OLD JOE、満員の新宿LOFTで5年ぶりワンマン「いろんな時代のいろんな友達が来てくれた」

6

222

この記事に関するナタリー公式アカウントの投稿が、SNS上でシェア / いいねされた数の合計です。

  • 45 173
  • 4 シェア

OLD JOEが6月1日に東京・新宿LOFTでワンマンライブ「Stay Old」を開催した。

河西洋介(Vo)(Photo by Satsuki Kato)

河西洋介(Vo)(Photo by Satsuki Kato)

大きなサイズで見る(全15件)

大昔の曲ばっかだけど楽しいですか

「Stay Old」の様子。(Photo by Satsuki Kato)

「Stay Old」の様子。(Photo by Satsuki Kato)[拡大]

OLD JOEはSuchmosのYONCEこと河西洋介(Vo)、真田徹(G)、カメヤマケンシロウ(B)、大内岳(Dr)の4人からなるバンド。2008年から2015年まで活動したのち、2019年に東京・下北沢GARAGEでワンマンライブを行った。「Stay Old」はそれ以来、約5年ぶりのワンマンとなった。

大内岳(Dr)(Photo by Satsuki Kato)

大内岳(Dr)(Photo by Satsuki Kato)[拡大]

出囃子の音楽が鳴り、緞帳がゆっくりと上がっていく。ステージに姿を現した4人はファンキーなジャムセッションを繰り広げて「Red Tab」へとつなげる。アップテンポなビートを刻む大内。その上で真田のカッティングギターが小気味よく響き、河西はスモーキーな歌声をこだまさせる。4人は自由自在にBPMを変化させながら、息の合ったアンサンブルを届けた。間髪いれずに始まったアッパーチューン「わるいくすり」では、真田とカメヤマがキャッチーなリフを弾き倒す。ステージのライトは青、紫、緑、赤と目まぐるしく点滅し、観客の焦燥感を駆り立てた。

左から河西洋介(Vo)、真田徹(G)。(Photo by Satsuki Kato)

左から河西洋介(Vo)、真田徹(G)。(Photo by Satsuki Kato)[拡大]

河西の甘い歌声が場内をアンニュイな空気で包んだ「kelios」を経て、スネアの連打を合図に「Moon Side Dance」がスタート。真田はボーカルのメロディに相槌を打つようにフレーズを挟み込み、河西は長い髪を振り乱しながら熱のこもった歌声を届ける。「大昔の曲ばっかだけど楽しいですか」という河西の問いかけに、ファンは大歓声と拍手で応えた。

左からカメヤマケンシロウ(B)、河西洋介(Vo)。(Photo by Satsuki Kato)

左からカメヤマケンシロウ(B)、河西洋介(Vo)。(Photo by Satsuki Kato)[拡大]

「Lover Soul」でファンキーな空気は一変。河西がアコースティックギターを弾きながら優しい裏声を響かせる。野太い8ビートが刻まれた「Shot」「camel」に続き、ギターを置いた彼はスローなダンスチューン「ギムレット」を歌唱。カメヤマが余白をたっぷりと残したベースラインを生み出し、洗練されたグルーヴで観客の体を揺らす。河西は人であふれるフロアを見て「今日は地元の友達とか、東京で出会ったバンドマンの仲間とか、今までに出会ったいろんな時代のいろんな友達が来てくれたんです。僕らが20歳くらいの頃からお世話になってる樋口さん(新宿LOFTスタッフ・樋口寛子氏)と一緒に、パンパンになったLOFTの景色を見ることができてうれしいです」と感慨深げに語った。

河西洋介(Vo)(Photo by Satsuki Kato)

河西洋介(Vo)(Photo by Satsuki Kato)[拡大]

分厚いスモークが立ち込め、しっとりと始まったのは「ささやき」。青一色に染められたステージに茜色の光が差し込み、夜明け、あるいは日没かのような景色に4人のシルエットが浮かび上がった。10年ぶりに作られたという新曲「Turning Of The Seasons」ではどっしりと重たい8ビートに乗せて、河西がアコースティックギターをシャカシャカとフォーキーに響かせる。彼のボーカルと他メンバーのコーラスによる掛け合いも披露され、長年連れ添ったメンバーだからこそのグルーヴを見せ付けた。

ここにあるもの以外の音は鳴ってない

「Stay Old」の様子。(Photo by Satsuki Kato)

「Stay Old」の様子。(Photo by Satsuki Kato)[拡大]

続く「Paradise」では、カメヤマが頭を激しく上下に振りながらパフォーマンス。「Manhattan Subway」でBPMが一気に上がると、それに比例して場内のボルテージも上昇する。真田は鋭いカッティングギターを炸裂させたのち、「全然集客できてなかった頃の俺たちを、樋口さんは何度もブッキングしてくれて。あ、ちなみに樋口さんは昔から“オールド(→)ジョー(→)”のことを“オールド(↑)ジョー(↓)”って発音します。10年経っても変わってなくてうれしかったね。俺たちの発音が間違ってる可能性もあります」と樋口氏について語り、会場の笑いを誘った。

「Stay Old」の様子。(Photo by Satsuki Kato)

「Stay Old」の様子。(Photo by Satsuki Kato)[拡大]

ライブは「フリント」でラストスパートに突入。河西もエレキギターを手にして、4人のバンドサウンドはより一層激しさを増していく。彼らはその勢いのまま「Solitaire」「devil's own」「ハートビート」を立て続けに披露。「Full Moon Joint」の曲中で河西が「ありがとう。OLD JOEでした」と口にすると、それを合図にBPMがどんどん上昇する。熱のこもった演奏にフロアから大歓声が上がった。

「Stay Old」の様子。(Photo by Satsuki Kato)

「Stay Old」の様子。(Photo by Satsuki Kato)[拡大]

アンコールの拍手に応えて再び姿を現す真田と大内。真田はほかの2人がまだタバコ休憩中であることを告げ、「タバコなんかやめなさいって言ってるんですけどね。俺はもうやめた。6年前ぐらいに」と話して拍手喝采を浴びる。遅れて登場した河西はOLD JOEのライブスタイルについて「今日ってここにあるもの以外の音は鳴ってないんです。最近のバンドはだいたいみんなイヤモニを着けてるよね」と切り出す。真田が「イヤモニの中ではメトロノームの音とか、いないはずのキーボードの音とかが流れていて、みんなそれにあわせて演奏してるんですけど、俺たちはそれを使う技術がなくて(笑)」と続けると、河西は「俺らには似合わないよね。イヤモニを着けてると、お客さんの声があんまり聞こえない。やっぱ声を聞きたいからさ」と思いの丈を語った。

「Stay Old」の様子。(Photo by Satsuki Kato)

「Stay Old」の様子。(Photo by Satsuki Kato)[拡大]

最後に演奏されたのは「Hello, Bitch」。真田が“うるさくて早え曲”という曲振りをした通り、四つ打ちのバスドラに乗せてど派手なギターリフが響き渡る。カメヤマは上裸にサングラスという姿になり、聴覚的にも視覚的にも激しいフィナーレとなった。

この記事の画像(全15件)

セットリスト

OLD JOE「Stay Old」2024年6月1日 新宿LOFT

01. Opening~Jam
02. Red Tab
03. わるいくすり
04. kelios
05. Moon Side Dance
06. Lover Soul
07. Shot
08. camel
09. ギムレット
10. ささやき
11. Turning Of The Seasons
12. Paradise
13. Manhattan Subway
14. フリント
15. Solitaire
16. devil's own
17. ハートビート
18. Full Moon Joint
<アンコール>
19. Hello, Bitch

読者の反応

  • 6

SHINJUKULOFT @SHINJUKULOFT

6/1新宿LOFT公演のライブレポートになります🤗
2回目のワンマンライブは只今先行販売エントリー中になります➡️
https://t.co/fY5D26PDQa

#OLDJOE https://t.co/S8IMz9lE0f

コメントを読む(6件)

あなたにおすすめの記事

このページは株式会社ナターシャの音楽ナタリー編集部が作成・配信しています。 Suchmos の最新情報はリンク先をご覧ください。

音楽ナタリーでは国内アーティストを中心とした最新音楽ニュースを毎日配信!メジャーからインディーズまでリリース情報、ライブレポート、番組情報、コラムなど幅広い情報をお届けします。