OCTPATHが1stワンマンライブ開催、THmeに伝えたあふれる愛と約束

OCTPATHが9月23日に東京・東京ガーデンシアターで初のワンマンライブ「OCTPATH 1st LIVE -MY PATH-」を昼夜2部制で開催した。この記事では昼公演の模様をレポートする。

ステージを覆う紗幕がゆっくりと左右に開くと、そこには本公演で活動復帰となる高橋わたるを含むメンバーたちの姿が。会場に集まったTHme（OCTPATHファンの呼称）の熱い視線を浴びながらOCTPATHは、デビュー曲「IT'S A BOP」で1stワンマンライブを勢いよく開始。ヒップホップ調の重厚なビートに乗せて、ダイナミックなパフォーマンスを繰り広げた。その熱気を保ったまま、彼らは「Wild」へ突入。ギラついた眼差しで一糸乱れぬフォーメーションダンスを展開してライブ序盤からTHmeの目を釘付けにした。

「MY PATH」という言葉が冠されたライブタイトルについて、四谷真佑は「今回は僕たちの道、『強い意思があるんだよ。今後絶対8人でやっていくんだよ』という思いを見せられたらと思ってこのタイトルにしました」と説明。メンバーに「おかえり、わたる！」と声をかけられた高橋は「初っ端から感動して、泣きそうになっちゃって」と目をうるませながら場内を見渡す。そしてOCTPATHは、ファンへの情熱的な思いとも取れるようなナンバー「Playboy」をまっすぐに客席を見つめながら披露した。

ここからOCTPATHはメンバー1人ひとりの魅力があふれる“OCTPATH Showcase”を展開し、THmeを存分に楽しませた。まずは海帆が特技のヒューマンビートボックスで音を放っていく。その音に合わせてメンバー全員で巧みにダンスを繰り広げたあと、海帆、古瀬直輝、太田駿静、高橋がそれぞれの個性が光るソロダンスで魅せた。力強さ、セクシーさ、4人の異なる魅力がステージにあふれ、指先からつま先まで彼らの一挙一動がTHmeの目を引きつけて離さない。瞬きもできないうちに今度はキュートなカチューシャを付けた栗田航兵と小堀柊が4人と入れ替わって登場した。“シュークリーム”と呼ばれる最年少コンビの2人が歌い始めたのはアニメ「夢色パティシエール」の楽曲「夢にエール！パティシエール♪」。栗田と小堀はラブリーにこの曲を届けて愛らしさを振り撒いたあと、2人でハートマークを作り、手をつないで去って行った。高橋と栗田はサイレントコメディを彷彿とさせるエンタテインメントショーを行う。2人は観客と“エアーキャッチボール”でコミュニケーションを取り、会場全員を笑顔にして舞台をあとにした。続いてステージに姿を現した四谷は、ピアノとストリングスの美しいサウンドをバックに、そっと繊細な歌声を響かせていく。2番からは太田、古瀬も加わり、3人で「この道を進んでいく」という強い意思をともに歌い上げた。3人と入れ替わって登場した海帆はソロでラップを披露。2曲目では小堀も加わり、2人でパワフルにリリックを放っていく。そして最後はメンバーがステージにそろい、一体感のあるダンスでショーケースを締めくくった。

メンバーの過去や現在に触れるインタビュー映像を経て、白い衣装にチェンジしたOCTPATHがステージに登場。スタンドマイクの前に立ち、1stシングルに収録されているバラードナンバー「Be with you」を歌い始める。ステージ上に置かれたスタンドマイクは8本。療養中のため今回のステージに立てなかった冬馬のパートでは、スクリーンに彼の姿が映し出され、その優しい歌声が加わる。この曲の振付は、冬馬が手話を取り入れ、メッセージを注いで作り上げたものだ。メンバーはその振付とともに「これからも君と一緒にいる」という思いを“8人”で思いをひとつにして歌い上げた。ミディアムバラード曲「雨」を切なくも美しく披露したあと、海帆は「Be with you」について「この曲はお休みの冬馬が振り付けてくれました。冬馬が当時言ってくれていたのは『サプライズを常に届けたい』ということ。皆さんの期待の上を行けるような、そういう熱い気持ちを込めて手話に取り入れたと語っていたのを覚えています。その冬馬の気持ちを僕たちが受け継いでパフォーマンスさせてもらってます」と語る。古瀬も「冬馬のファンの皆さんも今日来てくれていると思ったので、冬馬の存在も絶対ここにあるよということをこの『Be with you』を通して届いていたらうれしいなと思います」と思いを述べた。

ショーケースについて、古瀬は「『MY PATH』でしか見れないみんなが見れたと思います」と振り返る。1人ずつ感想を述べていく中で、四谷、太田、古瀬が歌っていた楽曲は、四谷が作詞作曲したオリジナル曲だということが明らかに。四谷は「歌詞は大まかに不安なこと、つらいことはあるけどいけるでしょうという感じで。ドラムを入れずにピアノとストリングスだけでバラードにしました」と語った。さらに海帆が披露したラップ曲も、自身で制作した楽曲だという。海帆は1曲目について「歌詞の『voice』は、THmeの声のことで。僕は小さい頃からダンスとかエンタテインメントが大好きで、ずっと1人で楽しんでたんですよ。で、気付いたらステージに立ってたくさんのTHmeの前で踊ったり歌ったりしているのは偶然じゃなくて必然なんじゃないかなと。声が道になって僕は未来を歩んでいくというストーリーを歌詞にしました」とコメント。2曲目のラップ曲は小堀が歌詞を書いたという。小堀は「過去、現在、未来というところに着目して歌詞を書きました。なかなかゴリのラップをする姿は見せてないから、喜んでくれていたらうれしいです」と語った。

栗田が「次の曲はみんなで踊れるやつをやろうと思います。僕たち、『MY PATH』のために新しい曲を持ってきました！」宣言すると、OCTPATHはアウル・シティー＆カーリー・レイ・ジェプセンの世界的大ヒット曲「Good Time」に日本語詞を付けて、新たなアレンジを加えて生まれ変わらせたカバー曲「our Good Time」を披露。キャッチーな振付でTHmeとの空間を楽しむ。最後には2ndシングルの表題曲「Perfect」を晴れやかに届け、メンバーはステージをあとにした。

アンコールを求めるTHmeの拍手に応えて再びステージに現れたOCTPATHは、11月16日にリリースする3rdシングルの表題曲「Like」を初パフォーマンス。疾走感のあるサウンドに乗せて、グッドサインを交えた振付とともに軽やかにステップを踏んだ。ここでメンバーが1人ずつファンに言葉を届ける時間が設けられ、海帆は「東京ガーデンシアターでこうして1stワンマンライブができることがすごく幸せです。それもお越しくださったTHmeの皆さんのおかげだと思っています」と挨拶。四谷は「最初のライブなので僕たちのパフォーマンスをTHmeの皆さんにたくさん見せたいという思いがありましたが、皆さん満足してくれましたか？ 今後もまたこうしてステージに立てるときは、僕たちOCTPATHでTHmeの皆さんにどうしたら喜んでもらえるかを話して会議するので、次回も期待して観に来てくれるとうれしいです」と述べた。

栗田は「今回のライブは、メンバーみんながめちゃくちゃがんばってショーケースを考えたり曲を作ったりしたので、これを大勢のTHmeの前で披露できたことを本当にうれしく思います」と話し始めるも、「この『MY PATH』は、本当は8人で立ちたくて…‥」と涙とともに本音がこぼれる。メンバーに背中をさすられながら、栗田は「絶対に7人でパフォーマンスすることには一生慣れないですし、絶対8人がいいと僕もみんなも思っていて…‥『Be with you』のリハのとき、僕たちは冬馬くんの声を聴いてなくて、本番で流れてきて泣きたくなった…‥」と述べ、「もっともっと大きい会場で、数えられないくらいのTHmeの前で、絶対にまた完全体で披露したいと思うので、ずっと来てくれますか？」と呼びかけて客席から大きな拍手を浴びた。高橋は「THmeただいま！」と改めて再会を喜び、「まずはメンバーとTHme、OCTPATHを守ってくれて、待っててくれて本当にありがとうございます」と涙を流しながら深々とおじぎをする。そして「今こうしてTHmeの笑顔を見たりメンバーの笑顔を見て、本当にこのステージに立ててよかったなと思いました。僕はTHmeが本当に大好きで。今は7人で、次に冬馬くんが戻ってくるときまで、6人ががんばってくれたぶん、僕がもっとがんばってカッコいい姿をお見せしようと思ってます」と力強く述べたあと、「僕の愛するTHme、これからもずっとそばにいて、一緒にいろんな景色を見ていきましょう。愛してます」と朗らかな表情で愛を伝えた。

小堀は「この『MY PATH』、すごい複雑な気持ちもある中で準備させていただいて、不安なことや昔の気持ちを遡る時間でもあったんですけど、どんなときも支えになってくれているのはTHmeだなと準備していて改めて感じました。ここまで簡単な道じゃなかったんですけど、つらいことがあってもその先には絶対たくさんのTHmeがいてくれて」と必死に涙をこらえながら話し、「僕たちOCTPATHはTHmeが付いていてくれるからがんばれるし、僕たちOCTPATHもTHmeの皆さんのために絶対力になるし、支えるので。絶対8人で『your my PATH！』って皆さんに言うので、その日まで待っててください」とTHmeに約束した。太田は「僕たちの道は平坦じゃないですが、それでもTHmeの皆さんが寄り添って歩み寄ってくれるから、すごく助けられていますし、一緒に行けると思うので、本当に感謝しています。皆さんに悔しいことがあったら、僕たちも100%で全力で歌うので、また会いに来てください」とファンに言葉を贈る。古瀬は「この9月23日の東京ガーデンシターでの『MY PATH』の開催が決定してから、僕たちは本当にこの日をずっとずっと楽しみにしていたんですけど、あっという間についに本番が来てしまって、こうしてTHmeの皆さんの前でやっとパフォーマンスできています。一時期は「『MY PATH』どうなっちゃうんだろう？」という時期もありましたが、どんなOCTPATHでも、どんなことになっても、必ずTHmeがそばいてくれるということを、『MY PATH』までにより実感したし、THmeの力は本当に僕たちの力になるなということをすごく感じました。これからもTHmeは僕たちの原動力であってほしいなと思います」と述べ、「これからもOCTPATHは進化し続けていきますので、THmeの皆さん、安心して僕たちに付いて来てください！」とまっすぐに語った。

最後にメンバーは「Best Shot」を通してTHmeにあふれんばかりの愛を届ける。そして「THmeの道を僕たちOCTPATHが幸せにします！ 今日は本当にありがとうございました！」という太田のプロポーズのような言葉とともに、OCTPATHの記念すべき1stワンマンライブは締めくくられた。