竹内の最新EP「at FIVE」のリリースを記念して実施されたこのツアー。さまざまな編成でライブを行ってきた竹内は今回、森光奏太(B)と上原俊亮(Dr)からなる
ピンクのライトがステージを染め上げる中、dawgssが持ち場に着いたあとステージに登場した竹内。エレキギターをかき鳴らしながら彼女は「あなたらしく楽しむ準備はできてますか」と声を張り上げる。ライブの幕開けを飾ったのは、きらめくサウンドとは裏腹に切ない別れがつづられた「サヨナラ」。瑞々しいアンサンブルがフロアに響き渡ると、オーディエンスがリズミカルにハンズアップした。鋭いギターカッティングで始まった「Free! Free! Free!」では、激しく明滅するライティングのもとスピード感のあるサウンドが轟き、瞬く間に高揚感をもたらす。続いて竹内は集まったファンを歓迎するように「あいたいわ」を披露。ひときわチャーミングな歌声で楽曲の世界観を盛り上げた。
竹内は「待ちわびてました。東京! すでに最高ですね」とハイテンション。「あなたの“好き”と私の“好き”が詰まったライブにしましょう」と語りかけ、「Love Your Love」を通じてポジティブなメッセージを放つ。その後、熱気に満ちた場内をクールダウンさせるように「TOKYO NITE」「made my day」が届けられると、浮遊感のあるサウンドに乗せて観客が思い思いに体を揺らした。デビュー曲「ALRIGHT」で軽快なギタープレイを見せた竹内は、愛機を置いて楽しげにハンドクラップ。このツアーのために制作したという特別なリミックスで「泡沫SUMMER」をキュートに歌った。ここでdawgssがステージから捌け、1人ステージに残った竹内は「ICE CREAM.」「RIDE ON WEEKEND」を弾き語り。ほのかな灯りに照らされながらじっくりと歌声を響かせ、場内に深い余韻を残した。
dawgssが再び合流し、ラストスパートに向けてギアを入れる竹内。“自己肯定感”をテーマにした「WILD & FREE」ではアッパーなビートに乗せて軽快なラップや巧みなギタープレイを繰り広げ、自身の持ち味を存分に発揮する。さらにライブ定番の「I My Me Myself」がドロップされると、突き抜けるようなボーカルと熱のこもったソロプレイでオーディエンスをさらなる興奮へと誘った。熱気冷めやらぬフロアで竹内は「こうやって来てくれてる皆さんのおかげで、今年8月にデビュー5周年を迎えます。楽しみなことをたくさん用意しているので期待していてください。でも周年に限らず音楽を作り続けていきますのでよろしくお願いします」と決意を述べる。そして本編の最後に披露されたのは、めまぐるしく変わるサウンドとリリカルなラップが印象的な「生活」。新境地を切り拓いたこの曲でオーディエンスを惹きつけた竹内は、笑顔でステージをあとにした。
アンコールを求める観客の拍手を受けて再登場した竹内は「ツアーが終わっちゃうんですよ。寂しいです。濃厚だからこそあっという間に過ぎ去っていって。これからの未来がさらに楽しくなるようなツアーだったと思います。明日ちょっとがんばろうと思えたり、自分の魅力に改めて気付いたり、私の曲がそういうきっかけになればいいなと思います」と思いを口に。アコースティックギターを手にすると「ALRIGHT」をもう一度パフォーマンスし、スキルフルなプレイを惜しみなく見せた。拍手喝采が巻き起こる中、「RELEASE TOUR 2023 -at FIVE-」は竹内の閉幕宣言によって終演した。
竹内アンナ「RELEASE TOUR 2023 -at FIVE-」2023年6月9日 LIQUIDROOM セットリスト
01. サヨナラ
02. Free! Free! Free!
03. あいたいわ
04. Love Your Love
05. TOKYO NITE
06. made my day
07. 20 -TWENTY-
08. ALRIGHT
09. 泡沫SUMMER
10. ICE CREAM.
11. RIDE ON WEEKEND
12. 手のひら重ねれば
13. YOU+ME=
14. WILD & FREE
15. I My Me Myself
16. 生活
<アンコール>
17. ALRIGHT
音楽ナタリー @natalie_mu
【ライブレポート】「あなたらしく楽しんで」竹内アンナがdawgssと回った“濃厚な”「at FIVE」ツアー最終日(写真16枚)
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