「KCON 2022 JAPAN」の最終公演が10月16日に東京・有明アリーナで開催された。DAY1、DAY2のレポートに引き続きお届けする本稿にはネタバレが含まれているため、KCONオフィシャルYouTubeチャンネルでアーカイブの視聴を予定している人はご注意を。
「KCON」は2012年にスタートした世界最大級の韓国カルチャーフェスティバル。日本公演は10月14日から16日にかけて開催され、最終日である16日の公演には
この日のオープニングアクトはATEEZ。純白の衣装に身を包んだ彼らは、さわやかさと力強さを併せ持つ「WAVE」のパフォーマンスでKCON-ers(KCONファンの呼称)を歓迎した。ラストには紙吹雪が舞うステージで、横一列に並んだメンバーたちがギャルピースをして締めくくり会場の熱気を一気に呼び込んだ。
トップバッターを飾ったのは、EVERGLOWやYENAらが在籍するYUE HUAエンタテインメントから今年3月にデビューした7人組の新人ボーイズグループ・TEMPEST。彼らは楽曲のミュージックビデオとリンクした映像とともに「Can't Stop Shining」を歌い踊り、続くデビュー曲「Bad News」ではエネルギーあふれるパフォーマンスを届けた。曲を終え、ステージが明転するやいなやぴょんぴょんと飛び跳ねて360°広がるペンライトの海に感激するメンバーたち。ヒョンソプは「覚えていただけるように、もっと! もっと! がんばります!」と意気込み、KCON-ersにグループをアピールした。
続いてステージに立ったのはDKB。彼らは数々の複雑なフォーメーションで構成される最新曲「24/7」で一糸乱れぬパフォーマンスを見せたのち、「今日は、やっと日本のファンの皆さんに会えた日です!」とうれしそうに客席に視線を送る。そして「안취해 Remixです!」と全員で声をそろえて紹介した「Sober」を、ステージを揺らすかのような荒々しさで熱演し会場を盛り上げた。その後のコラボレーションステージにはチョ・ユリとATEEZのジョンホが登場し、2019年から2020年にかけて一大ブームを巻き起こした人気ドラマ「愛の不時着」のテーマソング「Here I am Again」をカバー。飾り気のないまっすぐな歌声を響かせた2人は会場に切ない余韻を残しステージをあとにした。
NiziUは、今年5月に韓国・ソウルで開催された「KCON 2022 Premiere」ぶりに「KCON」にカムバック。前回のステージでは「Make you happy」の韓国語バージョンがパフォーマンスされたが、今回は彼女たちのデビュー曲「Step and Step」の韓国語バージョンがお披露目された。「思いっきり楽しんで行きましょう! Let's go!」というRIMAのハイテンションな声かけを合図に、9人はエネルギッシュなダンスと弾けるような笑顔で「Chopstick」「CLAP CLAP」をオーディエンスに届ける。なおNiziUは「Z世代を惹きつけた楽曲を生まれ変わらせる」コンセプトが掲げられたカバーステージにも登場し、所属事務所の先輩であるTWICE・ナヨンの「POP!」のカバーパフォーマンスで会場を大いに沸かせた。
かつて観客として「KCON」に足を運んでいたというマシロ(Kep1er)が「このステージに立っていると夢を叶えたんだなと実感します」と話すなど、メンバーたちの“夢”が語られた映像が流れたのち、Kep1erがステージへ。ダヨン、ヒカル、シャオティンのダンスブレイクを経て、10月13日にリリースされたばかりの新曲「We Fresh」でライブの口火を切った。彼女たちは曲中も隙あれば客席のそばに駆け寄りKep1ian(Kep1erファンの呼称)を探し出してアピールしつつ、「Let’s get it!」と煽りを入れて会場を盛り上げながら「WA DA DA」「Up!」などのアッパーチューンをパワフルに歌い踊った。「Relay Performance Challenge」のコーナーでは、I.O.Iの代表曲である「ノムノム」こと「Very Very Very」を披露。曲中はとことんキュートな楽曲の世界観を表現しつつ、伸びやかなボーカルや怒涛のラップ、そしてシャオティンのハイキックなどのダイナミックなパフォーマンスを見せ、Kep1erらしいライブ感全開の迫力あるステージを届けた。
3日間「KCON 2022 JAPAN」のMCを務め、オープニングで「僕からのスペシャルプレゼントもありますので、楽しみにしていてください」と語っていたMCのファン・ミニョンも、アーティストとしてステージに登場。一面にスモークが広がる幻想的な雰囲気の中、彼は「Just Watching You」を歌い上げ、観客はその美声に酔いしれるように聴き入った。続けてステージに立ったチョ・ユリは、ハートのピアスを揺らしながら「Love Shhh!」を披露して澄んだ歌声を会場に響かせる。彼女は「日本の皆さんの前に立つのは久しぶりなので、ドキドキ、ワクワクしています!」と目を輝かせて日本のファンとの再会を喜びながら「GLASSY」のパフォーマンスへ。美しいボーカルで歌姫としての実力を惜しみなく発揮しつつ、ダンサーたちを従えたしなやかなダンスで観客を魅了。歌って踊れるソロアーティストとしての矜持を見せつけた。
Brave Girlsのステージは、K-POPファンならば誰もが知る代表曲「Rollin'」で盛大に幕開け。この曲はオーディションで選ばれた50名以上のKCON-ersとともにパフォーマンスされた。火花が噴き上がる中、ステージいっぱいのダンサーたちとともに披露されるアイコニックな振付を目の当たりにして会場は大盛り上がり。「Rollin' Rollin' Rollin' Rollin'」というサビのリズムに合わせてペンライトが激しく揺らされ、中にはその場で踊り出す観客も。その後も「Whistle」「Chi Mat Ba Ram」でオーディエンスの熱気を煽り、彼女たちは確かなキャリアと貫禄を十二分に示した。
この日の公演、および「KCON 2022 JAPAN」のフィナーレを飾ったのはATEEZ。8月にアメリカで開催された「KCON 2022 LA」、9月にサウジアラビアで行われた「KCON 2022 SAUDI ARABIA」に続き、今年3カ国目の「KCON」パフォーマンスとなった。会場に集結したATINY(ATEEZファンの呼称)のただならぬ熱気が渦巻く中、赤と青のライトが激しく交互に点滅する不穏な空気が漂うステージにATEEZが現れる。登場するやいなや、彼らは「What's up Japan!」とシャウトし「Guerrilla」でラストステージの火蓋を切って落とした。ATEEZは1曲目から、彼らの代名詞とも言える激しすぎるほどの全力パフォーマンスで場を掌握し、あっという間に会場のボルテージは最高潮に達する。あちこちに火花が噴き上がる中、銀テープの代わりに「HEARTS AWAKENED LIVE ALIVE」と記されたビラが会場に噴出される粋な演出はオーディエンスをいっそう熱狂させた。事前にファンから募集していたリクエストにその場で応える「Make a Wish」のコーナーでは、ミンギが「Show us super cutie sexy "aegyo!"」というお題に全力で挑んだり、ヨサンがマイクを手放して4階席にも届かせるような大声で「ATINYサランへ!!」と愛を叫んだりしてATINYは大盛り上がり。「Better」「Dreamers」といった日本語曲を経てラストは全身全霊で「The Real(흥:興 Ver.)」をパフォーマンスし、壮大な「KCON」ステージを締めくくった。
公演の最後には、1日目、2日目と同様に出演者全員が紙吹雪が舞うステージに集結。自撮り棒を片手に、ステージのあちこちに移動して手を振ったりアイコンタクトを交わしたりしてKCON-ersたちとの別れを惜しみ、3日間にわたって開催された「KCON 2022 JAPAN」の幕を閉じた。
・「KCON 2022 JAPAN」DAY1のライブレポートはこちらから
・「KCON 2022 JAPAN」DAY2のライブレポートはこちらから
「KCON 2022 JAPAN」2022年10月16日 有明アリーナ セットリスト
オープニング
01. WAVE /
TEMPEST
02. Can't Stop Shining
03. Bad News
DKB
04. 24/7
05. Sober
コラボレーションステージ
06. Here I Am Again (原曲:パク・イェリン) / ジョンホ(ATEEZ)&JOYURI
NiziU
07. Step and a step
08. Chopstick
09. CLAP CLAP
Kep1er
10. We Fresh
11. WA DA DA
12. Up!
スペシャルステージ
13. Just Watching You (原曲:チョン・セウン) / ファン・ミニョン
JOYURI
14. Love Shhh!
15. GLASSY
Z世代 POP スペシャル
16. POP! (原曲:TWICE・ナヨン) /
Brave Girls
17. Rollin'
18. Whistle
19. Chi Mat Ba Ram
Z世代 POP スペシャル
20. Very Very Very (原曲:I.O.I) /
ATEEZ
21. Guerrilla
22. Better(JP ver.)
23. Dreamers(JP ver.)
24. The Real(흥:興 Ver.)
エンディング
25. Signature Song
🐰🍞アズマール🐣🍳 𓈒𓂂𓏸🌈 @azumaru2_NiziU
"NiziUは「Z世代を惹きつけた楽曲を生まれ変わらせる」コンセプトが掲げられたカバーステージにも登場し、所属事務所の先輩であるTWICE・ナヨンの「POP!」のカバーパフォーマンスで会場を大いに沸かせた。"/【ライブレポート】NiziUはPOP!「KCON JAPAN」最終日https://t.co/GGAgzAVjFd https://t.co/RuMxSN3CRS