3月9日に発売されたミニアルバム「ONLY YU」を携えた今回のツアー。さかいは作詞、作曲、アレンジ、ボーカル、コーラス、演奏をすべてさかいひとりで行った“一人多重奏(ソロケストラ)”レコーディングを再現するべく、全公演ひとりでステージに上がった。足元に置いたループマシンを使ってドラムやベース、シンセサイザー、多重コーラスなどのフレーズをその場で組み立て、ループ音をバックに歌うこの演奏スタイルは、彼のライブではおなじみのパフォーマンスだが、今回のツアーでは全曲が一人多重奏で披露された。
アルバムのオープニングナンバー「music」に乗せてゆっくり登場したさかいは、ステージ中央に設置された一人多重奏セットに座り、おもむろに即興フレーズを交えたオリジナルソング「ONLY YU theme」を披露。ボイスパーカッションによるハイハットに美しい4声コーラスとキーボードが重なり、徐々に楽曲の輪郭が浮かび上がる。ハンドクラップで盛り上がる客席に、さかいは「ファイナルです! 盛り上がっていくぜー!」と笑顔で呼びかけた。
前半の「AHEAD」「ケセラセLife」「ソングライダー」ではバンドサウンドさながらの一人多重奏で観客を圧倒。MCを挟んで披露された山下達郎のカバー「FUTARI」や1stアルバム「Yes!!」収録曲「ウシミツビト」は、ピアノ1本の弾き語りでじっくりと歌い上げられた。また、インディーズ時代のナンバー「無言の月」ではアウトロにフィッシュマンズの名曲「ナイトクルージング」がブレンドされるなど、ライブならではの演出が盛りだくさん。
「いろいろ言いたいこともあるんですけど、今日はライブなんで、歌ばっか歌おうかな」と話したさかいだが、やはり伝えたいメッセージがあふれてくる。「どうにもならんこともあると思うけど、でも……負けたくはないです。負けないコツって知ってますか? 諦めないことです。長い旅になるかもしれませんけど、僕も含めてみんな、日本を取り戻しましょう!」と思いを伝えると、客席からは大きな拍手が巻き起こった。最後にメジャーデビュー曲「ストーリー」を一人多重奏で歌い上げ、大盛り上がりのまま本編は終了。
アンコールではマイケル・ジャクソンのカバー「Rock With You」と、「ONLY YU」収録のバラードソング「夏のラフマニノフ」、そして童謡「故郷(ふるさと)」のカバーが披露された。なお、携帯音楽配信サイト「オーガスタサウンドプラス」では、ラストを締めくくった「故郷(ふるさと)」を含む童謡3曲のカバー音源が配信中。この3曲はチャリティ目的で制作されたもので、楽曲配信による収益金は一般社団法人音楽制作者連盟を通じて義援金として東日本大震災被災地へ届けられる。
2011年4月26日(火)東京都 渋谷PLEASURE PLEASURE
「さかいゆうTOUR 2011 "ONLY YU" #1」最終公演 セットリスト
~ONLY YU theme~
01. AHEAD
02. ケセラセLife
03. ソングライダー
04. FUTARI
05. ウシミツビト
06. 無言の月
07. 週末モーニン
08. SHIBUYA NIGHT
09. It's YOU
10. train
11. ストーリー
<アンコール>
12. Rock With You
13. 夏のラフマニノフ
14. 故郷(ふるさと)
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音楽ナタリー @natalie_mu
さかいゆう“一人多重奏”パフォーマンスでファン魅了 http://natalie.mu/music/news/48588