LE SSERAFIMはHYBE傘下のレーベル・SOURCE MUSICに所属するガールズグループ。メンバーはSAKURAとKIM CHAEWON、そしてHUH YUNJIN、KAZUHA、KIM GARAM、HONG EUNCHAEの6人で、BTSを世界的なアーティストに育て上げたパン・シヒョクがデビューアルバムを総括プロデュースすることでもデビュー前から大きな話題を集めていた。「FEARLESS」の先行予約枚数は4月末時点で38万枚を超えている。
定刻になると、黒い衣装に身を包んだメンバーが姿を現し、堂々とした歩みで報道陣の前に姿を現す。まず6人はフォトセッションに和やかな表情で応じ、左手を顔の横に添える、グループのシグネチャーポーズも披露した。デビューの日を迎えた感想について、KIM CHAEWONは「このような公式の場は1年ぶりなので、すごく緊張しています。これまでがんばってデビューの準備をしてきて、その過程の中で新しい姿も発見できました」と挨拶。YUNJINは「異なるバックグラウンドを持つ6人がこうして1つのチームになりデビューすることができてとてもうれしいですし運命のように感じます。これまで努力してきたことが結果を成したと思うので、とても誇らしいです」と感慨深げに語った。
LE SSERAFIMというグループ名は「IM FEARLESS」のつづりを組み替えたアナグラムで、「世の中の視線に動揺することなく前に進む」という強い意志が込められている。初めてこのグループ名を聞いた際のエピソードについて、HUH YUNJINは「すごく上品だという印象を受けて、アナグラムというのもとても不思議でしたし、感動的でした。私は鳥肌が立つと涙が出るんですが、初めて聞いた日は鳥肌が立って、少し涙も出ました」と明かし、KAZUHAは「パン・シヒョク統括プロデューサーが直接アイデアを出して作ってくださった名前なので、意義深く感じています」と感想を述べた。
ここでLE SSERAFIMはデビューミニアルバムのタイトル曲「FEARLESS」のステージを世界初披露。全員が横一列に寝そべった印象的なポーズから強烈なパフォーマンスをスタートさせ、新人らしからぬ堂々とした表情のステージを見せた。
デビューアルバムについてSAKURAは「『強くなりたい、最高になりたい』という欲望に従って、誰も行ったことがない旅路を始める、LE SSERAFIMの物語を盛り込んだアルバムです」と説明。コンセプトやタイトル曲の歌詞はメンバーと制作チームで話し合いを重ねて制作したといい、KIM CHAEWONはパンプロデューサーから「これは皆さんの話を聞いて反映した作品なので、しっかり気高く表現するといいと思います」とアドバイスを受けたことを明かす。また「私とSAKURAさんは再デビュー。HUH YUNJINは番組(「PRODUCE 48」)でイメージが形成されていました。HYBE初のガールズグループということでデビュー前から大きな関心を持っていただいていますが、そのために周囲の視線から自由でない部分もあると思います。そのことから『過去にとらわれず、世の中の視線に揺らがず前に進んでいこう』という思いを作品に溶け込ませました」と、自分たちの物語もアルバムに反映されていることを説明した。
SAKURAは「FEARLESS」の聴きどころを「GARAM、CHAEWON、YUNJINの順に歌う部分が何カ所もあるのですが、私たちの中ではそれぞれの歌声を『優しい味、中間の味、辛口の味』と表現しています。その部分にもぜひ注目して聴いていただきたいです」と表現。またダンスに関して、KIM GARAMは「個人的にはKAZUHAのラップパートの振り付けと、猫のように歩いていく私のパートもお気に入りです」とお気に入りポイントを挙げる。メンバーの中で通称「目隠しダンス」と呼ばれているという、手で目を覆うサビのポイントダンスをKIM CHAEWONとHONG EUNCHAEの“チェチェズ”が再現してみせるひと幕もあった。
HYBE初のガールズグループとしてデビュー前から多くの注目を浴びていたことについては、SAKURAは「正直、プレッシャーがなかったと言うと嘘になるかもしれません」と前置きしつつ、「メンバーと制作チームと話し合いながら、周りの視線を意識するよりは自分たちにできることをしよう、ありのままの私たちを見せようという思いで進んできましたし、こうした部分をアルバムにも溶け込ませました」と率直な思いを明かした。15年間バレエを続けてきたKAZUHAも「バレエではない道を選ぶことに悩みがありましたし、メンバーもそれぞれに考えていたと思います。アルバムを準備するにあたり話す時間をたくさん設けました」、最年少メンバーのHONG EUNCHAEは「プレッシャーが生じるたびに、私たちは『FEARLESS』じゃん!と、むしろもっと一生懸命練習したりしました」と微笑み、メンバー同士で鼓舞し合ってきたことをうかがわせた。
LE SSERAFIMのすべてのビジュアルコンテンツは、BTSを手がけるキム・ソンヒョンが担当していることで多くの話題を集めている。KIM GARAM は「BTS先輩のビジュアルを担当されていた方にやっていただけると知って驚きましたし、もっとがんばらなきゃと思いました」とコメント。HUH YUNJINは「全部のビジュアルが本当に好きなのですが、ミュージックビデオでのジムのセットで撮影した団体ダンスシーンがとても印象的なので、ぜひ注目してください」と「FEARLESS」のMVの見どころをアピールし、KAZUHAは「アルバムのトレーラーでそれぞれメンバーがダンスを踊るシーンがありますが、その振り付けもメンバーが直接作りました。とてもいい経験でした」と語った。
収録曲の「Blue Flame」ではKIM CHAEWONとHUH YUNJINが作詞に参加。KIM CHAEWONは「歌詞が採用されてとても幸せです! これからも曲作りをする際には積極的に参加したいです」、HUH YUNJINは「本当に幸せで光栄に思いました。自分が書いたパートを自分で歌うことになったのですが、とてもうれしくて楽しく歌いました。私も曲作りに興味があるので、次のアルバムでももっと参加できるようになりたいです」と、楽曲制作への高い参加意欲を覗かせる。その後LE SSERAFIMはグレーを基調とした衣装にチェンジし、「Blue Flame」のパフォーマンスも披露。「FEARLESS」とは雰囲気が異なり、時折ウインクを見せるなど、はつらつとした笑顔も交えた表情豊かなステージを見せた。最後にHONG EUNCHAEは「LE SSERAFIMはありのままの私たちを歌とパフォーマンスで表現するグループだと思います。私たちの堂々とした姿を見て、『私もああなりたいな』と感じていただけたら幸せです。いい刺激と影響を与えられるグループになりたい」、SAKURAも「デビューを待ってくださったすべての方に感謝しています。がんばって活動して、レベルが違うチームとは何かをお見せできるように努力したいと思います」と意気込んだ。
終盤には記者からの質疑応答も行われ、まず「さまざまなバックグラウンドを持つ6名が集まっていますが、チームワークを高めるために意識していることは?」という質問が飛ぶ。KAZUHAは「CHAEWONさんがリーダーとしてグループをとてもよく導いてくれています。大変なときには最年長のSAKURAさんにたくさん話をして助けてもらっています」と年長メンバーへの感謝を述べ、HONG EUNCHAEは「一日中一緒に練習して会話もたくさんしているので、お互いのことをよく理解してチームワークもよくなっています」と説明した。またリーダーに就任した経緯について、KIM CHAEWONは「最初はリーダーがいなくても活動できるのではと話していたのですが、やはりコミュニケーションのためにリーダーが必要という話が会社からあり、メンバーとも話し合って私が初めてリーダーを担うことになりました。メンバーのみんながよくついてきてくれるので、大変なことはありません」と述べた。
SAKURAは今回が3回目のデビュー。今回のデビューまでの経緯について彼女は、「以前の活動を終えたあと、世界でアーティストとして活動を続けたいと思っていました。SOURCE MUSICがガールズグループを準備しているということで直接お話を聞いて、私の考えと一致することが多く、合流することになりました」と説明。そして「3回目のデビューも大変プレッシャーを感じています。もっとうまくやりたいという考えもありますが、プレッシャーを持っていれば、その分成長するという考えも持っています」と、新たな道へ踏み出す心境を伝えた。また今後の目標については「一生懸命活動して、年末にたくさんの授賞式のステージに立ちたいです。新人賞ももらえたらなと考えています」と意気込んだ。
昨年4月まで
最後にはKAZUHAが日本語で、HUH YUNJINが英語でそれぞれオンラインでショーケースを視聴していた海外記者へ挨拶。そしてKIM CHAEWONが、「LE SSERAFIM の6人のメンバーが第一歩を踏み出す大切な時間をご一緒してくださり、心から感謝します。これからの活動もぜひ見守っていただけるとうれしいです」と伝え、ショーケースは終了した。
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LE SSERAFIM、デビューショーケースで自分たちの物語を堂々と表現「レベルが違うチームに」 https://t.co/GSrNSERKjL