本公演はパナソニックのHi-Fiオーディオブランド・Technicsが主催する「アーティストの音楽とファンを繋げる」をコンセプトに掲げた生配信ライブ。KANA-BOONは約1時間にわたってライブを行い、全7曲を披露した。
谷口鮪(Vo, G)が「画面越しのあなた、一緒に最高の夜を作りましょう! まずはハッピーな曲から!」と告げると、4人は「ネリネ」で軽やかにライブをスタート。リラックスした空気を漂わせながら、笑顔で楽しそうに音を奏でる。「彷徨う日々とファンファーレ」では古賀隼斗(G)と今年の4月に正式加入した遠藤昌巳(B)が顔を見合わせながら無邪気にジャンプして演奏を繰り広げる場面も見られた。
印象的なギターリフから「MUSiC」が始まると、YouTubeのチャット欄では「神セトリ!」というコメントが連発。大盛り上がりの視聴者たちとよりつながるため、古賀はiPadを手に持ち、SNS上に投稿されたファンのコメントを読み上げた。「こいちゃんのドラム、カッコいい」というファンの声を受け、小泉貴裕(Dr)はにっこり。「俺、髪染めたんですよ」とアピールした谷口は、「鮪カッコいい」というコメントを受け取ると「よっしゃ!」とガッツポーズし、「作曲の天才!」という言葉には「それが一番うれしい」と幸せそうに述べた。
その後KANA-BOONは代表曲の1つ「シルエット」をプレイ。谷口はこの曲について「『シルエット』は俺たちがまだ24、5歳頃に作って、あの頃描いてたこんな大人になりたいな、こんなバンドになりたいなっていう理想像を歌った曲でもありました」と振り返った。そして彼は「あれからたくさんの年月が経って、いろんな経験をして、バンドも生まれ変わって、1つの答えを出すことができました。『シルエット』のアンサーソングですね。あなたが好きなものと出会った原点、そして現在、その歴史を一度思い出してみてください」と言葉を続け、テレビアニメ「BORUTO-ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS」のオープニングテーマとしてオンエア中の新曲「きらりらり」を披露。「シルエット」から約8年を経てたどり着いたこの曲で、4人のみずみずしいアンサンブルを生き生きと鳴り響かせた。
「画面越しでも何か伝わればいいな、画面を1枚挟んだ先にもエネルギーを分けられたらいいなと思ってやってます。ライブというと楽しいがすべてになりがちですけど、別にそうある必要はなくて、俺らはライブをしながら楽しいなと思う瞬間もあればちくしょーって思う瞬間もあるし、ライブを迎えるまでにあった出来事とかを思い出して、今日は自分の人生の地続きの延長線上にあるものなんだなと考えています。だから僕たちにとってライブは非現実的なものというよりは現実をがんばって生きてきた証なんですよね。だから、あなたにもそんなふうに思ってもらって、『俺、今日までがんばってきたな』って自分たちを褒めてあげるのもいいんじゃないかなと思います」と述べた谷口。「でも、どうしても自分を褒められない、難しいという人は、この曲に、俺たちに一度身を預けてみてはいかがでしょうか。あなたのモヤモヤしたものを俺たちが今からこの曲で全部ぶっ飛ばすから」と彼が告げると、メンバーは勢いよく「まっさら」を演奏し始めた。4人は熱のこもったサウンドとまっすぐな言葉で視聴者の心に寄り添う。間奏ではドラムセットの周りにメンバーが集まり、ありったけのエネルギーを爆発させるように音をかき鳴らした。
ラストナンバーは候補曲「ないものねだり」「スターマーカー」から視聴者の投票によって決定。どちらもライブの人気ナンバーではあるが、僅差で「スターマーカー」が選ばれた。「次は対面でお互い顔を合わせて、早くあなたの表情が見たいです。今日は付き合ってくれてありがとうございます。また遊びましょう」という谷口の言葉を経て、KANA-BOONは「スターマーカー」を晴れやかに演奏。最後の一音までじっくり鳴らし、この日のライブを締めくくった。
「Technics presents “Connect”Online Live KANA-BOON」のアーカイブ映像は、11月24日までYouTubeで無料公開されている。さらに12月1日にはSTUTSによる配信ライブ「Technics presents “Connect” Online Live × STUTS」が同じくYouTubeにて無料で配信される。
※動画は現在非公開です。
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KANA-BOON、画面の向こうの心へと手を伸ばす「モヤモヤしたものを俺たちが全部ぶっ飛ばすから」 https://t.co/Xk7J4qWLYn