Ken Yokoyamaが32曲演奏!The BONEZと迎えた「Indian Burn Tour」ファイナル

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Ken Yokoyamaが4月26日に東京・立川ステージガーデンでライブツアー「Indian Burn Tour」のファイナルを開催。対バン相手にThe BONEZを迎えてのツーマンライブを展開した。

Ken Yokoyama(撮影:岸田哲平)

Ken Yokoyama(撮影:岸田哲平)

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各地熱狂のツアー いよいよファイナル

「Indian Burn Tour」は、Ken Yokoyamaが1月末に発売した最新アルバム「Indian Burn」のレコ発ツアー。2月16日に10-FEETとのツーマンライブで幕を開け、各地で熱演が繰り広げられた。ツアーファイナルの競演者であるThe BONEZは、Ken Yokoyamaと音楽フェスで競演した経験を持つほか、メンバーのZAX(Dr)が横山健の在籍するバンド・Hi-STANDARDのサポートを務めたことがある。Ken Yokoyamaが立川ステージガーデンでライブを行うのはコロナ禍の2022年12月以来約1年4カ月ぶりのこと。1階アリーナエリアがオールスタンディング、2階と3階が座席ありという、ライブハウスとホール会場を組み合わせたようなシチュエーションの会場で、ツアーファイナルを迎えた。

The BONEZ

The BONEZ(撮影:半田安政)

The BONEZ(撮影:半田安政)[拡大]

ZAX(Dr / The BONEZ)(撮影:半田安政)

ZAX(Dr / The BONEZ)(撮影:半田安政)[拡大]

The BONEZのメンバーが登場すると同時に、ステージ後方に巨大なバンドロゴが描かれたバックドロップが上がる。JESSE(Vo, G)、T$UYO$HI(B)、ZAX(Dr)、KOKI(G)は円陣を組み、気合いを入れてから「Revolution」でライブをスタートさせた。「お邪魔します! Kenさん呼んでくれてありがとう!」というJESSEの言葉のあとに「GIMCRACK」が届けられ、バンドから繰り出される轟音がフロアの熱狂を誘う。名刺代わりのナンバー「We are The BONEZ」では、ハンドマイクのJESSEがステージを自由に動き回り、2階席、3階席の観客にもジャンプするように呼びかけ、1階のオーディエンスたちの中に飛び込むなど、エネルギッシュなライブを展開。「Rusted Car」では観客を踊らせ、ジャンプさせ、シンガロングさせた。

JESSE(Vo, G / The BONEZ)(撮影:半田安政)

JESSE(Vo, G / The BONEZ)(撮影:半田安政)[拡大]

KOKI(G / The BONEZ)(撮影:半田安政)

KOKI(G / The BONEZ)(撮影:半田安政)[拡大]

JESSEは2020年以降のコロナ禍について触れ、「この4年間、ライブハウスが死なないために、いろんなところのたくさんのバンドマンががんばってくれたおかげで、Kenさんが今日ここでライブをする。ここはアリーナなのか、ライブハウスなのか? 俺にはライブハウスにしか見えねえな!」と述べ、「後輩ながら言わせてもらうと、この腐った日本がまた(ライブに関する)規制をしたとしても、Ken YokoyamaとThe BONEZはツアー回りますんで! よろしく!」と宣言。そんな言葉のあと、彼らは失われた景色を取り戻す思いが込められた「New Original」を届けた。

T$UYO$HI(B / The BONEZ)(撮影:半田安政)

T$UYO$HI(B / The BONEZ)(撮影:半田安政)[拡大]

JESSE(Vo, G / The BONEZ)(撮影:半田安政)

JESSE(Vo, G / The BONEZ)(撮影:半田安政)[拡大]

またMCでT$UYO$HIが「スタンディングでモッシュするだけじゃない、2階席、3階席でも自由に楽しめるスタイルっていうのは俺たちのライブでもやってる」と話すと、JESSEは「3階席でモッシュなんて起こるわけないけどさ、さっきそこ(3階席)で足をめちゃくちゃ動かしてノッてる人がいてアガったよ!」とうれしそうに語った。そして「かかってこい!」というJESSEの一言を合図に「It's time to let go」の演奏を始めたThe BONEZは、ラストに向かってアクセル全開のライブを展開。アンセミックなナンバー「Thread & Needle」でJESSEは能登半島地震の被災者にエールを送り、オーディエンスも盛大なシンガロングでJESSEの思いに応えた。The BONEZのライブスタイルを存分に示した彼らはラストに「SUNTOWN」を投下し、熱くライブを締めくくった。

Ken Yokoyama

Ken Yokoyama(撮影:岸田哲平)

Ken Yokoyama(撮影:岸田哲平)[拡大]

南英紀(G / Ken Yokoyama)(撮影:半田安政)

南英紀(G / Ken Yokoyama)(撮影:半田安政)[拡大]

Jun Gray(B / Ken Yokoyama)(撮影:半田安政)

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松本"EKKUN"英二(Dr / Ken Yokoyama)(撮影:半田安政)

松本"EKKUN"英二(Dr / Ken Yokoyama)(撮影:半田安政)[拡大]

転換中、巨大なバックドロップだったThe BONEZと比べ、会場の規模に不釣り合いな本ツアーの小さめのバックドロップが掲げられた。Ken Yokoyamaの横山健(G, Vo)、南英紀(G)、Jun Gray(B)、松本"EKKUN"英二(Dr)がステージにそろったところで、横山が「バックドロップ小さいんだよな! 大きいのあるはずなんだけど、なんでこれなんだ?」と笑いつつ、最新アルバム「Indian Burn」の1曲目「Parasites」でライブを開始。エモーショナルなメロディの「My One Wish」に続いて、「Your Safe Rock」では横山が自身のマイクをフロアに投げ入れる。そのまま「4Wheels 9Lives」になだれ込み、観客の大合唱が始まると拳を強く握った横山は、波のように次々と押し寄せる観客であふれるフロアと真正面から対峙した。そして初日の東京・Spotify O-EAST公演に始まり、ツアーファイナルで東京に戻ってきたことを話した横山は、「東京はいいよな! 俺たちから愛を届けるよ。なんとラブソング3連発だ!」と宣言。その言葉通り、バンドは「I Love」「New Love」「Popcorn Love」を続けて披露した。

Ken Yokoyama(撮影:半田安政)

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横山健(G, Vo / Ken Yokoyama)(撮影:半田安政)

横山健(G, Vo / Ken Yokoyama)(撮影:半田安政)[拡大]

横山は「始めたら、止まるまでやるぜ。止まりそうになったら這いつくばってもやるぜ。正直に言うと最近、年食ったせいか、何事にも情熱がそこまで湧かなくなったんだわ。でも止まろうと思うところまでは全力でやるぜ。次はそういった思いを書いた曲。俺は俺の友達のことを書いた。でも君らがこの曲を聴いて思い浮かべる人がいたら、その人のことを思って聴いてくれ」と話し、「The Show Must Go On」へ。この曲はステージが生きる場所であると歌ったロックチューンで、「体がボロボロになっても、声が出なくてもパンクロックをやろう」といったメッセージが届けられた。なお小さかったバックドロップは、この曲の演奏中、会場規模に見合った大きなサイズのものに付け替えられていた。「Maybe Maybe」のあと、すぐに次の曲を演奏したかったという横山だったが、ふと振り返ってバックドロップが大きくなったことに気が付いて大笑い。その後、観客の熱烈な楽曲リクエストを受けて「Walk」を演奏してから、「Better Left Unsaid」につなげた。

Ken Yokoyama(撮影:半田安政)

Ken Yokoyama(撮影:半田安政)[拡大]

またKen Yokoyamaのライブには子連れの観客も多数参加している。子供の声を耳にした横山は「おじさんたちがやってるこれがロックンロールだよ」と優しく説明。そして「今回すごくいいツアーだったし、いいアルバムを作った自信があった。誰かの人生に寄り添えたかと思うと、作れてよかった」と、最新アルバムとツアーへの手応えを口にした。続けてバンドはレア曲コーナーとして、2007年発表の3rdアルバム「Third Time's A Charm」から「Cheap Shot」を披露。「Believer」では観客の大合唱を受けて、南が演奏を開始。ダイバーが続出するフロアに横山はマイクを投げた。15曲が届けられたあと、ライブ中盤には「Funny Things」などファストチューンが次々に演奏される。フルスロットルのパフォーマンスを見せたKen Yokoyamaは「Ricky Punks」シリーズまで立て続けに連続で9曲を演奏。横山は「正直なことを言うと、今のは疲れたわ(笑)。でもいいね、最高の景色だったよ」と観客の盛り上がりを喜び、「俺はこれがあれば生きていけるんだ。音楽をやることが生きることで、死ぬ間際まで音楽をやりたい。まだやりてえなって思った」と素直な思いを語る。そして「続けるためには、みんなからほんのちょっとの愛が必要なんだわ」と話し、最新アルバムからミディアムチューン「A Little Bit Of Your Love」をプレイした。

横山健(G, Vo / Ken Yokoyama)

横山健(G, Vo / Ken Yokoyama)[拡大]

横山健(G, Vo / Ken Yokoyama)(撮影:岸田哲平)

横山健(G, Vo / Ken Yokoyama)(撮影:岸田哲平)[拡大]

ライブ後半、人気曲「I Won't Turn Off My Radio」で感動的な雰囲気をもたらし、会場の一体感をより一層高めたKen Yokoyama。エモーショナルな余韻に浸ることもなく、「Let The Beat Carry On」「These Magic Words」「Punk Rock Dream」などキラーチューンのオンパレードでオーディエンスを熱狂させ続ける。横山をはじめバンドメンバーの熱い思いがほとばしる演奏、爆音を浴びて熱狂する観客の声が合わさり、白熱したライブが続く中、ライブはいよいよクライマックスへ。ラストナンバーであるという前煽りを経て、バンドからリスナーへの感謝の気持ちが込められた楽曲「While I'm Still Around」が演奏された。その後、鳴り止まないフィードバックノイズがライブの続きを示唆し、バンドは「Heartbeat Song」を投下。さらに「“明日なんかない”みたいなライブをしちゃったな。もう年だって言うけど、まだ若いのかな。明日よりも今のほうが大事なんだわ! 今日は途中でしみったれたこと言っちゃったからさ。最後、みんなで明るく歌って帰ろうか! 俺は明日なんてないかのようなライブをしたけど、明日は来るからさ!」と横山が告げ、「You Are My Sunshine」で合唱を巻き起こした。

横山健(G, Vo / Ken Yokoyama)(撮影:半田安政)

横山健(G, Vo / Ken Yokoyama)(撮影:半田安政)[拡大]

横山健(G, Vo / Ken Yokoyama)(撮影:半田安政)

横山健(G, Vo / Ken Yokoyama)(撮影:半田安政)[拡大]

ライブ最終盤、さらに「最後の最後にもう1曲やろうか! 1分半、最後に踊りまくって帰ってくれ! またすぐ会おうな!」という言葉から、最新アルバムのタイトル曲となる陽気なインスト曲「Indian Burn」が届けられた。Ken Yokoyamaはツーマンライブながら、2時間で32曲を演奏。横山は深く頭を下げ、「また必ず会おうな!」と再会を誓った。ライブ中に「音楽をやることは生きること」と語った横山の生き様を体現したかのような、タフなパフォーマンスに観客は大満足した様子で、バンドメンバーが去る姿を笑顔で見届けた。

セットリスト

Ken Yokoyama「Indian Burn Tour」2024年4月26日 立川ステージガーデン

The BONEZ

01. Revolution
02. GIMCRACK
03. We are The BONEZ
04. Love song
05. Rusted Car
06. New Original
07. You and I
08. It's time to let go
09. Thread & Needle
10. SUNTOWN

Ken Yokoyama

01. Parasites
02. My One Wish
03. Your Safe Rock
04. 4Wheels 9Lives
05. I Love
06. New Love
07. Popcorn Love
08. The Show Must Go On
09. Maybe Maybe
10. Walk
11. Better Left Unsaid
12. What Kind Of Love
13. Cheap Shot
14. Believer
15. Funny Things
16. Nothing but sausage
17. Support Your Local
18. Pressure
19. Don't Make Me Pissed Off, Fuckin' Son Of A Bitch
20. Cherry Blossoms
21. Ricky Punks
22. Ricky Punks II(The Lamepire Strikes Back)
23. Ricky Punks III
24. A Little Bit Of Your Love
25. I Won't Turn Off My Radio
26. Let The Beat Carry On
27. These Magic Words
28. Punk Rock Dream
29. While I'm Still Around
30. Heartbeat Song
31. You Are My Sunshine
32. Indian Burn

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