櫻坂46渡邉理佐、7年間の歩みを振り返る万感のラストステージ

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櫻坂46の渡邉理佐が5月21、22日に東京・国立代々木競技場第一体育館で行われたライブ「櫻坂46 渡邉理佐 卒業コンサート」をもってグループを卒業した。

櫻坂46として最後のステージに立つ渡邉理佐。(撮影:上山陽介)

櫻坂46として最後のステージに立つ渡邉理佐。(撮影:上山陽介)

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「櫻坂46 渡邉理佐 卒業コンサート」の様子。(撮影:上山陽介)

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2015年夏に欅坂46の1期生として加入して以来、約7年にわたって活動を続けてきた渡邉。中心メンバーとしてグループを牽引してきた彼女の旅立ちは、櫻坂46初の卒業コンサートという形でファンやメンバーの胸にしっかりと刻まれた。この記事では渡邉の最後のステージとなった公演2日目の模様をレポートする。

「櫻坂46 渡邉理佐 卒業コンサート」の様子。(撮影:上山陽介)

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渡邉理佐(撮影:上山陽介)

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渡邉のペンライトカラーであるホワイト×ブルーのスティックバルーンを手にしたBuddies(櫻坂46ファンの呼称)で埋め尽くされた国立代々木競技場第一体育館。会場に足を運べなかった全国各地のBuddiesも生配信の画面を通して開演を待ち構える中、1期生メンバーの渡邉、小林由依、齋藤冬優花の3名が場内アナウンスで注意事項を伝える。そして3人が「最高の思い出を作りましょうー!」と告げると、場内に流れるBGMのボリュームが上がり、ライブが始まる期待感をグッと高めた。BGMからおなじみの「Overture」に切り替わると、メインステージ背後の巨大なスクリーンには渡邉の7年間の歩みをたどるさまざまな表情が映し出され、ピークに達したところで場内は暗転。静寂の中、雫の落ちる繊細な音が広がり、穏やかなピアノの旋律とともに、植物の絡みついた神殿のようなステージがライトアップされる。スモークに包まれたステージにメンバーが登場し、最後に渡邉がゆっくりと姿を表すと、ライブは渡邉がセンターを務める「無言の宇宙」で幕を開けた。

「櫻坂46 渡邉理佐 卒業コンサート」の様子。(撮影:上山陽介)

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櫻坂46(撮影:上山陽介)

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「無言の宇宙」はアウトロが特別に長く作られており、スクリーンには7年間の思い出の詰まった写真が映される。アウトロの間に衣装を着替えたメンバーは全員で横1列に並び、場内およびカメラの向こうのBuddiesに挨拶。キャプテン菅井友香が「無言の宇宙」のアウトロで流れていた懐かしい写真について触れ「7年一緒に過ごしてきたけど、理佐も変わったよね?」と話を振ると、渡邉は「成長できた……気がする!」と笑顔を見せた。櫻坂46の1stシングル「Nobody's fault」でライブは再開し、続く「最終の地下鉄に乗って」ではメンバーがステージを離れてアリーナをぐるりと囲む花道へと飛び出し、優しく語りかけるように歌いながら広い客席に手を振る。穏やかな曲調から一転、ファンキーなベースが鳴り響き、山崎天の「理佐さんと一緒に最高の思い出作っていきましょう!」という煽りからアッパーなディスコチューン「それが愛なのね」へ。さらにアッパーな3rdシングル「流れ弾」へとつなげ、ライブ冒頭から会場内に熱気を充満させた。

4曲を続けて歌ったところで、ステージに残った2期生は渡邉との思い出を語り合う。増本綺良は「理佐さんに人生を変えてもらった……これ重大発表になっちゃうかもしれないですけど」ともったいぶりつつ、髪質が似ている渡邉にヘアケアの相談をしたところ、渡邉が推薦するミストを一緒に買いに行ってくれたという思い出を明かし「それから朝のセットが楽になりました」と報告。大園玲はテレビ収録の経験がまだ浅かった頃、大事な場面で瞬きをしてしまい落ち込んでいるとき、渡邉に「大丈夫だよそんなの! 次はこうやってかっ開きな!」と豪快なアドバイスをもらったエピソードを告白した。体型や髪型など渡邉とフォルムが似ていると言われがちだという関有美子は「昨日は理佐さんに間違えられちゃいけないと思って髪をストレートにしてたけど、最後におそろいにしたいと思って外ハネにさせていただきました」と、申し訳なさそうにしながらもうれしそうな表情を浮かべた。武元唯衣は「理佐さんは無意識なのかもしれないけど、2期生への気遣いをすごくしてもらっていて、理佐さんの愛情と優しさに2期生はみんな救われていると思う。そんな理佐さんに安心して卒業してもらえるように、私たち2期生も力強い姿を見せたい。ここからの時間も理佐さんへの感謝を伝えられる時間にしたいと2期生一同思っています」と思いを述べた。

「二人セゾン」を歌い出す渡邉理佐。(撮影:上山陽介)

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櫻坂46(撮影:上山陽介)

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2期生がステージを去ると、スクリーンに大きな木が映され、1人で登場した渡邉は後ろを振り向きじっと木を見つめる。そして渡邉がすっと手を上げると、懐かしいフレーズが流れ出す。欅坂46時代のナンバー「二人セゾン」だ。1期生の渡邉、菅井、小林、齋藤、上村莉菜、尾関梨香、小池美波、土生瑞穂、原田葵の9人のみがステージに立ち、ここから1期生のみでのパフォーマンスを展開。渡邉、上村、土生、長沢菜々香、渡辺梨加の5人によるユニット・FIVE CARDSの「僕たちの戦争」は3人で、渡邉、菅井、志田愛佳、守屋茜、渡辺梨加によるユニット・青空とMARRYの楽曲「青空が違う」は渡邉と菅井のデュエットで歌われた。「二人セゾン」のカップリング曲「制服と太陽」ではメンバーの目に思わず涙が浮かぶ。欅坂46の2ndシングル「世界には愛しかない」では渡邉がセンターを務め、場内は欅坂46のイメージカラーである緑と紫のペンライトで染まった。

渡邉理佐(撮影:上山陽介)

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渡邉とともに雑誌「non-no」で専属モデルを務めていた新木優子、櫻坂46のレギュラー番組で長年MCを務める土田晃之と澤部佑(ハライチ)からの映像コメントを挟み、ライブは後半戦へ。スクリーンに映る大きな青い月に、ブランコに乗った渡邉のシルエットが重なる幻想的な演出で始まった「ブルームーンキス」では、森田ひかるが渡邉と抱き合いながら言うセリフ「あ、こんなに好き」を「理佐さん大好きー!」と言い換え、場内を沸かせた。さらに「偶然の答え」「なぜ 恋をして来なかったんだろう?」とシングルのカップリング曲を続けて歌ったところで、2期生メンバーは再び渡邉との思い出話に花を咲かせる。渡邉は後輩たちのコメントに独特なテンションで応え、メンバーとのトークを楽しんだ。

櫻坂46(撮影:上山陽介)

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スマホ片手にステージを駆け回る渡邉理佐。(撮影:上山陽介)

スマホ片手にステージを駆け回る渡邉理佐。(撮影:上山陽介)[拡大]

トークが終わるとステージは暗転し、場内には突然雨音が響き渡る。雨の降る映像をバックに、1人椅子に腰かけて読書する渡邉。雨が止み、渡邉が本を閉じてすっと立ち上がると、最新シングル「五月雨よ」へ。白と淡い紫の衣装に着替えた櫻坂46は、息の合ったフォーメーションでスカートをひるがえしながら華麗なダンスを踊った。続く「思ったよりも寂しくない」ではメンバーが花道へと飛び出し、渡邉はスマートフォンのカメラを手にメンバーの様子を間近で中継。肩を寄せたり抱き合ったりと仲睦まじいメンバーの姿がスクリーンに大写しにされた。メンバーとファンの絆が歌われた「Buddies」では、センターの山崎が「いつも人のことを思って行動できる優しいところにたくさん救われました。どんなにつらいことがあっても顔色を変えずにがんばる強い姿は何度も背中を押されました。思い切りふざけて笑わせてくれる、本当に優しいところが大好きです。包み込んでくれるような温かい笑顔がこれからも続きますように。理佐さん、ありがとうー!」と感謝の言葉を叫び、場内にはハート型の紙吹雪が舞った。

櫻坂46(撮影:上山陽介)

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「茨城県出身、高校2年生の渡邉理佐です」と、ふいにデビュー前の初々しい渡邉の声が流れ出す。これまでの7年間の映像とともに渡邉からの最後のメッセージが伝えられ、「最後の曲は、大切な23人で、大切な皆さんへ。」と、渡邉最後のセンター曲「僕のジレンマ」へ。思いを込めてパフォーマンスする23人のメンバー。1期生9人で抱き合う場面では、渡邉の目に大粒の涙が光る。メンバーに囲まれ、1人階段を登った渡邉が深々と一礼すると、場内には大きな拍手が湧き上がった。

渡邉理佐(撮影:上山陽介)

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アンコールを受け、純白のドレスで1人でステージに戻った渡邉は、「ここまで約7年間活動させていただきましたが、いろんなことが本当にたくさんあって。つらいことや悲しいこともたくさん経験させていただきました。ああもう逃げたいなと思うときもたくさんあったんですけど、もう1回前を向いて背中を押してくれたのは、こうして会いにきてくださる皆さんの存在が本当に大きかったです」と改めてBuddiesへの感謝の思いを述べる。そして「卒業を発表してから約半年、思い出を振り返れば振り返るほど思い出がキラキラと輝いていて、離れたくないなと思うくらい、グループのことが本当に本当に大好きだったんだなと改めて感じました。ここまで一緒にがんばってきてくれた1期生のみんなだったりとか、たくましく成長してくれた2期生たちの姿を見て、もう私は安心して卒業できるなと思って。本日卒業させていただきますが、こんな自慢したくなるグループにいられたことは誇りだし、ほかの道に進んでも櫻坂46にいたんだぞと胸を張って言えるような気がします。7年間、本当にたくさんの愛おしい時間を共有できたことを心からうれしく思いますし、感謝の気持ちでいっぱいです。これからも櫻坂46と渡邉理佐の応援をよろしくお願いします」と、あふれる櫻坂46への愛を語った渡邉に、Buddiesは大きな拍手で応えた。

そこにTシャツ姿の1期生メンバーが駆けつけ、長年ともに歩んできた渡邉との思い出を振り返った。上村は「世界には愛しかない」で渡邉が初めてフロントメンバーになった際、ミュージックビデオ撮影で「リップシーンができない」と泣いていた姿を、堂々とセンターに立ちパフォーマンスしたライブ前半の「世界には愛しかない」のパフォーマンスと重ねて感慨にふける。齋藤は「ステージでは涙を見せない」と強がりながらもこらえることができず、何度も後ろを向いてしまう。尾関は「理佐がグループにいてくれたおかげでホントにホントに活動が楽しくなった」と感謝を伝え、渡邉に対しシンメトリーなポジションを担うことが多かった小林は「理佐の存在があるからこそ私も救われたというか、同じ気持ちの人がいることが本当にありがたくて。これからも私は私らしく、理佐は理佐らしく、お互いの場所でがんばっていけたら」と同志にエールを送った。

花道を歩く菅井友香(左)と渡邉理佐(右)。(撮影:上山陽介)

花道を歩く菅井友香(左)と渡邉理佐(右)。(撮影:上山陽介)[拡大]

櫻坂46(撮影:上山陽介)

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メンバー1人ひとりに別れを告げる渡邉理佐。(撮影:上山陽介)

メンバー1人ひとりに別れを告げる渡邉理佐。(撮影:上山陽介)[拡大]

「この時間が終わってほしくないなと思うんですけど……せっかくなのでこのあとも何曲か披露していいですか?」とBuddiesに呼びかけた菅井は、渡邉を引き連れて花道へ。2人でゆっくり歩きながら「割れたスマホ」「波打ち際を走らないか?」「ここにない足跡」「青空が違う」と、青空とMARRYのレパートリー全曲をメドレーで歌った。メンバーが待ち構えるステージに戻ると、欅坂46とけやき坂46(現・日向坂46)の合同曲「太陽は見上げる人を選ばない」を23人全員でパフォーマンス。さらに、渡邉の「みんなで騒げー!」という合図で夏の定番曲「危なっかしい計画」を歌い、大盛り上がりでライブはフィニッシュを迎えた。メンバー全員横1列で「以上、櫻坂46でした!」と挨拶すると、場内のBuddiesは「7年間ありがとう」と書かれたメッセージボードを掲げ、渡邉を驚かせる。大喜びの渡邉は1人でスタンド上段に設置されたトロッコに乗り込み、Buddiesに笑顔を振りまいた。渡邉が会場を1周してステージに戻ると、すでに去ったはずのメンバーが花を持って待ち構えており、渡邉は「えー! びっくりしたー!」と思わず声を上げる。メンバーは1人ずつ渡邉に花を手渡しながら最後の言葉を交わして抱き合った。22輪の花を抱えた渡邉は、「皆さん大好きです。また会いましょう!」とBuddiesとの再会を誓い、深々と一礼。後ろ向きで手を振り、ステージを去った。

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櫻坂46 渡邉理佐 卒業コンサート 2022年5月22日 国立代々木競技場第一体育館 セットリスト

01. 無言の宇宙
02. Nobody's fault
03. 最終の地下鉄に乗って
04. それが愛なのね
05. 流れ弾
06. 二人セゾン
07. 僕たちの戦争
08. 青空が違う
09. 制服と太陽
10. 世界には愛しかない
11. ブルームーンキス
12. 偶然の答え
13. なぜ 恋をして来なかったんだろう?
14. 五月雨よ
15. 思ったよりも寂しくない
16. Buddies
17. 僕のジレンマ
<アンコール>
18. 青空とMARRYメドレー(割れたスマホ~波打ち際を走らないか?~ここにない足跡~青空が違う)
19. 太陽は見上げる人を選ばない
20. 危なっかしい計画

※山崎天の崎はたつさきが正式表記。

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Risa Watanabe graduated from Sakurazaka46 on May 22 following concerts in Tokyo on Saturday and Sunday. The 23-year-old was a prominent member of the group she joined 7 years ago (when it was Keyakizaka46). https://t.co/3T5fim2SPD

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