fishbowl初ワンマンツアー“終点”はホーム静岡！フロアに満ちた熱量と一体感

fishbowlの1stワンマンツアー「fishbowl 1st oneman tour『ブリストルシュブンキン』supported by JR東海」が3月25日に静岡・LIVE ROXY SHIZUOKAでファイナルを迎えた。

静岡を拠点に活動しているアイドルグループfishbowl。プロデューサー・ヤマモトショウが作り上げる音楽、メンバーによる熱いライブパフォーマンスが評判を呼んでいる彼女たちは、結成2年目にして初のワンマンツアーに挑み、計4都市でライブを行った。“ホーム”静岡での凱旋公演となったツアーファイナルが開催されたのは、2ndフルアルバム「王国」リリース日の翌日。ファンはこのアルバムを聴き込み、期待を膨らませた状態で会場に集まった。

開演前にはツアータイトルにちなんでブリストルポップの名盤が開場BGMとして流れ、「まもなく終点、静岡です」というアナウンスと代表曲「熱波」のオルゴールバージョンを用いたSEがライブの開始を告げた。ステージに姿を現したfishbowlが1曲目に披露したのは、この季節にぴったりなナンバー「夜桜」。どこか和のテイストが漂うサウンドとメロディに合わせ、桜が風に舞うようにしなやかに踊った4人は、続いて披露したデビュー曲「深海」やロックバラード「風花」でも大人びた一面を覗かせ、瞬く間に会場をfishbowlの世界観に染めていった。

大勢のファンで埋まったフロアを見渡し、感謝の気持ちを言葉にした4人は挨拶もそこそこに次の楽曲へ。「完食」「茶切 cute side」などを立て続けに歌い、朗らかな空気を作り上げた。ライブ前半を通して8曲を披露した彼女たちは「いやー、熱いね」と晴れやかな表情で汗を拭いつつ、先日公開された新アーティスト写真でも着用している黒の新衣装について1人ずつアピール。マイペースなトークで会場の空気を和ませたかと思えば、「今夜は踊り狂いましょう！」と勢いよく煽り、ここから熱気に満ちた怒涛のパフォーマンスを展開していく。オーディエンスはフロアを支配するグルーヴ、4人が生み出す熱量に前のめりになって身を任せ、「踊子」では歌に合わせて手を左右に振る。続く「熱波」では曲の盛り上がりが加速していくにつれてフロアのテンションも上昇し、ラストのサビパートに突入するとメンバーも観客も一斉にジャンプ。本編最後に披露された「半分」の曲中には息の合ったクラップやコール＆レスポンスが繰り広げられ、会場に心地よい一体感と高揚感が広がった。

ファンの熱心な声に応えて始まったアンコールでは、ニューアルバム「王国」で初音源化された「開幕」「尻尾」「茶切 dope side」が並び、多彩な楽曲によってライブに厚みが生まれる。メンバーが1人ひとりツアーの手応えやファンへの感謝を語るMCのあとは、大白桃子が思わず感極まり、「泣けてきた……」と胸の内を吐露。4人はツアーの終幕を惜しみつつ、ウインターソング「雪景」を切々と歌い上げた。

その後、fishbowlは客席をバックに集合写真を撮影。愛知、大阪、東京公演では集合写真の撮影を忘れ、ステージ上で慌てるというひと幕があったが、ファイナルではその進行も無事にやり遂げ、フロアから拍手喝采を浴びた。さらに、7月2日に静岡・法多山尊永寺でデビュー2周年記念フリーライブ「リュウキン」が行われることが発表されると、場内がポジティブな空気でいっぱいに。その流れのまま、4人はツアーの東京・東京キネマ倶楽部公演で初披露した新曲「五五」を歌い始めた。この曲はまだ振り入れが完了していないため、メンバーは「五」と書かれたうちわを掲げながら歌唱。晴れやかな笑顔を観客と送り合い、大盛況のうちに初のワンマンツアーの幕を閉じた。