今年結成15周年を迎える
中山莉子、センターで大太鼓を打ち鳴らす
オープニングムービーではメンバーが振袖姿で登場し、お正月気分を盛り上げる。そしてステージに現れたのは、龍の絵柄をあしらった着物風の衣装に身を包んだエビ中の10人。華やかな装いにファミリーが大歓声を上げる中、エビ中は最初の楽曲「Family Complex」をパワフルに歌い上げた。続く「ラブリースマイリーベイビー」では5台のトロッコにメンバー2人ずつ分かれて乗り込み、アリーナをぐるりと1周。タイトルどおりの笑顔を会場の隅々まで届けた。
MCで真山りかは「ライブが始まるとようやく『年が明けた』という気がしますね!」と年明けの心境を語り、ほかのメンバーも2024年初ライブの喜びや今年の抱負を口々に語り合う。その後ステージに登場したのは5台の和太鼓。太鼓衆が鳴らす力強い音に合わせ、エビ中は圧巻のダンスパフォーマンスを繰り広げた。さらに小林歌穂と桜木心菜の勇ましい口上から「大漁恵比寿節」が始まると、客席からはすさまじいどよめきが。年の初めにぴったりの、お祭り気分満載のパフォーマンスに続いては「梅」へ。曲中には太鼓衆に代わり、小林、風見和香、安本彩花、星名美怜、中山莉子が和太鼓を打ち鳴らす。センターの大太鼓を中山がパワフルに鳴らす姿には、特に大きな拍手が沸き起こった。
和太鼓の余韻が残る場内で上映された幕間VTRでは、真山と安本、星名、小林、中山の高学年メンバーが今年の抱負をしたためる書き初めに挑戦。真山は「健康第一」、安本は「美肌活動」、星名は「唯一無二」、小林は「自然最高」、中山は「不言実行」と記すが、特に個性的な安本の筆跡に注目が集まる。小林は「(小久保)柚乃がこれ見て『彩花ちゃん、これでいいんですか?』って言ってた(笑)」と後輩からのツッコミを暴露し、ファミリーを笑わせた。
低学年&高学年、ユニット新曲を初披露
衣装を改めたエビ中はパフォーマンスを再開し、「ザ・ティッシュ~とまらない青春~」では“お年玉”ならぬ“おとしティッシュ”と称して客席にポケットティッシュを大量にばらまく。「使ってポートフォリオ」をキュートに歌い踊ったあと、ステージには高学年の5人が残った。5人のうち、小林と中山は今年が年女。抱負を尋ねられた小林が「今さらTikTok始めたのでよろしくお願いします!」とアピールすると、真山が自分を置いて次々と個人アカウントを開設するメンバーに「みんな『わかんない』とか言ってたのにいつの間にか始めてて!」と猛抗議を繰り広げた。一方の中山は「写真展やりたい、お芝居がしたい、ウク(愛犬)とお仕事がしたい!」と一気にまくしたて、年女の気合をあらわにした。
高学年組と入れ替わりでステージに登場した桜木、小久保、風見、桜井、仲村の低学年メンバーが披露したのは「ジブンアップデート」。5人が着ていたのは2022年夏の野外ライブ「ファミえん」で用いたジャージ風衣装だ。この日はメンバーカラーをシャッフルして着用し、普段とはまた異なる雰囲気を醸し出す。クールなパフォーマンスのあと、風見は「カッコよく決めたところですが、なんと低学年メンバーの新曲があります!」と新曲披露を告知してファミリーを沸かせた。5人がこの日初披露した新曲は「STAY POP」。それぞれのキュートさを前面に押し出した、タイトルどおりポップなナンバーでエビ中の新境地を表現した。
続いて高学年の5人が披露したのは「フォーエバー中坊」。どことなく開き直ったようなパフォーマンスで年上の貫禄を漂わせたのち、真山の「私たちも新曲を作っていただいたんです」という言葉から高学年メンバーのユニット曲「Hello Another World」が披露された。この曲は各々の深みのあるボーカルをフィーチャーしたミディアムチューン。5人は手をつないでセンターステージからメインステージに移動したり、曲中にハイタッチを交わしたりと、互いの絆を感じさせるパフォーマンスでもファミリーを魅了した。
「エニエニ」「ジャンプ」のエモーショナルな演出
再び10人がそろい、2月28日にリリースするニューアルバム「indigo hour」から収録曲「BLUE DIZZINESS」を披露。レーザー光線が交錯する中でスタイリッシュなステージを繰り広げたあとは、「宇宙は砂時計」「お願いジーザス」で美しい歌声を響かせる。「Anytime, Anywhere」の冒頭は10人がアカペラで歌唱し、華麗なハーモニーでファミリーを感動に導いた。
メンバーが大喜利に挑戦する幕間映像では「初夢で見ると縁起がいい一富士二鷹三茄子、では10番目は?」というお題に対し、高学年メンバーが写真集やアパレルなどそれぞれの個人仕事を猛アピールして司会の真山を「みんな自分大好きですね」と呆れさせる。そんな和やかな空気を一変させるように、ステージには伊平友樹(G)、島本道太郎(B)、原治武(Dr)、橋本しん(Sin)(Key)からなるエビ中バンドが登場。力強いバンドサウンドが鳴り響く中、赤いベロア素材の新衣装に身を包んだエビ中も現れた。そのままラストスパートとばかりに「ポップコーントーン」「君のままで」など、アッパーチューンが次々と連投されていく。「MISSION SURVIVOR」ではタオルを振り回すメンバーの熱演に応え、客席からすさまじい音量のコールが響いた。
安本の「私たちと皆さんの未来がもっと明るく、高く高く飛躍していきますように」という言葉のあと、本編最後に披露されたナンバーは「ジャンプ」。メンバーは晴れやかな表情で歌い踊り、2024年のさらなる躍進に向けた思いを全身で表現する。アウトロのリフレインでは高学年メンバーと低学年メンバーが1人ずつ向き合って歌う、エモーショナルな演出も披露された。すべての曲を歌い終えたあと、桜井は転入からの1年を振り返り「1年で成長した部分、10人で1つになった部分を見せられたんじゃないかと思います」と語る。星名も「いろいろ大変なこともあったけれど、皆さんと一緒に新年を迎えられてうれしいです」と笑顔を見せた。
アンコールはアリーナから登場
アンコールを求める拍手に応えて10人は再びファミリーの前に姿を現すが、登場したのはアリーナ席後方の客席扉から。メンバーはサプライズに驚くファミリーとコミュニケーションを取りながらセンターステージへ移動しつつ、「元気しかない!」をパワフルに歌った。さらにこの日はテレビアニメ「マッシュル-MASHLE- 神覚者候補選抜試験編」第2期エンディングテーマの新曲「トーキョーズ・ウェイ!」も初披露。エビ中らしい遊び心もふんだんに盛り込まれたダンスチューンでファミリーを楽しませた。
仲村の「ファミリーとエールを交換して、もっと上を目指していくぞ!」という言葉に続き、エビ中はラストナンバー「YELL」を熱唱。力強いジャンプで2024年初ライブを締めくくった。
ライブで披露された新曲「トーキョーズ・ウェイ!」は1月7日に先行配信がスタート。2月28日発売のニューアルバム「indigo hour」には「BLUE DIZZINESS」「トーキョーズ・ウェイ!」や、今回初披露されたユニット曲「STAY POP」「Hello Another World」も収録される。さらに4月20日からはアルバムを携えた全国ツアー「私立恵比寿中学 15th Anniversary Tour 2024 ~the other side of indigo hour~」の開催も決定した。
セットリスト
「私立恵比寿中学 新春大学芸会2024~高く飛ぶ竜と僕らのその先~」2024年1月6日 ぴあアリーナMM
01. Family Complex
02. ラブリースマイリーベイビー
03. イヤフォン・ライオット
04. えびぞりダイアモンド!!
05. 大漁恵比寿節
06. 梅
07. サドンデス
08. ザ・ティッシュ~とまらない青春~
09. 使ってポートフォリオ
10. ジブンアップデート
11. STAY POP
12. フォーエバー中坊
13. Hello Another World
14. BLUE DIZZINESS
15. 宇宙は砂時計
16. お願いジーザス
17. Anytime, Anywhere
18. ポップコーントーン
19. 紅の詩
20. 君のままで
21. MISSION SURVIVOR
22. 仮契約のシンデレラ
23. ジャンプ
<アンコール>
24. 元気しかない!
25. トーキョーズ・ウェイ!
26. YELL
記事初出時、本文に一部誤りがありました。訂正してお詫びいたします。
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