「SORARU LIVE TOUR 2024 -telescope-」は福岡、大阪、愛知、宮城、石川、東京の全国6都市を巡るホールツアー。最終公演は、そらるにとってソロでは初となる日本武道館を舞台に行われた。
定刻となり客電が落ちると、客席を青色のペンライトの灯りが埋め尽くす。バンドメンバーによる華やかな演奏でライブの幕が開くと、ステージ中央の扉からそらるが登場。彼はまずAfter the Rainの“相方”まふまふ提供の「テレストリアル」をセレクトすると、その透き通ったボーカルを会場いっぱいに響かせた。続くロックチューン「幻日」では、バンドメンバーのダイナミックな演奏に負けないパワフルな歌唱で観客を魅了し、序盤から会場の空気をヒートアップさせた。
万雷の拍手が響く中、そらるはファンに向けて「『みんなと一緒に新しい何かを見つけたい』という思いでここまで回ってきました。今日がその集大成になるので、みんなに何か伝えられたらいいなと思います。最後までよろしくお願いします!」と呼びかけて「アイフェイクミー」でライブを再開。ドラマチックな楽曲展開が印象的な「ひともどき」や、ノリのいいアップチューン「バレリーコ」などを繰り出し、そのボーカル表現の豊かさでオーディエンスを楽しませた。
活動15周年を迎えた昨年、オーケストラ編成のライブツアーを開催したそらる。彼は節目の次の年に何をやるべきか?と悩んでいたことを明かし、「いろんなインタビューで『来年の目標は?』『今後の目標は?』と聞かれるんですけど、なかなか難しいんですよね。だから今回は力を出し切った体に栄養を補給したいなと思ったんです。ツアー前よりは確実にやる気のようなものが体に満ちてきている。不安なこともあったけど、励まして盛り上げて、ここまで引っ張ってくれたみんなのおかげだと思っています。ありがとうございます」とファンへの思いを語った。
ライブ中盤、そらるは「ノンブレス・オブリージュ」を歌い終えたところでステージから一旦退場。残るメンバーは美しいキーボードの音色を合図にセッションを繰り広げて幽玄な音の世界を作り上げる。すると衣装チェンジしたそらるが再びステージに現れ、シームレスに「海中の月を掬う」の演奏に突入。センチメンタルなムードの中で届けられる儚げな歌声に、オーディエンスはじっくりと耳を傾けていた。そらるはその後、とびきりポップな「Good Morning, Polar Night」で観客のテンションを再び引き上げると、ツアーに向けて書き下ろしたという新曲「オーロラ」を情感たっぷりに歌い上げてステージをあとにした。
鳴り止まないアンコールに応えて姿を見せたそらるは、まずさわやかなポップナンバー「ユーリカ」を歌唱。キーボードの伴奏のみというミニマムな編成で披露されたツアーの日替わり曲「地球をあげる」では、そらるの圧倒的なボーカルに会場全体が感動的なムードに包まれた。そらるは「本当は次の曲で最後の予定なんですが……昨日のファンミーティングで歌った曲の中で、どうしても後悔が残ってる曲がありまして、そのリベンジをさせていただこうかと」と告げて「強風オールバック」をサプライズ披露。曲中にはリコーダーの演奏も披露してファンを楽しませた。
そらるはファンに向けて「最後は『ワンダー』を歌わせていただこうと思っているんですけど、次のライブはいい意味で『ワンダー』を歌わずにいろんな曲を届けられたらいいなと思っています」と意味ありげに語りかけ、客席を大いに沸かせる。そして改めてファンへ感謝の気持ちを伝えると代表曲「ワンダー」で一体感のあるパフォーマンスを繰り広げ、大盛況の中でツアーファイナルを終えた。
セットリスト
「SORARU LIVE TOUR 2024 -telescope-」2024年6月29日 日本武道館
01. テレストリアル
02. 幻日
03. アイフェイクミー
04. ひともどき
05. バレリーコ
06. 悋気な惑星
07. 銀の祈誓
08. ドリームレス・ドリームス
09. 花と君と
10. ダーリン
11. きみも悪い人でよかった
12. ナイティナイト
13. ノンブレス・オブリージュ
14. 海中の月を掬う
15. 愛言葉III
16. Good Morning, Polar Night
17. オーロラ
<アンコール>
18. ユーリカ
19. 地球をあげる
20. 強風オールバック
21. ワンダー
Mani Srivastava @ManiSri56327037
@natalie_mu @soraruru 🤔🤔