2016年に半自伝的な作品「祐介」で小説家としてデビューし、2020年に中編小説「母影」が第164回芥川賞候補作に選出された尾崎。約3年半ぶりの新作となる「転の声」は、ライブチケットの転売が今よりも市民権を得ている社会を舞台とする中編バンド小説だ。
本作に登場するロックバンドのフロントマン・以内右手は、長引く喉の不調が招く不安に追い詰められた末、「俺を転売してくれませんか」とカリスマ“転売ヤー”に懇願。そして自分たちのチケットに“プレミア”が付き、高額取引の痕跡をファンのSNSで確認するたびに後ろめたい喜びを覚えていく。
本作は「文學界 2024年6月号」に掲載されており、7月11日には単行本が文藝春秋から発売される。
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尾崎世界観が再び芥川賞候補に、チケットの転売描いたバンド小説「転の声」 https://t.co/swnBLBqszo