自給自足アイドルBiS、研究員と迎えた汗と涙と笑顔のツアーファイナル

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BiSが本日6月9日に東京・UNITでライブツアー「We Gotta Go BiS TOUR」のファイナル公演を開催した。

BiS(音楽ナタリー独占カット / 撮影:大橋祐希)

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自給自足アイドルになって早2カ月

BiS(撮影:大橋祐希)

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BiSは4月からメンバーがマネジメント業務を兼ねる“自給自足アイドル”として活動中。ツアーとは別に自主企画「自給自足LiVE」も行っており、ライブ後の物販対応、公演のブッキングなどもメンバーが担当している。自給自足アイドルになってから約2カ月、関東のライブハウスを巡る「We Gotta Go BiS TOUR」の最終公演には大勢の研究員(BiSファンの呼称)が来場し、フロアを埋め尽くした。BiSはツアーの各公演にそれぞれ異なるテーマを設けてライブを行っており、ツアーファイナルは「ALL of BiS」をテーマに幕を開けた。

BiS(撮影:大橋祐希)

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BiSは人気曲「STUPiD」のイントロが流れると同時にステージに元気よく駆け込み、スタートダッシュを切る。今回のツアーが関東の各地を回るものだったため、研究員の中にはBiSとともに東京近郊のライブハウスを回った人もいたことだろう。そんな状況もあってか場内の一体感は序盤から高く、息の合った盛大なコールがステージで全力のパフォーマンスを見せるメンバーに届けられた。

BiS(撮影:大橋祐希)

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2曲目としてGreen Dayを彷彿とさせるパンキッシュな「BASKET BOX」が始まり、ヒューガーが「研究員! 一緒に踊ろうぜ!」と叫ぶと、観客からレスポンスよく大歓声が。フルカワユタカ(DOPING PANDA)の提供曲「LAZY DANCE」でも、「超かわいい!」コールが巻き起こるなど、メンバーとオーディエンスで熱いライブが作られていった。

ヒューガー、クレナイ・ワールズエンド、後ろにイコ・ムゲンノカナタ(撮影:大橋祐希)

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BiS(撮影:大橋祐希)

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BiSは「LOVELY LOVELY」でハイトーンの伸びやかなハーモニーを聴かせたあと、自己紹介を経て、トギーがツアーファイナルであることを改めて宣言。彼女は続けて「10公演目、今まで積み重ねてきた集大成を見せられるように本気で来ました! 最高な1日にするためにみんなで楽しもうね!」と話し、ナカコーこと中村弘二(LAMA、iLL、NYANTORA、ex. スーパーカー)がプロデュースを手がけた、浮遊感のあるシンセサウンドと複雑なビートの「Olenimorph, Ole」へとつなげた。ライブ中盤、BiSは観客とともにヘッドバンギングやスクワットをひたすら繰り返すという過酷な振付の「thousand crickets」を届け、「teacher teacher teacher」では「まだまだ声出せますよね?」というナノ3の煽りもあり、前のめりなパフォーマンスを見せつける。すでにメンバーは全員汗だくだ。

BiSのすべてを見せるツアーファイナル

BiS(撮影:大橋祐希)

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8曲を終えたところで、この日の公演テーマ「ALL of BiS」についてヒューガーは、「さまざまな種類のあるBiS楽曲の魅力を伝えながら、みんなで楽しめるライブ」と説明する。続く「ここから体感が“秒”やと思うんですよね! 今日しかない今日を楽しんでいけますか! このあともよろしくお願いします!」という言葉で、ライブは後半戦に突入。BiSは、鬼気迫る姿を見せるインダストリアルナンバー「DEAD or A LiME」や、重厚なギターリフとメンバーのシャウトが炸裂する「FUCKiNG OUT」を畳みかけ、さらにトギーの叫びで始まるキラーチューン「テレフォン」でフロアを大きく揺らす。ハードな楽曲のオンパレードで叫びまくったあとには、熱気で充満するフロアに向けてドラマチックな楽曲「つよがりさん」を披露した。

ナノ3は息を切らせながら、「ここからあっという間だよね。もう残り数曲。次にやる曲は『R.U.N』という曲です。このツアーで研究員と一体になれるというか、この会場のボルテージをグッと上げる曲になったなと。このツアーで印象に残っている曲なんですよ! 拳を上げて、声を出して、この曲でみんなと一緒になれたらなと思います!」と話し、Age Factory提供の「R.U.N」へ。ナノ3の言葉通り、場内には拳を突き上げる人の群れと、盛大なシンガロングがこだまし、大きな一体感が生まれた。「イミテーションセンセーション」「なまえをよんで」でさらにステージとフロアの距離感を縮めたBiSは、ラストに「NO CHOiCE」で前向きな気持ちをまっすぐに届け、ライブを締めくくった。

アンコール「全員一番だよ! ありがとう」

全力疾走のライブ本編が終了後、研究員からのアンコールの声に応えて5人が再びステージへ上がり、それぞれが挨拶。最後にトギーは「今日は誰よりもライブを楽しんでやるぞって気持ちでやってきたんですけど、私が一番でしたね!」と言い切る。喝采の中、「でも『自分が一番楽しんだ』っていう人ー!」と挙手を求めると、観客の手が挙がった。その様子に驚いたトギーは「全員一番だよ! ありがとう」と笑顔を見せた。

BiS(撮影:大橋祐希)

BiS(撮影:大橋祐希)[拡大]

BiS(撮影:大橋祐希)

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その後、BiSは「TOUCH ME」「Sakura」「CARTAiN CALL」の3曲を披露。この5人体制でのBiSの充実度が窺えるエネルギッシュなパフォーマンスを最後まで観客に見せ続けた。そしてトギーが「あ! お知らせあるんだった!」と切り出し、「BiSは9月から12月にかけて全国5カ所のワンマンをやります! ちょっとずつ全国に進出していこうと思ってます!」と、ツアー形式のワンマンライブの開催を発表した。新規の公演はメンバーが会場のブッキングから、チケットの手配などを行っているとのことで、無事に発表できた安心感からかナノ3が泣き始め、さらにクレナイ・ワールズエンドとイコ・ムゲンノカナタも泣き出すという、汗と涙と笑顔にあふれるエンディングとなった。

BiS アンコール コメント

クレナイ・ワールズエンド

クレナイ・ワールズエンド(撮影:大橋祐希)

クレナイ・ワールズエンド(撮影:大橋祐希)[拡大]

今回のツアーは体感的に、今までで一番あっという間に感じました。4月から自給自足になって、自分たちでやらなきゃいけないことも増えて、それにプラスして今回のツアーは公演ごとにセットリストを変えていたので覚えることもたくさんあって、毎日すごく必死でした。でも自分たちで決めたことだから絶対にそれを言い訳にはしたくなかったし、研究員にも「しょうがないよな」みたいなことを1mmも思われたくなくって。

今まで以上にこのツアーは1公演1公演を大切にしようと心に決めて回ってきました。ツアーで大きかったのは毎公演でセトリを変えて、公演テーマを決めたこと。5人でできる曲が増えていくのはすごくうれしかったし、同じ曲でも公演ごとにその曲の雰囲気が変わることもあった。あと「この曲を聴けてよかった」という声がたくさん届いて、それがすごく新鮮で、すごく面白かったツアーでした。

自給自足が始まったので、必然的にBiSと向き合う時間が増えたんですけど、やっぱりこうやって形として見えるのはすごくやりがいがあるし、多くの人々のおかげで私たちはこうやって活動ができているなってすごく思います。

私がこうやって輝けるのも、研究員のみんながいてくれるからえだし、だから私も研究員の人生を照らせるような存在になれたらいいなって思います。関東ツアーだったので会えなかった研究員もいるかもしれないですけど、今後は全国のいたるところの研究員を巻き込んで、どんどんBiSを大きくしていきたいです。これからもBiSについてきてください。

イコ・ムゲンノカナタ

イコ・ムゲンノカナタ(撮影:大橋祐希)

イコ・ムゲンノカナタ(撮影:大橋祐希)[拡大]

私もこのツアー10公演が本当にあっという間で、ツアー初日のワクワク、ドキドキとか、すごく緊張したこととかが、つい最近のことのように感じます。こうやって終わっちゃうのもすごく寂しいんですけど、こうやって研究員のみんなと素敵な空間を作ることができてうれしいです。

自給自足が始まったときにこれからどうやってやればいいのかわからないことがすごく多かったので、不安な気持ち、心配する気持ちがあったんです。でもツアーをして自給自足の活動を続けていくたびに、自給自足ということに対して持っていた不安、ネガティブな気持ちが、自給自足は唯一無二だし、BiSにとってのすごく強い個性になると思いました。今は自給自足という言葉と、その活動にポジティブな気持ちでいます。

もう1つ気付けたことがあって、研究員はすごく大きくて優しくて、温かいパワーを持っていて。そんなパワーにいつも支えられてるなって。このツアーを通して改めて気付きました。本当にいつもありがとう。今度はBiSが研究員を温かくしてあげられるような、優しくて素敵な関係を築いていきたいです。

ヒューガー

ヒューガー(撮影:大橋祐希)

ヒューガー(撮影:大橋祐希)[拡大]

このツアーは始まる前の準備段階から、どうやったらみんなが来てくれるか、みんなに楽しんでもらえるかとか、どうやったらもっといっぱいの人を巻き込めるかをこの5人で真剣に考えて向き合ってきた期間でした。私たちはBiSの曲にいろんな思いを乗せて、歌を歌って、目を合わせたときに気持ちが通じて。何回も伝わる瞬間が数え切れへんぐらいあって、私はそれがすごくうれしかったです。本当にありがとう。

雨の日も風の日も晴れの日も虹の日も曇りの日もあるけど、BiSの楽曲がみんなの毎日をちょっとでも彩れるように、これからも私たちらしく、強く成長していきたいと心から思っています。BiSに入って出会ったトギーちゃん、ナノちゃん、クレちゃん、イコちゃんはBiSに入らずに生きていたら出会ってなかったかもしれない。このメンバーといたら、1人でおるときじゃ考えられへんくらい力が湧いてくるし、どんなことでも限界の先の先までやりたいなってすごく思えるんです。だからこれからも失敗することを恐れないで、何があったとしてもこのメンバーで絶対に乗り越えてみせます。

私たちは心から研究員のことを愛しています。ライブに来た回数ではなく、私たちと同じようにBiSのことを大切だなと少しでも思ってくれているあなたは、もう大事な大事な研究員です。またこの場所で、いろんな場所で、笑顔で会いましょう。

ナノ3

ナノ3(撮影:大橋祐希)

ナノ3(撮影:大橋祐希)[拡大]

今日は本当にありがとうございました。今日だけじゃなくて、ツアーに1つでも来てくれたみんな、お家で見守ってくれているみんなもいたと思うので、本当にみんなみんなありがとうという気持ちでいっぱいです。

このツアーは5月に始まって10公演をやってきたんですけど、本当にみんなが言ってた通り、あっという間すぎて。自給自足での活動に変わってから、自分たちがこれをやりたいと思ったことはそのまま反映されて行動に移せる。なんでもやりたいと思ったことは全部挑戦できるようになったから、楽しみな気持ちもあるけど、大丈夫かなって不安になることもありました。全部が全部うまくいったわけじゃないし、いろんな意見に喜んだり、うーんうーんと悩んだり、いろんなことがあったけど、そういう意見とかみんなが思っていることに対して、このメンバーに「前向きにこういうライブをしたいよね」とか「今後こういうことをやっていきたいよね」って話をできて、今まで以上にみんながBiSのことを考えていけた期間だと思っています。そんな大事な自給自足のスタートを、このツアーで研究員と一緒に切れたことが本当にうれしいです。みんな、ありがとう。

まだまだやりたいこと、挑戦したいことが私たちにはいっぱいあって、でもそれを実現していくのって簡単じゃないなってことに今、ぶち当たっていて。だけど、それでも1歩1歩、ちょっとずつかもしれないけど、この5人と研究員のみんなと一緒に前に進んでいけたらなと思っています。研究のみんなこれからも一緒にいてくれますか? ありがとうございます。これからもよろしくお願いします。

トギー

トギー(撮影:大橋祐希)

トギー(撮影:大橋祐希)[拡大]

改めて、今日はいろんな選択肢がある中で、BiSのライブを選んでここに来てくれて本当にありがとうございます。ツアーファイナルっていつもそうなんだけど、いいライブにしなきゃって気合いが入りすぎてね、ガチガチに緊張して固くなっちゃうことが多いから、今日は誰よりもライブを楽しんでやるぞって気持ちでやってきたんですけど、私が一番でしたね!

でも「自分が一番楽しんだ」っていう人ー! 全員一番だよ! ありがとう。

こんなに手が上がると思わなかったからびっくりした! 形が変わっても、BiSを続けてきてよかったなって思いました。今BiSは大きく変化しようとしている最中で、これからどんなBiSになるのか、私たちもまだわかんないし、いい変化をするのかどうかもまだ全然わかんないんですけど、変わらずにずっと同じことを繰り返しているよりも、挑戦して失敗して、でももう1回挑戦してって繰り返して、どんどんいい方向に進むために変化していくことのほうが何倍の大事だし、いいことだと思っています。

これからどんなBiSになるのか、まだわからないけど、BiSはこれからもがんばっていくので、研究員ともっと楽しい時間を過ごせるようにがんばって考えて、準備して、ライブして、お金の計算もして、物販も運んで、これからもBiSは全部を楽しんでやっていきたいと思っています。よかったらこれからもBiSのことをどうかよろしくお願いします!

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BiS UNIT公演セットリスト / 新規公演情報

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ムラ👶モン @murachang0911

今日はナタリーさんがレポしてくれたので書記係はぐっすり寝ます!動画は後日アップするかも!!

#研究員書記係 https://t.co/h52NNdCJyY

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