「永遠に中学生」だけど“大人化”
12月16日に27歳の誕生日を迎える真山。「まやまにあ」は彼女がバースデーライブとして毎年行っているソロ公演で、8度目となる今回は、近年の開催に引き続きバックバンドを従えた生演奏でのステージが展開された。なお今回の「まやまにあ」は、ニコニコ生放送で生中継も行われ、会場に足を運べなかったエビ中ファミリー(私立恵比寿中学ファンの呼称)も、グループ最年長が織り成す艶やかなステージをリアルタイムで見届けた。
バンドメンバーの橋本しん(Sin, Key)、田口慎二(G)、真船勝博(B)、高浦“suzzy”充孝(Dr)に続いて、デニムにレザーのロングブーツをコーディネートした真山がステージに姿を現す。目が覚めるようなギターのサウンドから、ライブの幕開けに歌われたのは「キャンディロッガー」。エビ中のロックナンバーをクールにパフォーマンスした真山は、「今年もあなただけを見つめて歌います!」と宣言すると、続くaikoの「beat」で伸びやかな歌声を響かせる。その後に歌唱した「Anytime, Anywhere」では、オーディエンスに「大きな声で歌わないと承知しませんからね!」と茶目っ気たっぷりに呼びかけて、盛大なシンガロングを巻き起こした。
バンドメンバーを紹介した真山は、「私のソロライブはたくさん曲を歌います。素敵な演奏とともに届けるので、皆さんは音に身を任せて楽しんでいってください」と客席のファンに声をかけて、ステージ中央に運び込まれたマイクスタンドの前へ。西寺郷太(NONA REEVES)が作詞作曲したニュージャックスウィング調のナンバー「b.l.a.c.k_h.O.l.e.」、ライブ前日にリリースされたエビ中の新曲「BLUE DIZZINESS」、ジャジーなソロ曲「老醜ブレイカー」の3曲を連続で歌い上げた。めくるめくようなステージで、観客の視線を釘付けにしていた真山だが、MCでは「もう27歳になるの。27歳ってことはさ……大人じゃん?」と切り出して、エビ中ファミリーを和ませる。「私はね『永遠に中学生』と言いつつも、“大人化”をがんばろうと思ってる」と言葉を重ね、さらに自身を大人っぽく見せるために、次の曲を英語で歌うことをアナウンス。ステージ中央に設置されたハイチェアに腰をかけた状態で、「はじめてのチュウ」の英語バージョンをアコースティックの音色に乗せて届けた。
今年のアコースティックコーナーは?
続く「蜃気楼」、Coccoの「強く儚い者たち」の2曲もアコースティックバージョンで歌唱した真山は、朗らかな笑みで客席を見渡す。そして毎年恒例となっているアコースティックコーナーに、今年はカホンを取り入れたことを明かした。カホンを演奏した高浦から「ちゃんと手痛いなって。固い木を手で叩いてたから痛くもなるけど……」と、素直な感想を聞いた彼女は、自身の手でカホンを叩いてみることに。数回叩き、木の固さを体感した真山は、「これは痛いわ!」と納得していた。また真山は、「大人って何歳からなんだろう?」と自身の疑問からMCを展開。客席のファミリーから上がる「30歳」「社会人」という回答に、「ビール飲めるけど子供?」「私普通の社会人の生活してないからさ……社会人って何歳からだっけ?」などリズミカルに言葉を返していく。最後は「27歳は大人ということですね……健康に気を遣います」と、自身がもう大人であることを認め、27歳の抱負をコメント。MCを締めくくったあとは、ミラーボールが場内を照らす中、平井堅の「POP STAR」をエネルギッシュにパフォーマンスした。
2023年で印象に残っているライブがNegiccoの結成20周年ライブだったことを切り出した真山は、「20年もアイドルを続けていくには、愛がないと! 続けられないんだなって」と、Negiccoのライブを観た感想を語る。そして「私もNegiccoさんみたいに愛をもって皆さんに接したいし、愛を受け取りたい」と呼びかけると、Negiccoの「愛、かましたいの」を高らかに歌唱。そのまま畳み掛けるように「イー・アル・サディスティック」「愛のレンタル」をクールに歌って、ステージをあとにした。
真山りかが思う「エビ中らしさ」
アンコールではTシャツに着替えた真山が再びステージに登場。改めて観客に感謝の思いを伝えた彼女は、「みんなは変わらずに好きなものあったりする?」と問いかける。すかさず「真山りかさん!」と客席のファミリーが声を上げるのに、「そうだよね。それ以外許さないから」と笑いながら切り返した彼女は、「私はアニメがずっと好きなんですよ」と、自身が自他ともに認めるアニメ好きになったきっかけを語る。そして10月にニュージーランドで行われたイベントに出演した際に、アニメ「アカメが斬る!」のオープニングテーマに使用されたソロ曲「Liar Mask」を、現地民に「聴いたことがあります」と言われたことを明かした。「アニメの力ってすごい」と瞳を輝かせる真山は、27歳もそんなアニメに関わる仕事をやりたいと話しつつ、「少しでもエビ中への入口が開くように、私自身としても歩めたらいいなと思っています」と思いをコメント。「『エビ中らしさ』って言葉をよく聞くんですけど、そんなものはないぞ?と思っていて。私の中の『エビ中らしさ』って多様性だから、私は私のやり方でエビ中をもっと広げていきたいです」と力強く語った。
真山がアンコールの最初に披露したのはキタニタツヤの「青のすみか」。テレビアニメ「呪術廻戦」第2期「懐玉・玉折」のオープニングを飾っていたこの曲を、橋本と2人で届けたあとは、バンドメンバーを迎え入れ、海を越えて世界へ届いた自身のソロ曲「Liar Mask」をパフォーマンスした。最後に会場に集まったファンとバンドメンバーとともに記念写真を撮影した真山は、“撮影可能タイム”を行うことに。ファンは嬉々として自身のカメラやスマートフォンを構え、次々にポーズを決める真山の姿を収めた。オーディエンスに「今日はすごくすごく楽しい1日でした。ラストはみんなに貰った気持ちを返せるように」と声をかけた真山は、「日記」を軽やかに歌い上げ、温かなムードの中ライブの幕を下ろした。
なおニコニコ生放送では、生配信された「まやまにあ-Level.8-」全編のアーカイブ映像が12月19日23:58まで公開中。
セットリスト
真山りか生誕ソロライブ「まやまにあ-Level.8-」2023年12月12日 KT Zepp Yokohama
01. キャンディロッガー
02. beat(オリジナル:aiko)
03. Anytime, Anywhere
04. b.l.a.c.k_h.O.l.e
05. BLUE DIZZINESS
06. 老醜ブレイカー
07. はじめてのチュウ
08. 蜃気楼
09. 強く儚い者たち(オリジナル:Cocco)
10. POP STAR(オリジナル:平井堅)
11. 愛、かましたいの(オリジナル:Negicco)
12. イー・アル・サディスティック
13. 愛のレンタル
<アンコール>
14. 青のすみか(オリジナル:キタニタツヤ)
15. Liar Mask
16. 日記
西寺郷太 @Gota_NonaReeves
【ライブレポート】エビ中・真山りか、生演奏で届けた27歳の生誕ライブ「永遠に中学生」も“大人化”(写真27枚)
「b.l.a.c.k_h.O.l.e」歌ってくれてありがとう^_^!
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