小山田は2021年開催の「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会」直前に、突然のスタッフ辞任により急きょ開会式の音楽を担当することに。しかし1994年出版「ロッキング・オン・ジャパン」、95年出版「クイック・ジャパン」のインタビュー記事に掲載されていた、学生時代に障害者をいじめていたという発言が明るみとなり、大バッシングを受けて開会式の作曲担当を辞任したのち、約1年にわたり活動を停止していた。
しかし炎上の渦中に応じた「週刊文春」の取材において、小山田は雑誌で報じられた「うんこを食わせてバックドロップした」といういじめの事実を否定。では当時、現場では何が起きていたのか? なぜ「ロッキング・オン・ジャパン」「クイック・ジャパン」両誌にこのような記事が載ったのか? そして炎上に際し、小山田がここまで追い詰められねばならなかった理由とは?
本書では中原が小山田へ計20時間を超えるインタビューを行い、さらに小山田の同級生、開会式関係者、掲載誌の編集長らにも取材。また中原は炎上に至るまでの経緯とメカニズムを解説し、取材を重ねて見えたという、27年前から積み重ねられた数々の「嘘」に言及している。
中原一歩「小山田圭吾 炎上の『嘘』 東京五輪騒動の知られざる真相」目次
・はじめに
激化していく炎上 / 「圭吾ってそんなキャラだっけ?」
・第1章
小山田が語った“真実”
「マスクはないほうがいいでしょうか」 / 二誌で語っていた“いじめ”とは / 「全裸でグルグル巻」は本当なのか? / 実際にした行為はどれなのか / 小山田はなぜ音楽担当を引き受けたのか
・第2章
空白の五日間のはじまり
漠然とした恐怖が現実となった日 / 過去にも問題視されていたいじめ記事 / ついに始まった小山田への攻撃 / 家族への釈明と徹夜で書いた声明文 / ホテルでの逃亡生活と殺害予告
・第3章
五輪降板
開会式本番二カ月前の依頼 / じつは小山田の名前を出さない約束だった / 「オリンピックへの参加は辞退しましょう」 / それでも続く炎上と二度目の殺害予告 /
・第4章
いじめの現場にいた同級生
芸能一家に生まれて / 自由な教育の和光学園 / オザケンとの出会い / 秋田県の宿舎で何が起こったのか / 沢田君は友だちだったのか
・第5章
なぜあの雑誌記事は生まれたのか
フリッパーズ・ギターの伝説 / 「ロッキング・オン・ジャパン」と山崎洋一郎 / 原稿チェックなしというポリシー / 山崎は小山田の理解者だった / 問われる「ロッキング・オン・ジャパン」の姿勢
・第6章
小山田 二十七年間の悔恨
しゃべってしまった責任 / 小沢を意識しての発言だったのか / 何度もあった訂正・謝罪のタイミング / 二〇一八年に弁護士から「放置すべきではない」 / 小山田事務所と山崎の水面下での交渉 / 今、小山田は山崎に対して何を思うのか
・おわりに
「幕が下りる直前まで怖かった」 / 肩透かしを食らった復活劇 / 書きっぱなしのメディア / 当事者たちの責任と悔恨 / もし、あの夏をやり直せるなら
※記事初出時、見出しに誤りがありました。お詫びして訂正します。
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小山田圭吾が東京五輪騒動の真相を明かすインタビュー本発売、同級生や掲載誌の編集長の証言も https://t.co/DcR6L1zphz