TOMORROW X TOGETHERが新たな姿見せる新作リリース、ワールドツアーへの意気込みも語る

TOMORROW X TOGETHERが5月9日に4thミニアルバム「minisode 2: Thursday's Child」をリリース。発売当日に韓国・ソウルのイエス24ライブホールにてメディアショーケースを行った。

オンラインで世界中のメディアにも届けられたショーケースにオールブラックの衣装で登場したTOMORROW X TOGETHERは、まず現地記者によるフォトセッションに応じる。BEOMGYUはラズベリーのようなヘアカラーを披露し、HUENINGKAIは少し長めのヘアスタイルで報道陣に新たな印象を与えた。

アルバムの内容についてSOOBINは「『The Chaos Chapter』シリーズを終えて次に移るまでを描いた作品です。特別だった初恋、そして別れを経験した複合的な感情をさまざまなジャンルの音楽に込めました」と解説。HUENINGKAIはリード曲「Good Boy Gone Bad」について「ロックサウンドが加わったハードコアヒップホップです。初恋と別れを経験して純粋だった少年がダークな感情に染まる新しい別れの歌です」と説明し、BEOMGYUは「Trust Fund Baby」について「お金がなければ愛することさえ難しいという、シニカルなことを盛り込んだポップバラード」と述べた。

オープニングトークを経て5人は「Good Boy Gone Bad」を初パフォーマンス。ミュージックビデオの中の背景を再現した路地裏をイメージしたセットの中で狂気じみた表情を見せながら、自らの首を切るかのような振り付けや頭に手を添えて指を立て、首をかしげる“GBGBダンス”、パワフルな群舞を披露した。続いて届けられたのは「Trust Fund Baby」。先程の荒々しいパフォーマンスとは打って変わって、5人は胸元に花の付いた白シャツにサスペンダーというクラシカルな出で立ちで、得意のダンスを封印し、切ない歌声を響かせた。

パフォーマンスが終わり、席についた5人は改めて「minisode 2: Thursday's Child」についてトーク。TAEHYUNは本作について「MOA（TOMORROW X TOGETHERファンの呼称）の皆さんだけではなくK-POP好きであれば喜んでくれる内容です。5トラックすべてにメンバーが参加した意義深い作品になりました」と胸を張った。「Good Boy Gone Bad」は初めて愛した人との別れに直面し、喪失感や怒りなどさまざまな激しい感情が押し寄せるさまを描いたZ世代に向けた失恋ソング。この楽曲のパフォーマンスについてHUENINGKAIは「今まで見せてこなかったダークなパフォーマンスになっている」と解説した。

5曲入りの本作では収録曲のすべてにメンバーの名前がクレジットされている。昨年リリースのリパッケージアルバム「The Chaos Chapter: FIGHT OR ESCAPE」のリード曲「LO$ER=LO♡ER」に続き、本作でもリード曲のラップメイキングを担当したYEONJUNは「自分がしたい話を歌でお聞かせできるチャンスができてよかったですし、やったことがないジャンルの曲だったので積極的に作業しました。完成度の高いラップにするためにたくさん研究や勉強をして、曲にも自分の声質にもぴったりなラップができたと思います。実は『LO$ER=LO♡ER』とつながったラップもあるので、きっとファンの皆さんに喜んでもらえると思います」とコメント。本作で挑戦したダークな世界観のコンセプトについてHUENINGKAIは「いつかはこういったものをやると思っていたので、初めてこのコンセプトを聞いたときは『時が来た』と思いました。少年が少女と出会って、自分の世界を広げて成長する。別れも成長過程の1つと考えて新たな感情に気がつく……自分自身もこの活動の準備の中で、知らなかった自分を知って成長できました」と語った。

ショーケースの中でYEONJUNは「Good Boy Gone Bad」の振り付けのポイントを解説。GBGBダンスについてSOOBINは「頭に指を当てて頭を横に頷けるような歪んだ少年の心を表現しています」と語り、YEONJUNは「キリングパートがたくさんある曲です。別れて悲しいというレベルではなく、別れたことによって激しく憤りを感じ自己陶酔する複雑な感情を表現しました。表情の演技もがんばって準備しました。“一度観たら忘れられないパフォーマンス”として注目されたいです」とパフォーマンスにかける思いを明かした。

「Trust Fund Baby」は韓国語に訳すると“金の匙”を意味する言葉。韓国で“金の匙”と言えば、生まれたときから恵まれている境遇にある人を指す。この曲についてBEOMGYUは「『LO$ER=LO♡ER』はお金さえあれば現実から抜け出して愛を守れると思った少年の心を表現しましたが、今回は愛を守ることに失敗し、金の匙を見て虚脱感に襲われた様子を歌っています。伴奏が少なく、僕らの歌で引っ張っていかなくてはいけない曲なので、歌詞に込められた感情に集中してレコーディングをしました」と述べた。この曲の制作に参加したTAEHYUNは「この曲のテーマに共感する部分があったので歌詞をうまく書けると思いました。『彼らの人生にはないゲームオーバー』という歌詞があるのですが、お金さえあれば何度でもゲームをするチャンスを買えると知ったときの気持ちなんです。これにはきっと多くの方が共感できるのではないかと思います」と語った。

本作にはYEONJUNとHUENINGKAIによる「Lonely Boy」、SOOBIN、BEOMGYU、TAEHYUNによる「Thursday's Child Has Far To Go」というユニット曲が収められている。TOMORROW X TOGETHERがユニット曲を発表するのはこれが初のことだ。「Lonely Boy」はYEONJUNのシンギングラップとHUENINGKAIのボーカルが混ざり合うコンテンポラリーR&B。アルバムタイトルと共鳴する「Thursday's Child Has Far To Go」は、レトロなシンセポップで、BEOMGYUがプロデュースで参加した。この曲についてBEOMGYUは「何日か徹夜して作った曲にいいメロディを付けてもらって、いい歌も乗ったので、大変誇らしく感じました」とコメント。TAEHYUNは「木曜日の子供は旅に出る、そこには二重の意味があると思いました。別れを乗り越えるまでの時間が長いという意味、そしてTOMORROW X TOGETHERの道のりはまだまだ長く、これからも見せられる姿がたくさんあるという意味。最後にこの曲があると笑いながら終えられると思いました」と説明した。

このミニアルバムを携えて7月より初めてのワールドツアーを行うことについて、TAEHYUNは「デビュー後初めてのワールドツアーなので、メンバーもとても楽しみにしています。アルバムの活動後にツアーをするので今回のアルバムの収録曲もきっとお見せできるはず。MOAの皆さんが観たい曲は何か考えています」とコメント。BEOMGYUも「本当に待ちに待った瞬間です。MOAの皆さんとご一緒できる時間への準備を少しずつ進めています。いろんな都市を回ってなるべく多くのMOAの皆さんにお会いしたい。僕らがMOAからもらったエネルギーをMOAにも渡せたら」と話した。

記者から本作のチャートでの目標を問われると、TAEHYUNは「できればBillboard 200で1位が獲れたらうれしいです。獲れなかったとしても成績問わず、楽しく活動していきます」とコメント。最後にSOOBINは「新しい姿でカムバックすることになりました。楽しみでもあるし心配でもありますが、新しい姿に期待してください。楽しく幸せに活動しながら、いい姿をお見せしていいお知らせができるようにします。それが皆さんへのプレゼントになればと思います」と語り、メディアショーケースを締めくくった。