baroqueが昨日7月17日、神奈川・横浜赤レンガ倉庫野外特設ステージにてフリーライブ「お代は結構要りませんから」を行った。
「baroqueは君たちに預ける」という言葉を残し、2004年12月に行われた東京・Zepp Tokyoでのライブをもって解散したbaroque。しかし、今年6月9日にオフィシャルサイト上に突然、「二〇〇四年十二月二十五日以降お預けしておりました『バロック』に関しまして、この度ご返却して頂きたくお願い申し上げます」とファンに向けた「督促状」を公開するとともに、フリーライブの実施をアナウンスしてファンを喜ばせた。
約7年ぶりとなったこの日のライブは、復活にふさわしい青空の下に約1万人のファンが集結。約2時間のライブを全身で味わい尽くした。
開演時刻を過ぎ、怜(Vo)、圭(G)、晃(G)、万作(B)がステージに現れるとファンは熱烈な歓声で応える。サポートのササブチヒロシ(Dr)を含む5人は、大観衆を見渡し満面の笑顔を見せた。
怜は「めっちゃうれしいな。ちゃんと返しに来てくれたんだな。いっぱい育ててくれたんだな。ありがとう」と語り「style」からライブをスタートさせる。圭と晃も笑顔を浮かべ、じゃれあうようにしながら息の合ったアンサンブルを奏でていく。「暴れろ!」と怜が挑発する2曲目「ガリロン」では、圭、晃、万作がステージを縦横無尽に動き、激しいプレイで熱狂を煽っていく。
「こんにちは。baroqueです。みんな赤レンガにようこそ! 最後まで笑おうな」という怜の言葉からつなげられたのは「曖昧ドラスチックナンバー」。抑揚をつけた美しい歌声が夕闇に溶け、ドラマチックなムードが漂う。さらに万作のグルーヴィなベースが印象的な「謝々ラ」、流麗なギターフレーズと穏やかな歌声が絡み合う「exit」が演奏され、バンドの奥深い一面が露わになった。
中盤のMCで怜は「これ一番言いたかったんだけど、グッズ見た? おたまと鍋なんだよ(笑)。ちょっと一緒に叩こうよ。みなさんお手を拝借!」と観客を巻き込み、エロティックなムード漂う「あなくろフィルム」を熱演。客席エリアからはハンドクラップにおたまと鍋を叩く金属音が混ざり合い、ユニークかつ一体感のある空間が生み出された。
「まだまだいけるな!」という怜のシャウトを口火に始まった「tight」から、ライブは後半戦に。複雑でスリリングなアンサンブルが炸裂した「独楽」、怜の「跳べ!」という声にあわせ、オーディエンスがジャンプを繰り返した「我伐道」と、アグレッシブなナンバーが続く。そして本編はスケール感あふれる「歪」で締めくくられた。
アンコールでステージに戻ってきた怜は、ステージ前に広がる光景を眺め「だんだん夜になってきたね。めっちゃキレイじゃない?」と一言。「最高だね。みんなでいい思い出を作ろうね」と「ila.」を優しく歌い上げる。アンコールに入るとメンバーは本編以上に余裕を見せはじめ、圭は合間に投げキッスをするなどのファンサービスも。晃と万作は穏やかな表情で丁寧に音を紡ぎ、ライブを楽しんでいる様子を伺わせた。
ハイテンションなメンバー紹介を経て始まった「唄」では、ステージに強い海風が吹き込む場面も。しかしステージ上のメンバーは、それをものともしないエネルギッシュなパフォーマンスを展開し、怜はライブの終わりを名残惜しむように、「また会おう! また会おう!」と大きな声で叫び続けた。
アンコールのラストに届けられたのは「グラフィックノイズ」。イントロが奏でられた瞬間にオーディエンスは歓声をあげ、夜空に響く爽快なサウンドスケープに身を委ねた。演奏が終わるとメンバーは互いの熱演を讃え、ハイタッチや熱い抱擁を繰り返す。最後に怜は「また集まろうな。ちゃんと受け取ったからね。持ってきてくれてありがとう」と挨拶。“次”を予感させる形でライブに幕を下ろした。
baroque完全無料ライブ「お代は結構要りませんから」セットリスト
01. style
02. ガリロン
03. しゃがれブギー
04. 曖昧ドラスチックナンバー
05. 謝々ラ
06. exit
07. あなくろフィルム
08. tight
09. 独楽
10. 我伐道
11. 歪
<アンコール>
12. ila.
13. 唄
14. グラフィックノイズ
※記事初出時、本文に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。
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前回横浜来たのっていつやろ…と思って考えたら多分これだ…6年ぶりの横浜…(゚ω゚)