さかいは2019年にライブイベント「さかいゆう10th Anniversary Special Live “SAKAIのJYU”」を日比谷野音で開催。2020年と2021年にも同会場で公演を行う予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響でライブは2年連続で中止に。このたびの「SAKAI YU "LOVERS" CONCERT 2023 in YAON」は、さかいにとって約4年ぶりの日比谷野音公演となった。ライブは2部構成で開催され、第1部ではさかいとホストバンドによるライブ、第2部ではさかいとorigami PRODUCTIONSによるカバーライブが繰り広げられた。
激しく雨が降りしきる中、白いカッパに身を包んだファンが会場に集う。四つ打ちのバスドラムが鳴り響き、ステージに姿を現したさかいは「いくぜー! 雨が降っている分、いい曲歌います!」と観客を鼓舞。ライブは「まなざし☆デイドリーム」でスタートしたが、2曲目「ストーリー」が演奏されたところで中断する。土砂降りの雨がさかいのキーボードに降り注ぎ、セッティング変更に時間を要した。間を取り持つべくさかいは前日に行ったサウナのエピソードを披露するが、会場の気温はどんどん下がり、観客の体を冷やしていく。改めて音響チェックを終えた彼は「煙のLADY」でライブを再開。「雨上がりの交差点」というフレーズが皮肉に響いた。
さかいによるシンセソロで始まったのは「リベルダーデのかたすみで」。ドラムの16ビートに乗せて、彼はマイナー調のメロディをソウルフルに歌い上げる。真っ赤なライトが雨粒をきらきらと照らし、会場は妖艶な空気で満たされた。続く「Get it Together」「嘘で愛して(Tell Me a Lie)」では、
休憩時間を挟み、さかいはorigami PRODUCTIONSとともに再びステージに登場。山下達郎「SPARKLE」で第2部の幕を開けた。かまやつひろし「ゴロワーズを吸ったことがあるかい」では、さかいがこぶしを効かせた歌声を炸裂させ、ダンサブルなビートとワウギターが響く。Original Love「接吻」、竹内まりや「プラスティック・ラブ」を経て、ブレッド&バター「PINK SHADOW」でさかいとMichael Kanekoの歌声が混ざり合った。3人目のボーカルとして
ライブが終盤に差しかかったタイミングでついに雨が止み、カッパのフードを脱ぎ始める観客。雨上がりの開放感が漂う中、さかいとさらさが2人で杏里「オリビアを聴きながら」を歌い上げた。さかいがキーボードの弾き語りで稲垣潤一「夏のクラクション」を披露し、大滝詠一「夢で逢えたら」ではHiro-a-keyの声とパトリック・ムーディーのトランペットが楽曲に彩りを加える。それから
アンコールの拍手に迎えられてステージに戻ってきたさかいは、3月14日に亡くなったボビー・コールドウェルの楽曲「What you won't do for love」を弾き語りでカバー。英詞も難なく歌いこなす彼に、客席から大きな拍手が送られた。さかいがバンドメンバー全員をステージに呼び込み、ラストナンバーとしてシュガーベイブ「DOWN TOWN」をスタートさせる。日が暮れていよいよ寒さが極まってきた会場をミラーボールが照らし、各ミュージシャンたちのぜいたくなソロ回しが行われた。
さかいゆう「SAKAI YU "LOVERS" CONCERT 2023 in YAON」2023年4月8日 東京・日比谷公園大音楽堂(日比谷野音)セットリスト
01. まなざし☆デイドリーム
02. ストーリー
03. 煙のLADY
04. リベルダーデのかたすみで
05. Get it Together
06. 嘘で愛して(Tell Me a Lie)
07. 愛の出番
08. 君と僕の挽歌
09. 薔薇とローズ
10. SPARKLE
11. ゴロワーズを吸ったことがあるかい
12. 接吻
13. プラスティック・ラブ
14. PINK SHADOW
15. 風をあつめて
16. オリビアを聴きながら
17. 夏のクラクション
18. 夢で逢えたら
19. やさしさに包まれたなら
20. 砂の女
21. 真夜中のドア~stay with me
<アンコール>
22. What you won't do for love
23. DOWN TOWN
リンク
オフィスオーガスタ @officeaugusta
【#さかいゆう Web】
音楽ナタリーにライブレポート掲載!
さかいゆう、春の雨降る日比谷野音でカバーソング大放出
https://t.co/UaN66GtkeI
#CITYPOPLOVERS #LOVERSCONCERT