女を照らし、キネマ倶楽部の内装も相まってキャバレーのような様相を呈した。フロアのファンたちは踊り、手を振り、歓声を上げ、思い思いの形で音楽に身を委ねた。

「ライブナタリー “eastern youth × CENT”」の様子。(撮影:MAYUMI)

「ライブナタリー “eastern youth × CENT”」の様子。(撮影:MAYUMI)[拡大]

「CENTとして初めてライブナタリーに呼んでいただいて、とっても光栄です。全身全霊で目一杯、愛情を届けていこうと思います。今日めっちゃ暑いですけど、涼しくなるように、海辺を思い浮かべて聴いてみてください」と語ったCENTは「夕焼けBabyblue」を披露。ステージは茜色のライトに照らされ、アコースティックギターの音色が切なげに響く。揺らぎを持ったエレキギターのサウンドも重なり、郷愁たっぷりなアンサンブルが届けられた。

「ライブナタリー “eastern youth × CENT”」の様子。(撮影:MAYUMI)

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「おとぎばなし」を経て、CENTは「BiSH時代に企画したイベント(「THAT is YOUTH!!!!FES」)にeastern youthさんが出てくれて。本当に夢みたいな日だったし、私にとって忘れられない生涯の思い出です」と回顧。続けて彼女は「なんか変に頑固になってたところがあって。BiSHの曲は絶対やらないって思ってたんですね。でも今日はeastern youthさんとツーマンっていう私にとって大事な日だから。BiSHにとって大事な曲を、特別にやりたいなと思います」と語り、BiSH「スパーク」が演奏されると、場内に歓声が轟いた。CENTのアカペラで始まったのはGOING STEADY「夜王子と月の姫」。重たく刻まれるビートの上で、ギターリフが余情たっぷりに響き渡る。曲の終盤ではCENTがグロッケンを奏で、「もういいかい」「もういいよ」という声が物憂げにこだました。「今日という日がみんなのお守りになったらいいなと思います」と口にした彼女は「向日葵」「決心」を投下。場内の熱気を最高潮に高めたうえで、eastern youthにバトンを渡した。

eastern youth

「ライブナタリー “eastern youth × CENT”」の様子。(撮影:MAYUMI)

「ライブナタリー “eastern youth × CENT”」の様子。(撮影:MAYUMI)[拡大]

開始早々、轟音を鳴らす3人。音の束がフロアに降り注ぎ、観客は大歓声を上げる。吉野寿(Vo, G)の哀愁漂う口笛で始まったのは「夏の日の午後」。ギター、ベース、ドラムのつんざくような音色が場内にこだました。続いて「今日も続いてゆく」で熱い歌声が絞り出され、間髪いれずに「サンセットマン」がスタート。田森篤哉(Dr)と村岡ゆか(B)が刻む頼もしいビートに乗せて、吉野が叫びにも似た歌声を響かせる。激しく歪んだギターが掻き鳴らされたかと思えば、次の瞬間には優しいクリーントーンが鳴らされ、その緩急が観客を魅了した。

吉野寿(Vo, G)(撮影:MAYUMI)

吉野寿(Vo, G)(撮影:MAYUMI)[拡大]

CENTとの交流について吉野は「チッチさんの参加しておられたグループと競演する機会がありましてですね。そのときに、チッチさんがカレーを作ってくれたということで。僕らの出番はちょっと遅かったんですけど、終わって楽しみに食べに行ったら売り切れだったんですよ。それをご本人に『売り切れでした』と訴えたところ、5年越しで今日、いただきました。非常においしい。感動しました」と話してフロアを沸かせたのち、「ズッコケ問答」「雨曝しなら濡れるがいいさ」を歌い上げた。

「ライブナタリー “eastern youth × CENT”」の様子。(撮影:MAYUMI)

「ライブナタリー “eastern youth × CENT”」の様子。(撮影:MAYUMI)[拡大]

さらに吉野は2日後に控えた東京都知事選挙に触れ、「いろんな奴らがいるというのはいいことですよ。いいんですけれども、何これ。どうなってんのこれ。気でも違ったかと思うような政見放送。おもしれえなとは思うけど、面白いじゃ済まないんだよ! 自分の生活に関係してくるから」と話す。「ソンゲントジユウ」で彼のシャウトが炸裂するとファンは拳を上げて応答。「時計台の鐘」「沸点36°C」が会場のボルテージをさらに高めていく。「夜明けの歌」では吉野が体を大きく逸らせながら、頭上から足元へ、ギターネックを何度も何度も振り落とした。3人は「街の底」で轟音を隙間なく鳴らし、アンコールに応えて「青すぎる空」を届ける。最後まで一切息切れすることなく、全パフォーマンスが終了した。

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セットリスト

「ライブナタリー “eastern youth × CENT”」2024年7月5日 東京キネマ倶楽部

CENT

01. あそぼーよ
02. すてきな予感
03. ナポレオーネ通りにて
04. 夕焼けBabyblue
05. おとぎばなし
06. スパーク(BiSH)
07. 夜王子と月の姫(GOING STEADY)
08. 向日葵
09. 決心

eastern youth

01. 夏の日の午後
02. 今日も続いてゆく
03. サンセットマン
04. ズッコケ問答
05. 雨曝しなら濡れるがいいさ
06. ソンゲントジユウ
07. 時計台の鐘
08. 沸点36°C
09. 夜明けの歌
10. 街の底
<アンコール>
11. 青すぎる空

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eastern youth @ey_chan

先日のライブナタリーの模様を音楽ナタリーでもリポートしていただいています。ありがとうございます。是非ご覧くださいませ。 https://t.co/TZSpTIiNNY

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