Appare!“最高の今日”になった念願の日比谷野音ワンマン、新たな夢は日本武道館

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Appare!が9月19日に東京・日比谷公園大音楽堂(日比谷野音)でワンマンライブ「Appare!やったれ日比谷野音 ~最高の今日になる~」を開催した。

「Appare!やったれ日比谷野音 ~最高の今日になる~」の様子。(撮影:真島洸)

「Appare!やったれ日比谷野音 ~最高の今日になる~」の様子。(撮影:真島洸)

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Appare!は昨年7月の結成5周年記念ライブの中で、日比谷野音での単独公演開催を目指すことを宣言。その目標に近付くべくイベントや全国ツアーを開催し、竹の子(Appare!ファンの呼称)と一丸となりながら一心不乱に突き進んできた。日比谷野音公演の開催が決定したことが4月に発表されたあとも、メンバーは毎月会場のキャパシティを広げていくライブシリーズ「VS野音」や、47都道府県を巡ってポスターを1000枚貼る企画に挑戦するなど、勢いを緩めることなく邁進。その努力はチケットのソールドアウトという形で実を結んだ。

本番前に円陣を組むAppare!。(撮影:真島洸)

本番前に円陣を組むAppare!。(撮影:真島洸)[拡大]

ライブ当日は台風の接近が予想されていたが、開場時間には雨が完全に止み、穏やかな空模様に。快晴とまではいかなかったものの、過ごしやすい気温と日比谷公園の中を吹くさわやかな風がAppare!が強運の持ち主であることを証明していた。開演前にはAppare!とゆかりのあるアイドルや楽曲提供者からのメッセージ動画が次々に上映され、このライブが特別なものであることを改めて観客に感じさせる。そんな中、公演の幕開けを告げたのは、朝比奈れいが「私たちは日比谷野外大音楽堂でワンマンライブをしたいです!」と宣言した結成5周年ライブのワンシーン。さらにここに至るまでの活動を振り返る映像とともにオープニングSEが流れ始め、メンバーが1人ずつステージに姿を現した。このライブではひさびさに声出しが解禁されることが事前にアナウンスされていたため、会場の竹の子たちは拍手とともに歓声を送って彼女たちを迎えた。

「Appare!やったれ日比谷野音 ~最高の今日になる~」の様子。(撮影:真島洸)

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念願の日比谷野音公演の1曲目に披露されたのは、このライブに向けた決意を歌った「さんざめく」。ピアノの音色に合わせて朝比奈の感情のこもった歌声が響き、そこにメンバー全員の力強い声が重なると、またたく間に会場全体にエモーショナルな空気が広がる。続いてAppare!は「スカイラインファンファーレ!」を披露し、勢いよく噴出するスモークや飛行機が滑翔する様をイメージした振付が目を引く、まるで上昇気流に乗るようなハイテンションなパフォーマンスを繰り広げていく。4曲目の「アッパレルヤ!!」ではコロナ禍で封印されていたコールが客席からステージへと力いっぱい届けられ、躍動感あふれるダンスを踊るメンバーたちの活力に。2020年7月に加入した橋本あみにとってコールありのライブはこれが初めてで、自己紹介でも大きな声援を浴びると感激のあまり早くも泣きそうになっていた。

「Appare!やったれ日比谷野音 ~最高の今日になる~」の様子。(撮影:真島洸)

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観客を意気軒昂と煽ったAppare!は、藍井すずの「最高の今日にするぞ!」という呼びかけを合図に次の曲へ。「カラフルミラクルディスカバリー」「キミだけのワンダーランド」などのライブの鉄板曲を惜しみなく連発し、場内のテンションを右肩上がりに引き上げたあと、ポップなダンスチューン「原宿サニーデイ」で竹の子たちを踊らせた。日が暮れて客席のペンライトが色とりどりにきらめき始めた頃、藤宮めいの「夏の夕暮れにピッタリな曲を皆さんにお届けします」という言葉をきっかけに披露されたのはメロウなスローナンバー「センチメンタルプリズム」。タイトル通りのセンチメンタルな歌声が、オリエンタルなサウンドと夏の終わりの夜風に乗って響き渡る。ヒャダインこと前山田健一が作詞作曲した「2020」でもAppare!のシリアスな表情が観客の視線を引き付けた。

「Appare!やったれ日比谷野音 ~最高の今日になる~」の様子。(撮影:真島洸)

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竹の子たちはこの2曲にじっくりと聴き入っていたが、「イロハニホヘトチリマセン」「サビからはじまるyoursong 」といったアップテンポの楽曲が始まると再びヒートアップ。その盛り上がりは激しいサウンドのロックナンバー「激奏!アンサンブル 」でさらに加速し、メンバーは観客と一体となって拳を突き上げる。「決勝戦はエブリデー 」ではステージ上に噴き上がるまばゆい火花が彼女たちのパフォーマンスを熱く彩った。

「Appare!やったれ日比谷野音 ~最高の今日になる~」の様子。(撮影:真島洸)

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ここでAppare!は新曲を初パフォーマンスすることを会場の竹の子に告げる。会場の規模を大きくしていくチャレンジ企画「VS野音」はチケットが完売するたびに新曲がお披露目されるというルールだったが、8月の東京・日本青年館ホール公演はソールドアウトに至らず、新曲が未披露のままになっていた。7人はその悔しさをパフォーマンスの糧にしつつ、浅野尚志提供の「アガレ!」を全力で歌唱。その勢いに乗って「アイネクライネ幼き恋だね」「アッパライナ」などの人気曲を畳みかけた。ライブ本編のラストには工藤のかの「この瞬間が私たちの思い出の1ページに残りますように」というMCを経て新曲「青いフレア」が披露され、情熱的なストリングスの音色とメンバーの歌声が聴く者の胸を打った。

会場の竹の子と記念撮影するAppare!。(撮影:真島洸)

会場の竹の子と記念撮影するAppare!。(撮影:真島洸)[拡大]

竹の子たちが声をそろえて叫ぶアンコールの声に導かれ、Tシャツ姿でステージに再登場したAppare!は「エンドレスサマー」でライブを再開。観客と一緒に目いっぱいタオルを振り回して熱い一体感を生み出した。客席を背に会場の竹の子たちと記念撮影したあとは、メンバーが1人ずつライブの感想を述べる。藍井は「涙もろくてごめんなさい!」と感極まって目から涙をあふれさせながら、「みんなの温かさを感じてすごく愛されてるなって気持ちになって。本当にAppare!に入って、アイドルになってよかったなってこの景色を見て改めて思いました!」と万感の思いを表情ににじませた。

「Appare!やったれ日比谷野音 ~最高の今日になる~」の様子。(撮影:真島洸)

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あふれる思いを言葉にして伝えたメンバーは「この7人のヒーローが日比谷野音を愛でいっぱいにしちゃうよー!」と笑顔いっぱいに叫んでから、「ファイヤースター」をエネルギッシュにパフォーマンスする。そして朝比奈の「今日ラスト、みんなで一緒に歌って踊って、“ぼくらのうた”を作りましょう」という語りに合わせ、日比谷野音ワンマンを締めくくるラストナンバーとして歌われたのは、未来への前向きな思いを描いた「ぼくらのうた 」。7人が歌とダンスを通して竹の子への愛を伝えていると、その頭上を色とりどりのテープが盛大に舞った。

「Appare!やったれ日比谷野音 ~最高の今日になる~」の様子。(撮影:真島洸)

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全25曲におよぶパフォーマンスを終え、朝比奈は「夢が叶いました! ありがとうございます! 自分たちが想像していた以上の素敵な景色で、雨も止んで最高のライブをすることができました」と清々しい顔で挨拶。続けて「私たちにまた新しい夢ができました! 今日直接皆さんに伝えてもいいですか?」と切り出すと、「私たちAppare!は日本武道館を目指します!」と次なる夢を堂々と口にした。「いつか日本武道館でこれよりもっと最高の景色を見せます。絶対に信じてついてきてください」という彼女の力強い呼びかけに対し、竹の子たちは大きな拍手と歓声で応えていた。

会場の竹の子に感謝の思いを伝えるAppare!。(撮影:真島洸)

会場の竹の子に感謝の思いを伝えるAppare!。(撮影:真島洸)[拡大]

マイクを通さずに「ありがとうございました!」と感謝の気持ちを伝えた7人。彼女たちの退場後、会場のスクリーンには特報映像が映し出され、11月中旬にニューアルバム「Appare!Future」がリリースされること、11月から12月にかけて東京・チームスマイル・豊洲PIT公演をファイナルとする全国ツアー「Appare!Futureレコ発記念 玉ねぎ食べるぞ!ツアー2022~勇往邁進~」が開催されることが明らかに。Appare!の行く末に対して期待感が高まる中で「Appare!やったれ日比谷野音 ~最高の今日になる~」の幕が閉じた。

なお、この日初披露された「アガレ!」「青いフレア 」の2曲は各音楽配信サイトにて配信中。

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Appare!「Appare!やったれ日比谷野音 ~最高の今日になる~」2022年9月19日 日比谷公園大音楽堂(日比谷野音) セットリスト

01. さんざめく
02. スカイラインファンファーレ!
03. アッパレビバディ
04. アッパレルヤ!!
05. パレリラパレリラ
06. カラフルミラクルディスカバリー
07. パヤパヤ
08. キミだけのワンダーランド
09. 原宿サニーデイ
10. センチメンタルプリズム
11. 2020
12. イロハニホヘトチリマセン
13. サビからはじまるyoursong
14. 激奏!アンサンブル
15. 決勝戦はエブリデー
16. アガレ!
17. 虹をかけろ!
18. アイネクライネ幼き恋だね
19. Wai Wai ダンスフィーバー
20. 絶対猛信デイドリーマー
21. アッパライナ
22. 青いフレア
<アンコール>
23. エンドレスサマー
24. ファイヤースター
25. ぼくらのうた

Appare!Futureレコ発記念 玉ねぎ食べるぞ!ツアー2022~勇往邁進~

2022年11月19日(土)福岡県 あるあるCity 7Fホール
2022年12月3日(土)愛知県 X-HALL -ZEN-
2022年12月4日(日)大阪府 FANJ twice
2022年12月10日(土)宮城県 enn 2nd
2022年12月18日(日)東京都 チームスマイル・豊洲PIT

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