「地獄へようこそ!」女王蜂のアイドルぁう゛ち、最後の単独公演でツアー完遂

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女王蜂の全国ツアー「メフィスト召喚」のファイナル公演が7月3日に東京・Zepp Haneda(TOKYO)にて開催された。

ぁう゛ち(Vo)(撮影:森好弘)

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テレビアニメ「【推しの子】」エンディング主題歌の最新シングル「メフィスト」を携えた今回のツアーは、今年4月から「女王蜂のアイドル」として活動している“地獄出身”ぁう゛ちがボーカルを務める形で開催。通常の女王蜂のライブとはひと味異なる魅せ方で集まったファンを楽しませた。

ぁう゛ち(Vo)(撮影:森好弘)

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開演前にはぁう゛ち自らが影アナを担当。「いろんなところで地獄を作ることができました。皆さんがぁう゛ちを受け入れてくれたことへの気持ちを思い切りぶつけたいと思います」とファイナルを迎えた心境を語ると、超満員のオーディエンスは大歓声を上げながらジュリ扇やグッズのペンライトを振り回した。ライブのオープニング、ステージを覆う幕が開くとゴージャスなローブに身を包んだぁう゛ちがフロアに背を向けたまま「CRY」を歌い始める。荘厳な歌声に観客が聴き入る中、続いて始まった「ファウスト」では場内の期待に応え、ぁう゛ちが「呼んだ?」と振り返り、弾ける笑顔でオーディエンスを魅了した。

「火然ぇるミ毎」を披露する女王蜂。(撮影:森好弘)

「火然ぇるミ毎」を披露する女王蜂。(撮影:森好弘)[拡大]

このツアーがライブ初披露となった「火然ぇるミ毎」ではひばりくん(G)とやしちゃん(B)が軽やかなパラパラを踊る。その傍らでローブを脱いだぁう゛ちの姿は、アヴちゃん(Vo)がプロデュースを手がけたオーディション番組「0年0組」の私立裏島音楽学院の生徒と同じ制服のミニスカートバージョンだ。ライブ開始早々、情報過多すぎる展開にフロアの熱気も急上昇していった。

「バイオレンス」や、「地獄へようこそ!」という挨拶で始まった「BL」など「0年0組」でも生徒たちの課題曲となったナンバーが続いたあとは「火炎」へ。ぁう゛ちの哀切で優美なボーカルに引き込まれるように、オーディエンスも大合唱を繰り広げた。「夜啼鶯」ではひばりくんがエモーショナルなギターを奏で、ぁう゛ちも目まぐるしく変化する曲調に合わせてさまざまな表情を見せながら大暴れする。曲が終わり、高笑いしたぁう゛ちは「……さあ参りましょう」とつぶやいて1人ステージに残り、「犬姫」をアカペラで歌い始めた。緩急を付けて演劇のようなパフォーマンスを繰り広げるぁう゛ちの姿を、観客は固唾を呑んで見守る。曲の後半からはスパンコールをふんだんにあしらったピンクの衣装に身を包んだメンバーたちが再登場し、ライブの新たな展開を予告した。

ぁう゛ち(Vo)(撮影:森好弘)

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ひばりくんとやしちゃん、サポートメンバーのながしまみのり(Key)、福田洋子(Dr)が「傾城大黒舞」を奏でる中、ぁう゛ちもピンクの衣装で登場。「【推しの子】」の星野アイを思わせるキュートなミニ丈のドレス、そしてローズピンクの手袋という出で立ちにフロアは沸き返った。「油」「あややこやや」など多彩なナンバーが披露されたあとは、ツアータイトルにもなった「メフィスト」へ。アイドルとして華やかに歌い踊るぁう゛ちに、オーディエンスは大きな拍手と歓声を送った。

続く「聖戦」は、「【推しの子】」のストーリー、そして「メフィスト」のMVを想起させるように、ぁう゛ちがマイクを自らの身体に突き立てるパフォーマンスで始まる。「アウトロダクション」そして今回のツアーファイナルで新たにセットリストに加わった「Serenade」と、アイドル・ぁう゛ちの終焉を彩るような楽曲に続き、ぁう゛ちは「ついにこの日が来てしまいました」と自らの心境を語った。

ぁう゛ちが世にでるきっかけは「0年0組」の最終回に際し、番組演出家から「このままきれいに終わることもできるけど、特大のヤバいの持ってませんか?」と尋ねられたアヴちゃんが「とびきりヤバいの持ってます」と明かしたことからだったという。女王蜂や「0年0組」、そして「【推しの子】」を巡るさまざまな裏話を披露してファンの笑いを誘ったぁう゛ちは「こんなに迎えてくれて、会いに来てくれたことをとてもうれしく思います」と喜び、女王蜂の秋のホールツアーが決定したことをアヴちゃんに代わって告知。「アヴちゃんから地獄のアイドルとして最後のお仕事を任されているので。皆さん、地獄に落ちられますか?」と、ラストに向けてフロアを改めて煽った。

ぁう゛ち(Vo)(撮影:森好弘)

ぁう゛ち(Vo)(撮影:森好弘)[拡大]

「ヴィーナス」でこの日一番の勢いでジュリ扇が振られたあと、ぁう゛ちの最後の単独公演を締めくくったナンバーはこちらもツアーファイナルでセットリストに加えられた「失楽園」。ぁう゛ちは冒頭で「ぁう゛ちが一番好きな曲、天国なんて行きたくない!」と言い切り、そのパフォーマンスに説得力を加えた。すべての演奏が終わったあと、ステージ上方からは赤い糸につながれた人間の手が複数降りてくる。その1つとぁう゛ちが小指を結んだところで幕が閉じ、観客に衝撃を残す形でツアーが終了した。

公演内でぁう゛ちが告知した新たなホールツアー「十二次元+01」は11月より15公演にわたって行われる。公式ファンクラブでは7月12日までチケットの最速先行予約を受付中。バンドの公式サイトでも7月13日12:00から7月23日まで先行予約を受け付ける。

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※記事初出時、本文の一部に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。

読者の反応

‍タイガー @koneko59

本当によかったなぁ… https://t.co/DUsSqPrrfa

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