彼らが日本武道館でライブを行うのは、2017年3月に行われた「THE COLLECTORS "MARCH OF THE MODS" 30th Anniversary」に続き2度目。今回はバンド結成35周年を記念した公演となった。
メンバーがモッズコート、スクーターなどモッズを象徴するアイテムと一緒に登場するVTRの上映を挟み、幕が開くと、ステージ後方にはターゲットマークを型どった巨大照明がセッティングされていた。この照明が赤と青できらびやかに輝き始めると、THE COLLECTORSは颯爽と舞台に登場。まずは「裸のランチ」「ヒマラヤ」といった近作を次々と披露していった。
前回の武道館公演はオールタイムベストとも言えるセットリストとなったが、今回は2000年代以降に発表された楽曲の中から選りすぐりのナンバーがたっぷりと届けられた。恋愛中の繊細な心を表現した「ひとりぼっちのアイラブユー」の演奏を終えると、加藤ひさし(Vo)と古市コータロー(G)は「うれしいよね、コータローくん!」「うれしいね」と2度目の武道館ライブ実現を喜び合う。この日のMCでは加藤がThe Whoのロジャー・ダルトリーにリスペクトを示すように、ティーカップでハーブティーを飲む一幕もあった。
山森“JEFF”正之(B)によるスウィンギンなベースソロが飛び出した「Stay Cool! Stay Hip! Stay Young!」、色褪せていく夢をノスタルジックに描写したスローナンバー「扉をたたいて」とバラエティ豊かな楽曲群でライブが進行していく中、「全部やれ!」披露前には、加藤が「やらなかったら後悔するじゃん? やりたいことは全部全部……全部やれ!」とシャウト。さらに無限大の伸び代を歌った「ノビシロマックス」で、集まったオーディエンスを力強く鼓舞した。
古市がメインボーカルを務める「マネー」や、古市、山森、古沢'cozi'岳之(Dr)による熱いセッションを挟み、「ロボット工場」の演奏に入ると、加藤はユニオンジャックのスーツからターコイズブルーの市松模様のスーツに衣装をチェンジ。「NICK! NICK! NICK!」では古市のソリッドなギターソロが炸裂し、そのハイテンションぶりに加藤は「これがロックだよ!」「コータローくん、年々いい音になってるね」と太鼓判を押した。
ライブも終盤に差し掛かり、THE COLLECTORSは「昨日までの そして今の 自分を 超えて行くんだ」というポジティブなメッセージが込められた「限界ライン」、ノスタルジックかつハイスケールな「虚っぽの世界」で本編を締めくくった。アンコールではバンドの代表曲に挙げられる「世界を止めて」、結成時から披露し続けている「僕はコレクター」を貫禄たっぷりにプレイ。そしてラストナンバーとなった「僕の時間機械」では、加藤がモッズコートを身に着けて熱唱し、「This is Mods」というライブタイトルを示すようにフィニッシュを彩った。
THE COLLECTORSは7、8月に東名阪を巡るワンマンツアーを開催。また「THE COLLECTORS 35th Anniversary "This is Mods"」の模様は4月24日(日)にWOWOWプラス独占で放送される。
THE COLLECTORS「THE COLLECTORS 35th Anniversary "This is Mods"」2022年3月13日 日本武道館 セットリスト
01. 裸のランチ
02. クルーソー
03. ヒマラヤ
04. ひとりぼっちのアイラブユー
05. GIFT
06. たよれる男
07. Stay Cool! Stay Hip! Stay Young!
08. 扉をたたいて
09. 全部やれ!
10. ノビシロマックス
11. マネー
12. Instrumental
13. ロボット工場
14. 愛ある世界
15. NICK! NICK! NICK!
16. お願いマーシー
17. 限界ライン
18. 虚っぽの世界
<アンコール>
19. 世界を止めて
20. 僕はコレクター
<ダブルアンコール>
21. 僕の時間機械
THE COLLECTORS 東名阪ツアー
2022年7月23日(土)東京都 チームスマイル・豊洲PIT
2022年8月27日(土)大阪府 BIGCAT
2022年8月28日(日)愛知県 名古屋CLUB QUATTRO
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プーソーライター♨定治 @soap_sadaharu
武道館だからと記念的な感じにせず新しい曲中心にバンバンやっちゃう。ベテランだけど前に進んでる感があるのよね😊
【ライブレポート】おかえり、THE COLLECTORS!モッズ魂示した2度目の武道館ワンマン(写真14枚) https://t.co/tXboP56XMJ