りりあ。初ワンマンで恋愛ソングをたっぷり披露、ゲストのAru.（ミテイノハナシ）とデュエット

りりあ。初のワンマンライブ「記録の記憶」が昨日4月29日に東京・青山 月見ル君想フで開催された。

りりあ。は2019年秋にTikTokやYouTubeで素顔を明かさず弾き語り動画を投稿し始めると、“天使の歌声”と話題に。2020年5月に初のオリジナル曲「浮気されたけどまだ好きって曲。」を配信リリースして以降、ミュージックビデオの再生数が1200万回を突破している「私じゃなかったんだね。」やテレビアニメ「わたしの幸せな結婚」のオープニング主題歌「貴方の側に。」などのラブソングで若者を中心に支持を集めている。音楽活動の開始から約4年半、りりあ。は自身のファンのみが集まる空間で歌声を届ける。

「記録の記憶」のチケットはソールドアウト。フロアには10、20代を中心とした観客約150人が集まっている。開演を知らせるように、ステージを覆う紗幕には羅針盤をモチーフにしたアニメーションが投影された。時計の針が19時を示すと扉がオープンし、レースやチュールがふんだんにあしらわれた衣装を着たりりあ。が登場。1曲目「君の隣で。」の歌い出しで紗幕が落ち、アコースティックギターを抱えたりりあ。の姿があらわになると、場内には大きな歓声が響き渡る。サポートの竹縄航太（Key / ex. HOWL BE QUIET）が紡ぐ切ないキーボードをきっかけに始まったのは、一途な恋心を描く「貴方の側に。」。彼女の力強くも儚い歌声が、楽曲の世界観を鮮やかに描き出した。

恋人たちの夏の夜を彩る「夏風に溶ける」のあと、和風のサウンドが印象的な「オノマトペ」でライブの空気は一変。それまで、透明感あふれる歌声で観客を魅了してきたりりあ。が芯のある低音ボイスでミステリアスなムードを演出する。さらに、彼女の真骨頂とも言える失恋ソング「浮気されたけどまだ好きって曲。」「私じゃなかったんだね。」が弾き語りで届けられ、会場に深い余韻を残した。

しんみりしたムードも束の間、オーディエンスがりりあ。の名を呼ぶと、彼女本人が「りりあ。だよー！」と元気よく反応。「このくらいの距離だとマイクなしでも聞こえるよね」と目の前にいるオーディエンスとの距離感に感激していた。ファンとの楽しげな会話を挟み、複雑な恋愛感情を表現した「蛙化現象に悩んでる女の子の話。」、恋に悩める人々を後押しする「素直になりたい子の話。」で、ステージを心から楽しむようにとびきりの笑顔を見せたりりあ。本編最後の曲は自身の経験をもとにしたラブバラード「最後のバイバイ。」で、彼女はマイクを握り締めながらひと際情感豊かに歌い上げた。

アンコールを求める拍手に応えて、駆け足で舞台に戻ってきたりりあ。は「アンコールありがとう。これ言いたかったのー！」と声を弾ませる。恋する相手とのLINEのやりとりをコミカルにつづった「恋って難しい。feat. Aru. from ミテイノハナシ」では、ゲストボーカルのAru.（ミテイノハナシ）がサプライズで登場。Aru.の歌唱中には、りりあ。がキュートなジェスチャーで盛り上げた。そしてりりあ。は、Aru.もお気に入りの「じゃあね、またね。」を通じて、ファンに別れを告げた。すべての曲目を終えると、ファンの声援に包まれながら充実した表情でステージを去った。

なお10月から11月にかけては、りりあ。初のライブツアー「約束」がバンド編成で行われる。