GANG PARADE、ついに“運命の1日”迎える「終わってほしくない」

GANG PARADEが昨日5月18日に東京・LINE CUBE SHIBUYA（渋谷公会堂）で、現体制最大規模となるワンマンライブ「CROSSROADS OF FATE」を開催した。

ギャンパレはBiSHらが在籍する音楽事務所WACK所属のグループ。2014年に前身グループのプラニメとして結成されてから、今年で9周年となる。長いキャリアの中でメンバーの増減を繰り返しつつ、現在のギャンパレはヤママチミキ、ユメノユア、キャン・GP・マイカ、ココ・パーティン・ココ、テラシマユウカ、ユイ・ガ・ドクソン、月ノウサギ、キラ・メイ、チャンベイビー、キャ・ノン、ナルハワールド、アイナスター、カ能セイという風変わりな名前の13人で活動している。「CROSSROADS OF FATE」は、“運命の分かれ道”を意味する公演名を冠した特別なワンマンライブ。ギャンパレは5月10日にリリースした最新アルバム「OUR PARADE」がオリコン週間アルバムランキングで初登場1を獲得した。この話題はテレビ番組などでも紹介され、メンバーと多くの遊び人（ギャンパレファンの呼称）が喜びを共有した。

オープニングSEが流れる中、13人が続々と現れ、横一列に並ぶ。ココが先陣を切る形で「はじめまして！ エンジョイプレイ！ 私たち、みんなの遊び場、GANG PARADEです！ よろしくお願いします！」と挨拶し、1曲目「Beyond the Mountain」のタイトルをコールすると割れんばかりの歓声が沸き起こった。13人は「高みを目指して突き進んでいく」というギャンパレの精神が宿った同曲をパワフルに届けていき、1階から3階までオーディエンスでいっぱいのフロアを見渡しながら熱唱。勢いを保ったままメロディックパンクチューン「BREAKING THE ROAD」で大合唱を誘い、テレビアニメ「僕とロボコ」のテーマソングとしても話題になった「lol」へとつなげた。自己紹介に続き、チャンベイビーは「今日が楽しみすぎて家からスキップで来ました！」、カ能セイは「今日、私は楽しみすぎて、1人だけこんなに生足出して来ちゃいました！」、ナルハは「今日、私は楽しみすぎて、チョコレートを2kg食べて来ちゃいました！」とLINE CUBE SHIBUYA公演を迎えられた喜びを表現。さらにチャンベイビーが遊び人を笑顔にさせる独特な間のトークを展開したあと、「BRIGHT FUTURE,YOUR SMILE」が届けられた。さらにギャンパレは高速BPMの電波系アイドルソング「Happy Lucky Kirakira Lucky」、ポリリズムのパートがフックとなるテクノポップチューン「Message」を続けて披露し、息の合ったパフォーマンスとフォーメーションを見せた。マイカはLINE CUBE SHIBUYA公演を楽しみにしてきたことをファンに伝え、「今日は記念すべき日なので、ここをパーティ会場にしたいと思います！」と宣言。その言葉に続いて、ミラーボールの反射光とカラフルなライトがムーディな雰囲気を演出する「SUPER PARTY PEOPLE」が披露された。

ライブ中盤にはギャンパレの新機軸を示すユニット曲コーナーへ。ユニット曲では13人のうちの選抜メンバーがメインボーカルを務め、ほかのメンバーがダンサーを務めている。まずユア、月ノ、キラ・メイ、アイナスターがヘビーなロックチューン「限界少女」を熱唱し、続いてマイカ、テラシマ、ナルハ、キャ・ノンの4人がポジティブなポップチューン「Anything Goes!!!!」を歌い上げた。その後、唐突にキラ・メイが「今日、最大規模のライブじゃないですか？ 今日は感謝の手紙を書いてきましたー！」と話し、手紙を読み始めてコントタイムに突入。キラ・メイがメンバーの根も葉もない話題を織り交ぜつつ、感謝を伝えたかと思えば軽くいじる流れが繰り返され、最終的にはおなじみのメンバーによるパンスト相撲が始まり、この対決ではユアが勝利した。コント終わりにキラ・メイは遊び人に向けて、「ありがとうなんて何度言っても足りないくらいだけど、何度でも言わせてください。本当にありがとう」と感謝の言葉を伝えた。

ギャンパレは昨年の再始動後の楽曲である「シグナル」に続いて、インディーズ時代からの人気曲「FOUL」を投下。遊び人と気持ちをひとつにして「BODY & 13 SOUL!」と叫んだ。その後のMCではユアが「今日はGANG PARADEが初めてLINE CUBE SHIBUYAに立つことができた日です。ギャンパレとして活動して、8年が経ちました」と涙をこらえながら話し始める。続けて彼女はこの会場のステージに立てた喜びを伝えつつ、「でも、時間がかかってしまったなと思う気持ちも私はあります」「それでも、これまで活動してきたすべてのことが、今につながっていると思うと、1分1秒が無駄じゃなかったと、今日ライブをしていて思いました」と素直な思いを吐露。さらに「ここにいる13人がそれぞれの覚悟を持って、この場所にやってきました。この先の未来ではもっとあなたと一緒に笑える時間を、楽しい時間を作っていきたい」「ここにいる全員で、もっと楽しい時間を、この先の未来に作ることを約束します。最後まで心を込めて、届けます」と遊び人に思いの丈をぶつけた。

ライブ本編が終わり、「まだ足りない」とアンコールを求める声が会場いっぱいに響き渡る。その声に応えてメンバーは再登場し、「ENJOY OUR PARADE」を披露した。月ノは「遊び人と過ごす時間はあっという間。今日のライブタイトルが『CROSSROADS OF FATE』、“運命の分かれ道”って意味で。運命の1日ってなんだろうなと考えた。壮大すぎてピンとこなかったから。GPとして遊び人と過ごすすべてが運命の1日で、運命の時間なんだなって。みんなの思いがGPにつながって運命の1日ができてる。昨日GPに思ってくれてた思いも運命の1日。この先、GPのことをもしも思ってくれたら、それがGPの力になる。遊び人がいるから遊び場ができて、遊び人がいるからGANG PARADEがいます。今日は本当にありがとうございました」と話し、少し照れくさそうに「ギャンパレが好きだなー」と頭をポンポン叩きながら笑った月ノ。彼女は続けて「今日来てくれた遊び人のみんなにプレゼントとして新曲を持ってきました。生きていたら自分を嫌いになっちゃいそうなときとか、心が疲れちゃうときとかあると思うんですけど、今から歌う新しい曲と、こうやってみんなの思いがあってできた遊び場があなたの心に寄り添ってくれますように」と述べ、新曲「Traumerei」へとつなげた。

アンコール終了後も「まだ足りない」コールが巻き起こり、再びメンバーがステージへ。アイナスターも「まだ足りないー！」とテンション高く声を上げ、「最後はギャンパレと遊び人と飛びましょう！」と叫ぶ。その言葉に呼応するように歓声を上げた遊び人を前に、ギャンパレはキラーチューン「Plastic 2 Mercy」で熱狂を生み出して、ライブを熱く締めくくった。最後の挨拶ではキャ・ノンが秋ツアー「TRICK OR SMILE TOUR」の開催を告知。さらに「今日のライブが終わらないでほしい」という思いから笑いながら泣き出し、情緒が不安定になる場面もありつつ、「秋ツアーも、そして夏もこんなふうに終わらないでほしいと思う時間をみんなと過ごせたら。よろしくお願いします！」と述べた。

「TRICK OR SMILE TOUR」はギャンパレ史上最大規模の11都市12公演のワンマンツアー。ツアーファイナルは10月24、25日の2日間にわたって東京・Zepp Haneda（TOKYO）で行われる。

GANG PARADE「CROSSROADS OF FATE」2023年5月18日 LINE CUBE SHIBUYA（渋谷公会堂）セットリスト

01. Beyond the Mountain
02. BREAKING THE ROAD
03. lol
04. BRIGHT FUTURE,YOUR SMILE
05. Happy Lucky Kirakira Lucky
06. Message
07. SUPER PARTY PEOPLE
08. sugar
09. 限界少女
10. Anything Goes!!!!
11. Beautiful Days
12. シグナル
13. FOUL
14. INVOKE
15. UNIT
＜アンコール＞
16. ENJOY OUR PARADE
17. Traumerei
18. CAN'T STOP
19. Plastic 2 Mercy

※「Traumerei」のaはウムラウト記号付きが正式表記