このツアーは、土岐が昨年11月にリリースした新作アルバム「Twilight」を携え1月から行ってきたもの。矢野博康(Dr)、村田シゲ(B /
ライブは「エメラルド」で幕開け。土岐はスパンコールが輝く銀色のトップスに水色のパンツ、そこへロングジャケットを羽織ったシックながらドレッシーな装いで、序盤から透き通った歌声を届けていく。たゆたうようなグルーヴの「NEON FISH」を終えたあとは、まず「あちこち回ってきて、今日で終わりと思うとさみしくもありますが、たくさんの人に集まっていただきありがとうございます」と土岐が挨拶。そしてこのライブの構成が、前半は暮れていく景色、後半は明けていく景色をイメージしたアルバム「Twilight」に寄せていることを説明し、「ライブの前半では、暮れていく感じにどっぷりと浸かっていってほしいと思っています。じっくり聴いていただければ」と案内した。
土岐がハイチェアに腰掛けしっとりと歌った「ソルレム」に続いては、ピアノの音色と土岐の歌声のみで始まる「ドア」へ。歌詞の世界の感情の高まりがドラマティックに表現され、まさに夕暮れの切なさが漂うパートとなった。この日は本来はゲストとして関口シンゴが出演するはずだったが、新型コロナウイルスの濃厚接触者に該当したため2日前にキャンセルに。関口の体調は良好だといい、土岐は「ならばリモートで何かできることを、とリクエストさせてもらいました」と、関口にギターの演奏を録音して送ってもらったことを説明。関口からも音声メッセージが届けられ、残念な心境とともに「全身全霊を込めて、横浜のステージで弾いている気持ちでこれからギターを弾きたいと思います」と、録音に臨む意気込みが伝えられた。そんな2人がコラボしたのは、関口が楽曲制作に携わった「Apple pie in the sky」。録音された関口のギターに乗せてステージに1人残った土岐が軽やかに歌い上げ、間奏では土岐が「ギター、関口シンゴ!」と紹介して、その場に関口の存在を感じさせた。
再びバンドメンバーがステージに戻り、矢野が作曲した「WALK ON」では観客のハンドクラップが響く。そして「BOYフロム世田谷」「birthday song」と軽快なナンバーが続いた。続いて明けていく景色を表現する後半戦は、土岐の「ここからはガンガンに明けていくので、皆さんそのつもりでお願いします!」「怒涛のハンドクラップコーナーです」という予告でスタート。照明もピンクに染まった「PINK」などダンサブルな楽曲が並び、バンドの演奏もどんどん熱を帯びていく。2011年に資生堂「エリクシール シュペリエル」CMソングとして使用された「Gift ~あなたはマドンナ~」では、ミラーボールが回る中、土岐がステージの上を歩いて左右に移動。本編ラストの「Mirrors」では新しい世界が眼前に広がっていくようなさわやかなサウンドに乗せて、土岐が高音を響かせた。
アンコールでは土岐がツアーグッズのTシャツとパーカーにお色直しをして登場。「メンバー紹介のときに『村田シゲ from □□□!』って言おうと思ってたのに、ツアー中ずっと『from □□□』を忘れちゃっててごめんなさい(笑)』という村田への謝罪など、バンドメンバーとの和やかなトークも展開された。そして最後に土岐が「2022年の夜明けを楽しく皆さんと一緒に刻みつけられたら、という思いで回ってきました。夜が明けて、最後に夜明けの歌を歌いたいと思います。皆さん、いい夜明けになったでしょうか?」と呼びかけると、観客は大きな拍手で応じる。ラストに演奏されたのは、TENDREとのコラボ曲「眠れぬ羊」。優しい演奏の余韻が残る中、土岐は「いい2022年にしましょう! ありがとうございました」と感謝を伝え、年始から行ってきたツアーの幕を無事に下ろした。
「TOKI ASAKO LIVE 2022 “Morning Twilight” Reprise!」2022年3月25日 Billboard Live YOKOHAMA セットリスト
01. エメラルド
02. NEON FISH
03. ソルレム
04. ドア
05. Apple pie in the sky
06. close to you
07. WALK ON
08. BOYフロム世田谷
09. birthday song
10. PINK
11. Valentine
12. Gift ~あなたはマドンナ~
13. Mirrors
<アンコール>
14. 眠れぬ羊
関連商品
遠矢 政嗣 @seiji108
https://t.co/L0tNKOE4Ee