FRUITS ZIPPER初ワンマンでLIQUIDROOMを満員に！7人それぞれの“きっかけ”

FRUITS ZIPPER初のワンマンライブ「1stワンマンライブ ～KIKKAKE～」が、9月12日に東京・LIQUIDROOMで開催された。

CAPSULE、きゃりーぱみゅぱみゅ、新しい学校のリーダーズらを輩出したアソビシステムがアイドル文化を世界に向けて発信すべく立ち上げた新プロジェクト「KAWAII LAB.」から、今年2月に誕生した7人組アイドルグループ・FRUITS ZIPPER。4月に行われる予定だったお披露目ライブがメンバーの新型コロナウイルス感染により延期になるという波乱のスタートを切った彼女たちだが、同月リリースした配信シングル「わたしの一番かわいいところ」がTikTokで爆発的に広まり、一躍大注目のグループとなった。満を持して行われた1stワンマンライブはLIQUIDROOM満員の盛況ぶり。月足天音、鎮西寿々歌、櫻井優衣、仲川瑠夏、真中まな、松本かれん、早瀬ノエルの7人は晴れやかな表情で初の本格的な単独公演に挑んだ。

それぞれのアイドル活動への思いが語られたモノローグ映像を経てステージに登場したFRUITS ZIPPERは、メンバーのツイートをもとに作られた決意表明のような歌詞が印象的なナンバー「skyfeelan」でライブをスタートさせた。観客は色とりどりのペンライトを掲げてステージの熱気に応える。続いて披露されたのは、彼女たちが最初に世に放ったデビュー曲「君の明るい未来を追いかけて」。2曲を歌い終えたところで7人は満員のフロアに向かって深々と頭を下げ、櫻井は「今年の4月にデビューしてから4カ月半経ったんですけども、全員で今日この日を目標にがんばってきました。満員のLIQUIDROOMで、私たちの集大成を見せたいです！」とこのライブに懸ける意気込みを語る。この日のライブは生配信も実施されており、仲川は「やっぴー！ 元気ですかー？」とカメラの向こうのファンにアピール。ドイツ人の血を引くバイリンガル・早瀬は海外からの視聴者に向けて流暢な英語でメッセージを届けた。

「今日は配信のみんなも、会場のみんなも、全員エブリワンで楽しんでいきましょう！」という鎮西の呼びかけてパフォーマンスを再開させたFRUITS ZIPPERは、「Re→TRY & FLY」「We are Frontier」と激しいダンスチューンを2連発。冒頭の2曲とは異なるクールなパフォーマンスで観客の視線を惹き付けた。ここでメンバーは一旦ステージを離れ、場内には架空のラジオ番組「ふるっぱーなう」が流れ出す。番組はメンバーが「FRUITS ZIPPERの活動がきっかけ（KIKKAKE）で変わったこと」をテーマに話す内容。質問に答えたメンバーが次のメンバーに質問するというリレー形式でトークが進んだ。

ラジオが終わると、7人は新衣装に着替えてステージに登場し、新曲「世界はキミからはじまる」を初披露した。その後のMCではこの新曲について語り合い、月足は「かわいさとかキラキラ要素が詰まってるけど、もう1つ新しい要素があるなって。キラキラ王道イケメン要素。特におすずの『何度だって伝えるよ』のところ」と、落ちサビで鎮西が放つセリフについて言及。メンバーのリクエストに応じて鎮西がそのセリフパートを披露すると、フロアからは拍手が、ステージ上のメンバーからは「キャー！」と黄色い歓声が上がった。さらに7人は、オサレカンパニーが手がけたという新衣装を紹介。さりげなくちりばめられたFRUITS ZIPPERのロゴやオーロラ素材、メンバーごとに少しずつ異なるデザインなどお気に入りポイントを挙げた。そしてライブは後半戦へ。サンバ調の「ふれふるサマー！」ではメンバーと観客が一斉にタオルを振り回す。次に歌われたのは、すっかり彼女たちの代表曲となった「わたしの一番かわいいところ」。ライブは大盛り上がりでラストスパートへと向かい、「完璧主義で☆」では鼓舞するように歌う7人の声に合わせ、観客がペンライトを握った拳を突き上げる。最後は「原宿から世界へ」というグループコンセプトを飛び越し宇宙規模のメッセージを歌う「RADIO GALAXY」でフィニッシュ。7人は横一列に並ぶと再び深々と頭を下げた。

アンコールを受けて再度ステージに上がった7人は、ライブ中盤に披露した新曲「世界はキミからはじまる」をもう一度パフォーマンス。そして雑誌「B.L.T.」でFRUITS ZIPPERの密着連載が始まること、11月11日に東京・WWW Xで2回目のワンマンライブ（タイトル未定）が行われることを発表した。真中は「ここにいる皆さんの視線をこうやって感じてると、より強く、FRUITS ZIPPERとしてひとつになって、これからも活動していきたいと改めて思える、そんな1日でした」と初ワンマンの実感を語り、さまざまなアイドル活動を経験してFRUITS ZIPPERに加入した櫻井は「FRUITS ZIPPERに入ってから、たくさんの応援してくださる皆さんがいることを実感することも増えて、私もいつか誰かのきっかけに、誰かがアイドルになりたいって思えるきっかけになれたらいいなって思う気持ちも出てきました」とコメント。アイドル活動以前から音楽が好きでLIQUIDROOMにも思い入れがあったという仲川は、「世界中の楽屋の壁にサインをたくさんいっぱい書いていけるようにがんばっていきます」と独自の目標を明かす。月足は「この夏、満足感と充実感がすごくあって幸せだったので、これからFRUITS ZIPPERとみんなで素敵な季節、四季を過ごしていけたらなって思っています」としみじみ語り、早瀬は「FRUITS ZIPPERに入って、きっかけは自分で見つけるものなんだって気付きました。これからもいろんなきっかけとかチャンスを見逃さずに、もっともっと大きな自分になっていけたら」と決意を語った。歌もダンスも未経験でアイドルの世界に飛び込んだ松本が「これからはかれんが楽しいって思うだけじゃなくて、みんなが楽しいなって楽しませられるアイドルになりたいなって思います。これからも一生懸命がんばるので見ててください」と話しながら涙を流すと、真中も思わずもらい泣き。最後に鎮西は「私はみんなのおかげで日々支えられて前を向いて生きているので、みんなにとっても、私たちがそういう存在であってくれたらって。お互いにそういう関係にこれからもなっていけたらなって強く心から思います」とファンに呼びかけた。

1人ずつ順に話し終えると、FRUITS ZIPPERは最後にもう1回「わたしの一番かわいいところ」を披露。晴れやかな笑顔で歌い踊る7人のパフォーマンスを、色とりどりの銀テープが華やかに彩った。

なおZAIKOで生配信されたこの日のライブの模様は、10月10日までアーカイブ映像で楽しめる。