ハロプロ加入から11年、アイドル・新沼希空としての最後の勇姿
2013年にハロプロ研修生に加入し、2015年、つばきファクトリーの結成メンバーに選ばれた新沼。2023年11月に卒業した初代リーダー・山岸理子からバトンを受け継ぎ、2代目リーダーを務めた。
新沼は、今年1月に「自分自身と向き合い、次のステージに進んでいこうと考えています」と、グループおよびハロー!プロジェクトからの卒業、そして約11年におよんだ芸能活動を終了することを発表。そんな新沼のアイドルとしての最後の勇姿を見届けるべく、武道館には多くのファンが詰めかけ、ライブの模様は全国47都道府県の映画館とCSテレ朝チャンネルで生中継された。
オープニングアクトを務めたハロプロ研修生ユニット'24の出番が終わると、「きそら! きそら!」というコールが巻き起こり、会場は新沼のメンバーカラーであるライトブルーの光に包まれる。そこへ、つばきファクトリーの面々が登場。12人は「ハッピークラッカー」「愛は今、愛を求めてる」「春恋歌」「最上級Story」という、ハッピーで疾走感あふれるナンバーを届けた。
冒頭の挨拶で新沼は「本当に今日が最後のステージになるので、感謝の気持ちを忘れずに楽しみたいと思います!」と笑顔を覗かせた。
つばきファクトリーの歴史をたどる“卒業スッペシャルメドレー”
ここからは“新沼希空 卒業スッペシャルメドレー”が展開。「Come on, Everybody」と新沼がシャウトするロックナンバー「Stay free & Stay tuned」に始まり、新沼と小野田紗栞がタンポポの「乙女 パスタに感動」、新沼と小野瑞歩が℃-uteの「イメージカラー」と、先輩グループのカバーを披露する。2021年7月に加入した、通称“リトルキャメリアン(リトキャメ)”こと河西結心、八木栞、福田真琳、豫風瑠乃は、新沼と一緒に「スキップ・スキップ・スキップ」を軽快にパフォーマンス。
キレのいいダンスが持ち味の秋山眞緒は、あぁ!「FIRST KISS」、今年2月に加入したばかりの新メンバーである石井泉羽、村田結生、土居楓奏は「EZPZ!!」、新沼からリーダーを引き継ぐ谷本安美はタンポポ「BE HAPPY 恋のやじろべえ」を、それぞれ新沼とともに歌唱する。メドレー中、スクリーンには過去のライブ映像が映し出され、つばきファクトリーの歴史をたどる内容となった。さらに全員参加でアッパーチューンの「アドレナリン・ダメ」を畳みかけると、会場は熱気に包まれた。
新メンバーにとって初の武道館、貫禄を見せる先輩メンバー
今回、初めて武道館のステージに立った新メンバー3人は自己紹介を兼ねて、好きな花とその花言葉を発表した。
土居は「好きな花は楓、花言葉は“大切な思い出”です。1人でも多くの方に大切な思い出を残してもらえる歌が歌えるようにがんばります」と意気込み、ピンク色のチューリップが好きだと明かす村田は「花言葉は“誠実な愛”。ファンの皆さんに偽りのない誠実な愛を届けられるような歌手になりたいです」と宣言。石井は「好きな花はかすみ草。花言葉である“感謝と幸せ”を、皆さんにお届けしたいです」と目標を掲げた。
石井は「スタートラインに立ったばかりの3人ですが、椿のように凛とした美しさと強さを持つ歌手になれるよう、先輩方の背中を追ってがんばりたい」と決意表明。3人はキュートな楽曲「うるわしのカメリア」を、初々しくも堂々と披露した。
続いては、水色の衣装に着替えた河西、八木、福田、預風が登場。加入から間もなく3年を迎える“リトキャメ”の4人は「ふわり、恋時計」を、しっとり大人っぽく、新沼、谷本、小野、小野田、秋山の先輩メンバー5人は「ハナモヨウ」を貫禄たっぷりにパフォーマンスした。
この日、初披露されたのは、8月28日にリリースされる、12人体制での最初で最後のシングルより「ベイビースパイダー」。ラップパートも含むダンサブルな楽曲で会場に一体感が生まれると、立て続けに「雨宿りのエピローグ」「弱さじゃないよ、恋は」「七分咲きのつづき」と、多彩なナンバーが繰り広げられた。
メンバーが伝えた新沼への愛と感謝
「I Need You ~夜空の観覧車~」が流れるなか、赤で統一された衣装に着替えたメンバーたちが、新沼への思いを語る。土居は「いつもかわいくて、面白くて、優しい新沼さんが大好きです」、村田は「新沼さん、ずっと大好きです」、石井は「新沼さんに告げられた合格発表は一生忘れません」と、目をうるませる。
豫風は「にゃんさん(新沼)、本当に大好きです……」と言葉を詰まらせつつ「初めてのバースデーイベントでMCをしてくださって、ありがとうございました」と笑顔。福田は「今日6月10日は間違いなく、全世界のアイドルの中で新沼さんがトップです! 」、八木は「新沼さんの明るい歌声、新沼さんの優しさがすっごく好きです」、河西は「同じグループで活動できて幸せです。大好きー!」と、新沼への愛を口にする。
「きそ(新沼)は、お姉ちゃん的存在」と、新沼に信頼を寄せる秋山は「中学生のころからずっと甘えさせてもらってたと思います。これからも笑っててね!」と声をかけ、小野田は「キラキラ輝いている空のようなきそちゃん……LOVEだよー!」と元気よく投げかけ、会場の笑いを誘う。新沼の卒業後、サブリーダーに就任する小野は「卒業おめでとう! きそとは、本当にいろんな思い出があって……大好き!」と涙を浮かべた。
これまでメンバーの卒業コンサートのたびに泣くのを我慢しては顔をこわばらせてきた谷本は、今回も最大限に涙をこらえながら「きそら……そばに……ずっといてくれて……ありがと」と、結成から苦楽をともにしてきた新沼に精一杯の感謝を伝えた。
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つばきファクトリー新沼希空「私がオバさんになっても、皆さんの心に」卒業公演にOG集結
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