12月6日にニューアルバム「The Novembers」のリリースを控えているThe Novembersは、「初めて曲を体験してもらうなら目の前でバンドそのものを感じて欲しい」という意向に合わせ、一般発売に先駆けて今回のツアーを実施。各会場ではアルバムの先行販売やメンバーによるCDの手渡しも行われ、一足早く新曲が楽しめる施策が多数盛り込まれた。
彼らはライブ序盤、先述した意向を踏襲し、ニューアルバム「The Novembers」に収められた新曲を立て続けに披露。パワフルかつハイスケールな音像でオーディエンスを惹き付けた「BOY」、ケンゴマツモト(G)が奏でるシンセ風のギターサウンドがさわやかな「Seaside」、終始リフレインするフレーズが印象的な「James Dean」といった楽曲群で、バンドの最新モードを示していった。
前アルバム「At The Beginning」からの1曲「Rainbow」を挟み、中盤は小林祐介(Vo, G)が穏やかな歌声で会場を包み込んだ「かたちあるもの、ぼくらをたばねて」、進行するにつれてどんどん曲調が変わっていく「November」といったミドルチューンを中心とした構成へと移行。「アマレット」ではまどろむようなひとときを演出したと思いきや、徐々にテンポアップして「Rhapsody in beauty」へとシームレスにつなげていくというアレンジも飛び出し、ライブならではの臨場感を発揮させた。
シンセポップ調の打ち込みを全編に用いた「Morning Sun」、吉木諒祐(Dr)の力強いドラミングと高松浩史(B)の目まぐるしくうねるベースラインを前面に押し出した「GAME」を経て、The Novembersは「こわれる」「Xeno」と新旧選りすぐりのハードなナンバーで畳みかけていく。その後本編ラストに用意されたのは、ニューアルバムの最後の1曲「抱き合うように」。穏やかかつ温かなムードに満ちた音色に、小林の優しく語りかけるような歌声が重なり、終幕が鮮やかに彩られた。
小林はアンコールに入ると、長年ライブで語りかけてきた「いい未来で会いましょう」という一言について触れ、「よくライブで言ってきたけど、みんなのおかげで、僕たちもいい未来に連れてきてもらえたと思います。本当にありがとう」「一緒にいい時間を過ごして、いい景色を見ましょうね」と感謝の思いを明かす。そして「この日一番大きい音を鳴らす」という宣言のもと、「いこうよ」を爆音で演奏。これからも突き進んでいく姿勢を表すようなフィナーレとなった。
なおThe Novembersは終演後、12月26日に東京・新代田FEVERにてワンマンライブ「UЯA The Novembers」を行うことを発表。イープラスでは明日12月4日23:59までチケットの先行予約を受け付けている。
セットリスト
The Novembers「Tour - The Novembers -」2023年12月1日 Spotify O-EAST
01. BOY
02. Seaside
03. James Dean
04. dysphoria
05. Rainbow
06. かたちあるもの、ぼくらをたばねて
07. November
08. アマレット
09. Rhapsody in beauty
10. Morning Sun
11. 誰も知らない
12. GAME
13. New York
14. こわれる
15. BAD DREAM
16. Xeno
17. 抱き合うように
<アンコール>
18. バースデイ
19. いこうよ
FEVER Presents「UЯA The Novembers」
2023年12月26日(火)東京都 新代田FEVER
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