今年で結成20周年を迎える凛として時雨は、5月に約1年4カ月ぶりの新曲「竜巻いて鮮脳」を配信リリースし、本ツアーをスタートさせた。ライブでTK(Vo, G)がギターをかき鳴らして歌い始めたのは「Missing ling」。バンドはどっしりとしたテンポで始まる楽曲を1曲目に用意し、プログレッシブな展開で熱を帯びた演奏を聞かせた。続けて緑色のサーチライトがステージを彩り、TKの飛び道具的なギターサウンドが際立つ「laser beamer」へ。間奏で真っ白な照明に切り替わって鮮やかにステージを彩るなど、楽曲の世界観とリンクしたライティングが3人の演奏を際立てた。
「こんにちは、凛として時雨です」というTKの挨拶のあと、人気曲「abnormalize」ではピエール中野(Dr)による怒涛のドラムプレイを軸にした3人のプレイが、スリリングな雰囲気を場内にもたらした。345(Vo, B)は「JPOP Xfile」のアウトロで何度かジャンプしてテンションの高ぶりを見せたが、「DISCO FLIGHT」では一転して落ち着いた様子で重厚なベースラインを奏で始める。3人はダンサブルな同曲をもって、フロアを大いに盛り上げた。
ライブ中盤に時雨は「a 7days wonder」「a symmetry」と2009、10年頃の楽曲を連投。TKと345のツインボーカルが美しくも緊張感をもって響きわたる。さらにTKが唯一アコースティックギターに持ち替えた「Serial Number Of Turbo」や、ドラマチックなメロディが胸を打つ「illusion is mine」など時雨らしい繊細な楽曲が続いた。中野のMCに続き、「Beautiful Circus」でライブは後半に突入。そこから「想像のSecurity」「ハカイヨノユメ」と、3曲連続でアルバム、ミニアルバムのオープニングを飾った楽曲が演奏された。そしてTKががなる後ろで、中野が立ち上がってスティックを振りながら観客を煽り、爆発力抜群のキラーチューン「Telecastic fake show」がスタート。3人は熱量たっぷりのパフォーマンスを見せた。
メンバーがオーディエンスへの感謝を伝えたあと、TKのゆったりとしたアルペジオに乗せて345が歌い出したのは「am 3:45」。「世界 消えて 忘れて 無重力の遊泳」という短いフレーズだけで構成された歌詞とリンクする青いライトに包まれた場内は、リバーブのかかったダブテイストのドラムの音像も相まって、深海をイメージさせる雰囲気に。しかしブレイクを挟んでラストパートになると一転し、ミラーボールから乱反射する光がフロアを照らすという演出が感動を誘った。時雨はラストに新曲「竜巻いて鮮脳」を演奏。活動初期の時雨を思わせる漢字使いをしたタイトルが目を引くこの曲は、ディレイのかかったギターフレーズ、シャープなダンスビートなど、初期の時雨に通ずるアレンジのロックチューン。経験を重ねた3人だからこそ鳴らせるであろう鋭利かつ重厚なサウンドで、観客を唯一無二の時雨ワールドに引きずり込んだ。
なお8月5日(金)21:00~8月8日(月)23:59の期間限定で、この公演を追体験できるライブ映像が配信されることが決定。8月10日からは東名阪の会場を舞台にした追加公演「DEAD IS ALIVE TOUR 2022 ~竜巻いて延命~」が実施される。
「凛として時雨 DEAD IS ALIVE TOUR 2022 STREAMING EDITION」
配信日時:2022年8月5日(金)21:00~8月8日(月)23:59
配信チケット販売URL:https://sigure.zaiko.io/e/deadisalive2022
DEAD IS ALIVE TOUR 2022 ~竜巻いて延命~
2022年8月10日(水) 愛知県 Zepp Nagoya
2022年8月13日(土) 大阪府 Zepp Osaka Bayside
2022年8月26日(金) 東京都 Zepp Haneda(TOKYO)
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凛として時雨「DEAD IS ALIVE TOUR」で見せた唯一無二のライブ、8月に追体験チャンスあり https://t.co/DdypWJJdTL