「1曲目から超幸せな気持ち」
山崎は2016年にハロプロ研修生に加入し、2019年にBEYOOOOONDSのメンバーとしてデビュー。伸びやかで力強い歌声、ステージでの圧倒的な存在感でファンから支持され、2021年公開の映画「あの頃。」で松浦亜弥役を演じたことでも話題になった。そんな山崎は今年4月、「もっともっと音楽を学んでさまざまなジャンルの歌を歌いたい」と新たな挑戦を理由に卒業を発表。昨日の公演では彼女のハロプロでのラストステージを見届けようと大勢のファンが集まり、会場が満員になった。
BEYOOOOONDSがメンバーの卒業公演を開催するのはこれが初めて。客席では開演前から山崎のメンバーカラーである赤のペンライトが、ファンの心情を表すかのように熱く灯っていた。ライブの1曲目を飾ったのは、5月にリリースされた山崎にとってのラストシングル「灰toダイヤモンド / Go City Go / フックの法則」より「灰toダイヤモンド」。清野桃々姫が特技のトークボックスで「豊洲、Are you ready?」と問いかけると、客席から大きな歓声が上がる。4声コーラスを含むハーモニーを響かせたBEYOOOOONDSは、同じく最新シングルの1曲「フックの法則」も披露し、ファンクサウンドに乗せてクールな表情から“ユハッピー”な笑顔まで幅広い表現力を見せつけた。
MCでメンバーから現在の心境を聞かれた山崎は、「始まる前に緊張しすぎて手が震えていたんですけど、1曲目から超幸せな気持ちです。“ユハッピー”な気持ちをみんなに今日いっぱいお渡ししたいと思います!」と挨拶。その後、BEYOOOOONDSは平井美葉の「11人のラストライブ、しっかり目に焼きつけてください!」という力強い曲振りを合図に四則演算のコール&レスポンスがユニークな「求めよ…運命の旅人算」、“ムカつく”と“ハムカツ”というワードを掛けた 「ハムカツ黙示録」をパフォーマンスする。小林萌花のピアノに乗せて山崎演じる女子高生と片思い相手の眼鏡男子・前田こころによる小芝居が繰り広げられたあとは、BEYOOOOONDSの真髄である演技とパフォーマンスの融合が見どころのメジャーデビュー曲「眼鏡の男の子」が披露された。
研修生時代の思い出楽曲メドレー
小林のピアノの演奏とともに山崎のこれまでの歩みを振り返る映像が上映されると、スクリーンに「Yuhane Memory Medley」の文字が。山崎はメンバーに見守られながらハロプロ研修生の同期である西田汐里と「女の園」を歌唱し、これを皮切りに研修生時代の思い出の楽曲を集めたメドレーを披露。ラストを飾った山崎と島倉りかによる「ズキュンLOVE」では、曲の後半からメンバー全員がステージへ上がった。
続いて山崎と前田、高瀬くるみ、岡村美波、清野桃々姫からなる雨ノ森 川海が「GIRL ZONE」をパワフルかつ妖しさたっぷりに披露すると、会場の空気が一変。この5人でパフォーマンスできる最後の機会ということもあり、彼女たちの歌声にいつも以上に力がこもる。その後のMCでは山崎が先ほどのメドレーについて触れ、「懐かしい曲だったり、この子にこの曲を歌ってほしいなと当てはめて、素敵なメドレーにしていただきました!」とコメント。里吉うたのは「歴史を振り返りつつ、今のBEYOOOOONDSを目いっぱい楽しんでいただけるようなコンサートになっていると思いますので、引き続きお楽しみください!」と観客の期待を煽った。
アンコールで歌ったのは℃-uteのあの曲
そしてライブはここから怒涛の後半戦へ。まずパフォーマンスされたのは最新シングルのカップリング曲「WORKER讃歌」。YouTubeでコール動画が公開されていることもあり、間奏に入るとステージと客席の一体感が高まっていく。“旅”をテーマにしたニューシングルの表題曲の1つ「Go City Go」などを通して会場はより一層ヒートアップ。「恋愛奉行」と「涙のカスタネット」ではBEYOOOOONDSのライブの定番アイテム・カスタネットを駆使し、音のコール&レスポンスでメンバーとファンがコミュニケーションを取り合った。さらにアカペラでスタートした「虎視タンタ・ターン」、メンバーの思いにファンが大合唱で応えた「夢さえ描けない夜空には」、ファンとともにタオルを振り回す「アツイ!」などを経て「ニッポンノD・N・A!」でライブ本編がフィニッシュした。
アンコールではファンの「夢羽コール」と客席で揺らめくペンライトの赤い光に導かれ、山崎が自身の名前にもある“羽”をあしらった、天使のような白い衣装をまとって再びステージへ。彼女がこの場でソロ歌唱する楽曲として選んだのは、ハロプロの先輩グループ
「私がこれから1人でがんばる理由は」
全員で「Oh!カンターレ」を披露したあとは、メンバー1人ひとりが山崎へメッセージを伝える最後のMCへ。涙で話せなくなるため手紙を用意してきたという平井は「ゆはにはどんな選択も花丸にできる力がある。だから何も心配していません」と語り、里吉は“うーたん”という自身のニックネームを付けてくれたことへの感謝とともに「いつも『大丈夫だよ、大好きだよ』と言ってくれたのがうれしかった」とこれまで過ごした日々を振り返る。ライブへの熱い思いを述べた清野は山崎を「私たちの前でも弱音を吐かず、努力を見せない強い女の子」と称し、岡村は「ゆはみたいなキラキラしたアイドルになりたいなと思った」とこの先の目標を口に。島倉は「同じグループでアイドルをやれたことが誇りです。いっぱいの愛をありがとうね」という言葉を贈り、小林は結成時からグループの中心となりメンバーを引っ張ってきた山崎が「BEYOOOOONDSの優しい世界を作る基盤になっていた」と、その存在の心強さを強調した。
前田は「卒業してもいっぱい甘えさせてください。おばあちゃんになっても仲よくしてほしい」と卒業後も続くお互いの絆を確かめ合い、山崎に「自信を付ける言葉をかけてくれて、何度も救われた」という江口紗耶は「アイドルとして憧れでした」と告白。卒業発表後、山崎のファンの反応を見ていたという西田も「山崎夢羽はたくさんの人に愛されているし、たくさんの人の心を動かしている、スーパーアイドルだなと思いました」と述べ、高瀬は山崎のことを「そこにいるだけで私たちを明るく照らす太陽みたいな存在」と話しつつ、「BEYOOOOONDSの太陽になれるようにがんばりたいと思います」と強い決意を語った。それぞれの思いを受け止めた山崎は「私がこれから1人でがんばる理由は、みんなにカッコいいところを見せたいから、みんなに褒めてもらいたいから」と話すと、努力の源となるのメンバーへの思いについて「食べちゃいたいくらい好きなの」とユニークに表現し、最後までメンバーとファンを笑顔にさせた。
その後、BEYOOOOONDSは「伸びしろ~Beyond the World~」をラストナンバーとして歌唱。山崎とその周りを囲むメンバーは目を合わせ、思いを通わせながら11人での最後のナンバーを届ける。「今が始まり」と歌うこの曲を通して山崎、そしてBEYOOOOONDSが明るい未来へと羽ばたいていく予感をファンにもたらした。
なお各音楽配信サイトでは本日6月28日、山崎が歌う「愛はまるで静電気」の音源がリリースされた。
セットリスト
「BEYOOOOONDS LIVE TOUR 2024 SPRING ~PERSOOOOONALITY『Wings of Dreams』~」2024年6月27日 豊洲 PIT
01. 灰toダイヤモンド
02. フックの法則
03. 求めよ…運命の旅人算
04. ハムカツ黙示録
05. 眼鏡の男の子
06. 元年バンジージャンプ
07. 女の園(ハロプロ研修生) / 山崎夢羽、西田汐里
08. 背伸び(Juice=Juice) / 山崎夢羽、江口紗耶、岡村美波、小林萌花、平井美葉
09. 笑っちゃおうよ BOYFRIEND (Berryz工房) / 山崎夢羽、高瀬くるみ、清野桃々姫、西田汐里、里吉うたの
10. ベーグルにハム&チーズ(
11. Memory 青春の光(モーニング娘。) / 山崎夢羽、島倉りか、高瀬、西田汐里、岡村美波
12. ズキュンLOVE(ミニモニ。) / 山崎夢羽、島倉りか
13. GIRL ZONE(雨ノ森川海)
14. こんなハズジャナカッター!
15. WORKER讃歌
16. Go City Go
17. Hey!ビヨンダ
18. 恋愛奉行
19. 涙のカスタネット
20. ビタミンME
21. 虎視タンタ・ターン
22. 夢さえ描けない夜空には
23. アツイ!
24. ニッポンノD・N・A!
<アンコール>
25. 愛はまるで静電気(℃-ute) / 山崎夢羽
26. Oh!カンターレ
27. 伸びしろ~Beyond the World~
※山崎夢羽の「崎」は立つ崎が正式表記。
関連商品
NEMO @mtokj307
BEYOOOOONDS山崎夢羽「私がこれから1人でがんばる理由は」卒業公演を経て新しい夢へ羽ばたく
https://t.co/auWipU1Qf0