有安杏果、ジャズへの挑戦!憧れのステージでスタンダード&オリジナルジャズを歌う

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有安杏果によるジャズスタイルのワンマンライブ「有安杏果 Jazz Note 2024」が、2月13日に神奈川・Billboard Live YOKOHAMA、2月14日に東京・Billboard Live TOKYO、2月16日に大阪・Billboard Live OSAKAで開催された。3会場計6ステージのうち、この記事ではBillboard Live TOKYOでの1stステージの模様をレポートする。

「有安杏果 Jazz Note 2024」Billboard Live TOKYO公演の様子。(写真提供:Apricot Music Records)

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有安杏果(写真提供:Apricot Music Records)

有安杏果(写真提供:Apricot Music Records)[拡大]

過去のソロワークでも「愛されたくて」などジャズテイストが取り入れられたオリジナルソングを歌ってきた有安だが、この「Jazz Note」公演では大林武司(Pf)、小川晋平(B)、アロン・ベンジャミニ(Dr)というジャズ畑のミュージシャンとともに本格的なジャズに挑戦。コロナ禍に始めた英会話の勉強によりTOEIC L&Rテスト795点という好成績を叩き出した有安は、古今東西のジャズシンガーが歌い継いできたスタンダードナンバーを英語で歌うのみならず、英詞の書き下ろしオリジナルソングも披露してファンを驚かせた。

「有安杏果 Jazz Note 2024」Billboard Live TOKYO公演の様子。(写真提供:Apricot Music Records)

「有安杏果 Jazz Note 2024」Billboard Live TOKYO公演の様子。(写真提供:Apricot Music Records)[拡大]

東京公演の1stステージは、ジジ・グライス作曲のスタンダードナンバー「Social Call」で幕開け。大林が奏でるピアノに乗せて有安が静かに歌い出すと、リラックスムードで食事を楽しんでいた観客の間に少しの緊張が走る。そこに小川のベースとベンジャミニのドラムが重なるとサウンドは一気に色鮮やかになり、2コーラスを終えた頃には場内に大きな拍手の音が鳴り響いた。続く「I Wish I Knew」では小川とベンジャミニが巧みなソロプレイを披露し、有安は奏者と目を合わせながら体を揺らす。「Bye Bye Blackbird」では有安が見事なスキャットで場内を沸かせ、ベンジャミニの激しいドラムと有安のスキャットがバトルするように繰り返される場面は序盤のハイライトとなった。

「有安杏果 Jazz Note 2024」Billboard Live TOKYO公演の様子。(写真提供:Apricot Music Records)

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「すごい……ビルボードだよ。私のライブじゃないみたい!」と憧れのステージに立つ喜びを爆発させた有安は、「なんかみんな硬くない?」と普段のライブとは違うムードに緊張気味な観客に呼びかけ、大林も「そうじゃねえ。たくさんアルコールを飲むとジャズは楽しく聴けるという特性がありますので」とジョークを飛ばす。「今日は2月14日ということで、バレンタインらしいラブソングを」と有安が次に歌ったのは、ビリー・ホリデイやエラ・フィッツジェラルドの歌唱で知られるジョージ・ガーシュウィン作曲の「Embraceable You」。照明の雰囲気も変わり、ムーディな演奏と歌唱に観客はうっとりと聴き入った。

小川晋平(左)の奏でるベースと会話をするように歌う有安杏果(右)。(写真提供:Apricot Music Records)

小川晋平(左)の奏でるベースと会話をするように歌う有安杏果(右)。(写真提供:Apricot Music Records)[拡大]

自由奔放かつテクニカルなプレイで場内を沸かせたアロン・ベンジャミニ(右)。(写真提供:Apricot Music Records)

自由奔放かつテクニカルなプレイで場内を沸かせたアロン・ベンジャミニ(右)。(写真提供:Apricot Music Records)[拡大]

ベンジャミニのパーカッシブなドラムソロから突入した「How High The Moon」は、有安がフェイバリットシンガーに挙げるエラのバージョンを下敷きにしたアップテンポなアレンジ。有安のエモーショナルなスキャットに、ピアノトリオの演奏にも熱がこもる。ベーシスト小川は小曽根真とのトリオ・Trinfinityなどでも活躍しているが、有安と同じくBillboard Live TOKYOのステージに立つのはこの日が初めて。喜びを共有する有安は「じゃあ次は小川さんと一緒に始めようかな」と、ウッドベースの伴奏のみで「I Got Rhythm」を歌い始める。2人は会話をするように歌とベースを重ね、そこに大林とベンジャミニが合流すると演奏は一気にスウィング。「春の如く」の邦題で知られる「It Might As Well Be Spring」では大林とベンジャミニがソロの応酬を見せ、ジャズの楽しさを伝えるような演奏で観客の耳と目を惹きつけた。

上階の観客に手を振る有安杏果。(写真提供:Apricot Music Records)

上階の観客に手を振る有安杏果。(写真提供:Apricot Music Records)[拡大]

ライブ終盤、有安は「あっという間! あと2曲」と名残り惜しみつつ、この「Jazz Note」のために大林とともにオリジナルソングを書き下ろしてきたことを報告した。ここで披露された「Tsuki Talk」は、1日に起こった出来事を月に語りかけるというロマンチックなバラード。弓弾きによるウッドベースの穏やかな音色、抑制の効いたドラムとピアノ、月明かりを思わせるスポットライトが有安の澄んだ歌声を引き立てる。最後に披露されたジャズサンバ調のオリジナルナンバー「Regeneration」では、半音ずつ下がるメロディや「ラララ」のハミングを観客が歌う参加型のスタイルに。簡単なレクチャーながら、そこに有安の歌とトリオの演奏が乗ると、魔法がかかったように観客の声が演奏に溶け込んでいく。大盛り上がりでライブを終えた有安は、客席通路を通りながら笑顔でステージをあとにした。

アンコールではステージ背面の幕が上がり、バックに東京の夜景が。(写真提供:Apricot Music Records)

アンコールではステージ背面の幕が上がり、バックに東京の夜景が。(写真提供:Apricot Music Records)[拡大]

夜景が広がるBillboard Live TOKYOのステージ。(写真提供:Apricot Music Records)

夜景が広がるBillboard Live TOKYOのステージ。(写真提供:Apricot Music Records)[拡大]

拍手はやがてアンコールを求める手拍子に変わり、有安はこれに応えてバンドメンバーとともに再登場。「最後に1曲だけ。この曲は、春を迎えるときに作った大切な大切な曲です。今年もみんなに素敵な春が訪れますように」と前置きして有安が歌い始めたのは、彼女がソロアーティストとしての歩みを始めた2019年3月、東京と大阪で行われたライブ「有安杏果 サクライブ 2019 ~Another story~」のために自作した思い出深い楽曲「サクラトーン」だ。ジャズアレンジと英語詞で生まれ変わった「Sakura Tone」を感情を込めて歌い上げた有安は、バンドメンバーを送り出し、深々と一礼。新たな挑戦であるジャズへの手応えに充実した表情を浮かべた。

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セットリスト

「有安杏果 Jazz Note 2024」2024年2月14日 Billboard Live TOKYO 1stステージ

01. Social Call
02. I Wish I Knew
03. Bye Bye Blackbird
04. Embraceable You
05. How High The Moon
06. I Got Rhythm
07. It Might As Well Be Spring
08. Tsuki Talk
09. Regeneration
<アンコール>
10. Sakura Tone

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有安杏果 Ariyasu Momoka @ariyasu0315

【ライブレポート】有安杏果、ジャズへの挑戦!憧れのステージでスタンダード&オリジナルジャズを歌う(写真18枚) https://t.co/xTTHW6ESMx
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