「ITa FES」は構想から5年がかかり、やっとのことで開催に至ったバンアパ主催の野外フェス。雨に見舞われた初日にはバンアパのほか、
快晴でスタートした2日目はバンアパのワンマンライブという位置付けだったが、彼らと親交のあるアーティストが弾き語りで続々と登場。1組目の
5組によるアコースティックライブを経て、the band apartのワンマンライブがいよいよスタート。晴れていた空はいつの間にか曇天になり、時折涼しい風が吹き抜ける中、彼らは「higher」などを序盤に披露する。立て続けに楽曲を演奏し、イントロが流れるたびに歓喜の声が上がる盛り上がりを見せる中、「I love you Wasted Junks & Greens」では特に川崎亘一(G)のソロに会場が沸いた。
荒井は「みんなのおかげでここに立たせていただいております。本当にありがとうございます」と感謝の言葉を述べ、木暮栄一(Dr)は「金曜未明、ここから近い河川敷で火事があり、初日は雨で幻想的。今日は晴れたと思ったら雷雲だ。逆にこんなこと、ねえだろ」と図らずもトラブルも含め“全天候型”の野外フェスになったことに触れた。その後も天候はくるくると変わり、会場限定で発売したシングル「ALRIGHT e.p.」の収録曲「Sunday evening」の演奏中に雨粒が落ちだし、続く「夢幻の街」の最中に大雨へと変わる。「キエル」の演奏中にも大粒の雨が降り続いたが、雲の切れ間から太陽の光が差し込んだ。
バンアパはキャッチーな楽曲「ピルグリム」を演奏し、「DEKU NO BOY」では「雨から晴れになるリポートが響いてる」「昼から公園でビールでも飲もうぜ」という、「ITa FES」の雰囲気にぴったりの歌詞を響かせる。また昨年発表のアルバム「Ninja of Four」から「The Ninja」、2008年発表の「Adze of penguin」から「Waiting」など、新旧の人気曲を次々に届けた。荒井は結成25周年を迎えたことに触れ、「20代の頃は自分たちの音楽がほかのミュージシャンに負けないようにと考えてました。でも長年の活動を通して、勝ち負けではないと気付きました。1stアルバム(「K.AND HIS BIKE」)以降、楽曲制作に苦労することもあったけど、今ここに立たせてもらえるがただただありがたいです。本当にありがとうございました」とファンに感謝を伝えた。雷鳴も聞こえる中、「夜の向こうへ」では荒井がステージ前方に立って演奏し、雨を浴びながらギターをプレイ。ラストナンバー「Eric.W」のタイミングで見計らったかのように雨が止み、ステージに向かって夕陽が差し込んだ。アンコールでバンアパは初期ナンバー「K.AND HIS BIKE」、ダブルアンコールで「beautiful vanity」を演奏してフィニッシュ。空にはうっすらと虹がかかっていた。
なおこの日のMCでは、10月21日と22日に大阪・服部緑地野外音楽堂で結成25周年を記念したライブイベント「the band apart 25th Anniversary SMOOTH LIKE GREENSPIA 2023」を開催することが発表された。
the band apart 25th Anniversary SMOOTH LIKE GREENSPIA 2023
2023年10月21日(土)大阪府 服部緑地野外音楽堂
2023年10月22日(日)大阪府 服部緑地野外音楽堂
※記事初出時、曲名の一部に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。
asian_gothic_label @asg_official
【ITa FES】ナタリーに、#イタフェス 2日目のライブレポートを取り上げて頂いています!
お昼休みのお供にぜひ! https://t.co/1se6fyqGfw