ukkaメジャーデビューに沸いたツアー追加公演、山本譲二「がんばっていればいいことが起こります」

ukkaの単独ライブ「ukka New Style LIVE TOUR 2022 An encore Show『No cap?』」が昨日5月5日に東京・恵比寿ザ・ガーデンホールで開催された。

昨年秋より新メンバーの結城りな、葵るりを加えた6人体制で活動しているukka。恵比寿ザ・ガーデンホール公演は新体制初シングル「MORE!×3」のリリースに合わせて今年4月に開催された東名阪ツアー「ukka New Style LIVE TOUR2022『MORE!×3』」の追加公演として行われた。ライブ当日、開演時刻になると場内が暗転し、メンバーが立方体のステージセットを自ら運んで登場。テンション高く観客を煽った６人は1曲目に「MORE!×3」を歌唱し、未来に突き進むukkaの前向きな姿勢を歌に込めて明るく響かせた。さらに「エビ・バディ・ワナ・ビー」「恋、いちばんめ」といったハツラツとした空気感を帯びた楽曲が連続で披露され、場内に心地よい高揚感が広がった。

ukkaは観客への挨拶を挟みつつも、純真な恋模様を歌ったナンバー「こころ予報」「急なロマンティック」をすぐさま届け、観る者を飽きさせないパフォーマンスを展開していく。ソロ曲のブロックでは各メンバーをフィーチャーした楽曲がトレードして披露された。まずは芹澤もあが茜空のフィーチャー曲「ガールズナイト」をクールに歌唱。茜は村星りじゅのフィーチャー曲「Shining City Lights」でエネルギッシュなダンスを見せつけ、川瀬あやめは芹澤のフィーチャー曲「Party goes on.」で緩やかな温かいムードを作り上げる。続く村星は川瀬のフィーチャー曲「ファンファーレ」で力強く伸びやかな歌声を響かせた。また結城と葵は「WINGS」を2人だけで堂々と歌い上げ、加入から約半年間、日々成長を遂げていることをファンに証明した。

ライブ中盤には代表曲「リンドバーグ」がアコースティックバージョンで披露され、いつもの「リンドバーグ」とは異なる6人の優しくも切ない歌声が響きわたる。さらに彼女たちは「お願いよ」も新たなアレンジでパフォーマンス。ギターのサウンドのみをバックに歌い始め、2番から一気にバンドのアンサンブルになるというドラマチックでカタルシスのある展開で観客の心を奪った。ライブ後半は「それは月曜日の9時のように」「グラジェネ」などの人気曲が続き、会場の盛り上がりがより一層加速していく。終盤のMCでツアーを振り返っての感想を聞かれた結城は「気付いたら過ぎ去ってました。あっという間に4月、5月を迎えて知らない間にゴールデンウィークも終わりそうで。『もうツアー終わり!?』って感じで寂しいです」と答え、葵も「パワーアップさせていただける機会を作っていただいて。いろんなところに行かせていただいてすごく楽しかったですし、やっぱりあっという間でした」としみじみと語った。

アンコールでは「ニューフィクション」「タリルリラ」「まわるまわるまわる」の3曲が立て続けに披露される。パフォーマンスが終わると、川瀬は「ukkaがもっと大きくなるためにはどうしたらいいかなと考えたときに、もっとたくさんの大人やスタッフを巻き込んで仕事をしたいなと思っていて。そのためには『ukkaと仕事をしたいな』と思わせなければなりません。それに向けてもっとグループとしてのまとまりを大事にしていきたいなと考えています」とリーダーとして考えを言葉に。「もっと大きなグループになっていきたいと思います。そしていつもライブを観てくださる皆さんが楽しかったという気持ちで帰ってくれるグループになりたいです。皆さんを含めたもっとたくさんの人と素敵な景色を見に行きたいと思っています」としっかりとした口調で意気込みを語った。

その後、挨拶を終えた6人がライブを締めくくろうとすると、なぜか山本譲二からメッセージが届いていることがメンバーに告げられ、新曲「比翼の鳥」を告知する音声が場内に流れ始める。そして告知を終えた山本は「もう1つ伝えたいことがあるんです……そっち行くわ！」と切り出し、ukkaのいるステージへ登場。突然の展開に驚き戸惑うメンバーに対し、「がんばっていればきっといいことが起こります。そのいいことの1つ、ぜひ皆さんに伝えたいです。ukkaは僕が所属しておりますテイチクエンタテインメントから、メジャーデビューします！」とサプライズで発表した。かねてよりメジャーデビューを目標に掲げていたukkaが腰を抜かして歓喜していると、テイチクエンタテインメントの栗田秀樹代表取締役社長も会社のマスコットキャラクター・こぶしまるとともにステージに現れ、「ukkaファンの皆さん、これからはテイチクが一緒になって盛り上げてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします」と山本の言葉がこの公演のタイトル通り「No cap（嘘じゃない）」であることを観客に約束した。

場内が大きな拍手で包まれる中、栗田社長は「最後に私のほうから1つリクエストをして、この公演を締めくくっていただければと思います。ここから大きく羽ばたいていってください。それではukkaで『リンドバーグ』」とukkaに対してこのライブのラストナンバーを振る。これを受け、6人はすぐさまフォーメーションを形成し、今度はオリジナルバージョンで「リンドバーグ」を披露。会場を幸福感でいっぱいにして新体制初ツアーの幕を閉じた。