蓮沼フィルがライブを行うのは昨年の大晦日以来、約1年ぶり。今回はフィルメンバーのみで懐かしの曲から未発表の新曲までを演奏するという純度の高いパフォーマンスが披露された。
抜群の一体感が楽しめる代表曲「ONEMAN」でライブの幕を開けた蓮沼フィルは、早くも2曲目で新曲「ゆう5時」を初披露。この楽曲は今年4月にスタートしたNHK総合のニュース番組「ニュースLIVE! ゆう5時」のために蓮沼が書き下ろしたメインテーマで、番組内で流れるのはボーカリーズのサビのみだったが、このライブでは歌詞付きにリワークされたフルバージョンがパフォーマンスされた。
蓮沼が今回のセットリストを「ベスト盤的演目」とTwitterで紹介した通り、「ZERO CONCERTO」「wannapunch!-Discover Tokyo-Sunny Day in Saginomiya」といった初期の楽曲もひさびさに演奏された。笙奏者の音無史哉がフィルに加わってから初めて合奏される「ZERO CONCERTO」では、緊張感漂うピアノのリフレインに重なるまっすぐな笙の音色が独特の存在感を放っていた。
ライブ後半のMCでは蓮沼と斉藤亮輔(G)による物販紹介の中で、新作アイテムの鉛筆セットに印字された頭文字を横読みすると実は「蓮沼フいル二ユーあルバむ」となることが明らかに。3月に約5年ぶりとなるオリジナルアルバムをリリースし、1月25日に収録曲「GPS」を先行配信することが発表された。蓮沼は「今年ライブをしなかったのはこのためでした!」と種明かしをし、さらに4月には東京・東京オペラシティコンサートホール:タケミツメモリアルでレコ発ライブを行うことも告知した。
リリースよりひと足早くお披露目された「GPS」は、蓮沼と三浦千明(Tp)のツインボーカル曲。近年コーラスで存在感を放っていた三浦がボーカルとしても頭角を現し、フィルの新たなフェーズをまざまざと見せつけた。3曲目の新曲「Blackout」は今年3月に起こった首都圏の大規模停電を受けて蓮沼が書いた楽曲。不穏な雰囲気をはらんだ旋律に徐々に音が重なっていき、クライマックスへ向けて壮大な曲調に変化していくドラマチックな1曲だ。アンコールでは、こちらもひさびさの披露となる「Hello Everything」を蓮沼と三浦がツインボーカルでエモーショナルに歌唱。最後に蓮沼が「来年もいい年にしましょう! メリークリスマス&ハッピーニューイヤー!」と挨拶してライブを締めくくった。
1月25日に先行配信される新曲「GPS」は、Apple MusicでPre-add、SpotifyでPre-saveを受付中。また会場物販で完売した鉛筆セットは、蓮沼フィルのオフィシャルサイトにて12月31日18:00まで受注販売が行われている。
蓮沼執太フィル「消憶|きおく|Vanish, Memoria」12月23日 恵比寿ザ・ガーデンホール公演 セットリスト
01. ONEMAN
02. ゆう5時(アルバムバージョン)※新曲
03. Imr
04. Zero Concerto
05. wannapunch!-Discover Tokyo-Sunny Day in Saginomiya
06. Meeting Place
07. GPS ※新曲
08. centers 0123
09. Blackout ※新曲
10. Eco Echo
<アンコール>
11. Hello Everything
蓮沼執太フィル コンサート
2023年4月2日(日)東京都 東京オペラシティコンサートホール:タケミツメモリアル
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蓮沼執太フィル今年唯一のワンマンで新曲3曲を初披露、5年ぶりアルバムリリース https://t.co/BDYsVf7OHz