Novelbrightは「seeker」で勢いよくライブを開始。赤いレーザーライトが交錯する中、日本武道館のステージを踏み締めて力強い歌声と疾走感のあるバンドサウンドを思い切りよく放った。竹中雄大(Vo)が「武道館ー! ぶちかますぞー!」と叫んだと同時に会場には金色のテープがキラキラと舞い、「Okey dokey!!」がスタート。5人は生き生きとした表情で会場を見渡しながら演奏を繰り広げ、その勢いのまま「Sunny drop」を晴れやかにプレイした。「さよならインベーダー」ではメンバーがステージの端まで歩き、オーディエンスの笑顔が広がる客席を見ながら楽しげに音を届ける。竹中は「ありがたいことにチケットもソールドアウトでございます!」と声を弾ませ、「今日という日が僕らにとってもみんなにとっても重要な1日になるように、しっかりと音楽を届けていきたいと思います!」と意気込んだ。竹中が「みんなで一体感を作れたらなと思います」と述べ、歌い始めたのは5月にリリースされた最新アルバム「Assort」に収録され、配信チャートでもヒット中のナンバー「愛とか恋とか」。アコースティックギターを交えた温かな音色と柔らかな歌声が響きわたり、客席ではオーディエンスの腕が左右にゆったりと揺れた。
Novelbrightは「戯言」で艶やかなアンサンブルを紡いだあと、ミラーボールの光に彩られながら全編英詞のナンバー「Too Late」をパフォーマンス。さらに英詞の楽曲「Friends for life」を続け、心に寄り添うような優しいサウンドで心地のいい空気を生み出した。線香花火の映像とともにスタートしたのはバラードナンバー「夢花火」。竹中はオーディエンスの心に向かって、スタンドマイクで“君”へのまっすぐな思いを歌い上げた。「ふたつの影」をゆったりと奏でたあと、5人は一度椅子に腰掛ける。竹中が「路上ライブというのは僕たちが歴史を語るうえですごく大事なもの。これからも大切にしていきたいので、今日はアコースティックで2曲お届けしたいと思います」と話すと、彼らは沖聡次郎(G)のメロディアスな鍵盤のサウンドやねぎ(Dr)のカホンの音を交えたアコースティックバージョンで「ワンルーム」を披露。竹中の口笛から始まる「また明日」では夕暮れのようなオレンジの光に染まったステージで5人が切なくも美しいメロディを紡ぎ上げた。
ライブ中盤には竹中以外のメンバーが一度ステージを去り、ピアニストとストリングスカルテットがステージに登場した。竹中はピアニストとストリングス隊の生演奏をバックに「ツキミソウ」を歌唱。ドラマチックなアンサンブルに乗せて、エモーショナルな歌声を響かせて観客を魅了した。その後メンバーもステージに現れ、「ライフスコール」をプレイ。ストリングス隊とともにスケール感のあるサウンドをダイナミックに鳴らして客席から大きな拍手を浴びた。
インストナンバー「Anima」を皮切りに、Novelbrightは勢いを加速させていくようにアッパーチューンを連投。笑顔を弾けさせながら「Morning Light」を気持ちよさそうに演奏したあと、「Kii-Kii Cat」ではメンバーが華麗なソロプレイを披露して会場を盛り上げた。眩い光に彩られながら「ファンファーレ」を高らかに歌い上げた竹中は「最高に幸せだ! ありがとう!」と叫ぶ。MCにも定評があるNovelbrightは、この日も山田海斗(G)が変顔を見せたり、圭吾(B)が前髪を気にしたり、ねぎが新機材としてドラム下の扇風機を紹介したりと自由奔放にトークを展開した。竹中は「俺たちは『がんばって売れようぜ』って5人で肩を組んで、全員アルバイトを辞めて、路上ライブをがんばって。やっと1曲世に出て、『さあここからだ!』っていうときに、SNSで『こいつらの曲は薄っぺらい』とか、『こいつらは一発屋だからすぐ消える』とか、いろんなコメントを書かれました。TikTokを見てもTwitterを見てもアンチがたくさんいました」と数年前を振り返り、「そのとき、こいつら全員見返したろうと思って。武道館ぐらいに行ったら、こいつらをちょっとでも見返せるんじゃないかと思ってがんばってきました。『この曲しかない』っていっぱい言われたけど、その曲のおかげで武道館まで来たぞ!」と吠えた。竹中は「だからあの日の自分は間違ってなかったんだっていうことをしっかり証明してやろうぜ。そしてあのときガーガー言ってたやつ、全員この曲で見返してやるぜ!」と闘志をたぎらせ、バンドが世に知られるきっかけとなった代表曲「Walking with you」を投下。突き抜けるような歌声と熱のこもったサウンドが日本武道館に力強く鳴り響いた。
「青春旗」ではツービートで疾走していくリズムに乗ってオーディエンスが一斉に旗を振り、「Designs of Happiness」では希望に満ちたみずみずしいアンサンブルを浴びながら手を高く突き上げた。竹中が「大切な歌です。この曲をここで歌える日がきてよかった」と述べ、歌い始めたのは「Photo album」。路上ライブ時代など、これまでのNovelbrightの歩みが詰まった数々の写真をバックに、彼らは1音1音じっくりと音を紡いだ。竹中は「めちゃくちゃ幸せです。本当にありがとう!」と充実した表情で場内を見渡し、会場にライブを観に来ている大切な家族やメンバー、スタッフへの思いを伝える。竹中の「俺は東京に来て、大切な仲間がたくさんできました! 一番にまずはメンバー。一緒に上京してくれてありがとう! お前らがいなかったらここまで来れなかった」という言葉のあとには、スクリーンに涙をぬぐうメンバーたちの姿が次々と映し出された。そして竹中は「何よりも、大好きなあなたに出会えました! Novelbrightのファンがあなたたちじゃなかったら、俺たちはここにいなかったかもしれない。これから先の未来なんてわからない。もっともっとしんどいこともあるかもしれないけど、俺たちはみんなにたくさん支えてもらったぶん、絶対に倍、もっともっとそれ以上で、元気を、笑顔を、生きる活力を与えるからさ。つらいときにはいつでも会いに来てください。俺らはずっとこのステージで音を鳴らし続けるから」と誓い、「これからも一緒にがんばっていこうな!」とオーディエンスに呼びかけた。Novelbrightはそんな大切な人たちへの思いを込めるように「拝啓、親愛なる君へ」を演奏。最後は客席にスマートフォンによる“星空”が広がる中、「流星群」をじっくりと届けてステージを去って行った。
アンコールでは先週できあがったばかりだという新曲「どうして」が披露され、哀愁を帯びたアコースティックギターの音色に始まり、“君”への切ない恋心が歌われた。ラストナンバーは「開幕宣言」。5人はこの曲を通してさらなる未来への希望と意志を示し、晴れやかな表情で初の日本武道館公演を終えた。
Novelbright「Novelbright LIVE tour 2022 Hope Assort tour~『路上ライブから武道館へ』的なよくある目標を実現させちゃうツアー~」2022年6月24日 日本武道館 セットリスト
01. seeker
02. Okey dokey!!
03. Sunny drop
04. さよならインベーダー
05. 愛とか恋とか
06. 戯言
07. Too Late
08. Friends for life
09. 夢花火
10. ふたつの影
11. ワンルーム
12. また明日
13. ツキミソウ
14. ライフスコール
15. Anima
16. Morning Light
17. Kii-Kii Cat
18. ファンファーレ
19. Walking with you
20. 青春旗
21. Designs of Happiness
22. Photo album
23. 拝啓、親愛なる君へ
24. 流星群
<アンコール>
25. どうして
26. 開幕宣言
KEIKO TANABE @KeecoRoma
Novelbright武道館2Days撮影しました。
『初の武道館』は特別なんだということを改めて感じさせてくれた、熱いライブでした。
滝汗に混じってもらい泣いたわよねしっかりと(笑) https://t.co/jDXkPGSybf