MAVERICK DC GROUP主催によるライブイベント「JACK IN THE BOX 2021」が、12月27日に東京・日本武道館で盛大に開催された。
3年ぶりの開催となった今回の「JACK IN THE BOX」は、主催である音楽プロダクション・DANGER CRUE(現MAVERICK DC GROUP)の40周年記念イベントとして、「原点回帰をノスタルジックに。そして次世代へのエールを!」をテーマに掲げて実施され、若手からベテランまで多数のアーティストが登場しコラボレーションを展開。転換中には出演アーティストと親交のあるNoGoDの団長(Vo)がMCを務める「JACK IN THE BOX 2021“裏の裏”」なる配信企画が行われ、視聴者たちを楽しませた。
Petit Brabancon~NOCTURNAL BLOODLUST~魅音
「JACK IN THE BOX」が初ステージという出演者が複数いる中、一番手として白羽の矢を立てられたのは、先日初音源となる配信シングル「刻 / 渇き」をリリースしたばかりの京(Vo /
尋(Vo)の喜びをにじませた「武道館!」のシャウトでライブの口火を切った
Petit Brabancon同様に、この「JACK IN THE BOX」が初ステージとなったmio(Vo /
逹瑯~DEZERT~fuzzy knot
MUCCとしてのステージに加え、ソロアーティストとしてもパフォーマンスした逹瑯(Vo)。サウンドチェックがてらTHE YELLOW MONKEY「JAM」をワンコーラスたっぷり歌った彼は、そのままライブに突入し退廃的なムードの「CRASH MAN」、穏やかな歌声で聴く者を包み込むミディアムチューン「door」といったタイプの異なるナンバーを歌唱。最後に可愛らしいイラストをベースにしたリリックビデオとともに、eijunこと菅波栄純(G / THE BACK HORN)作詞作曲による「赤い糸」を朗々と歌い出した。悲恋を描いたラブソングかと思いきや、歌詞の内容は意外な展開へ。楽しげにインパクトたっぷりの1曲を歌い終えると、逹瑯は客席に向かって「ありがとう」と低い美声でひと言放った。
幻想的な炎の演出を交え、1曲目として「神経と重力」を披露したのは
この日が2度目のライブとなるfuzzy knotの2人は、そろいの白い衣装でステージへ。まずは1990年代J-ROCKのエッセンスを感じさせる「こころさがし」で、武道館にポップな風を吹き込んでいく。田澤孝介(Vo /
44MAGNUM~MUCC~D'ERLANGER
さまざまな“新人”たちがショーケース的にライブを繰り広げた前半戦から一転し、イベントの後半戦はMAVERICK DC GROUPの礎となった
先輩44MAGNUMのあとに続いたMUCCは、「惡-JUSTICE-」「KILLEЯ」「GONER」という攻撃性全開のナンバーを怒涛のように叩き込み、新体制が絶好調であることを観客に強く印象付ける。最新のモードを存分にアピールしたところで、逹瑯が
フロントマンkyo(Vo)不在という苦境の中、今回の「JACK IN THE BOX」への出演を決断した
MDC 40th Anniversary SUPER ALL STARS
イベントのラストを飾るのは、Tetsuプロデュースのバンド・MDC 40th Anniversary SUPER ALL STARSが繰り広げるコラボセッションだ。今回、Tetsuがセッションのテーマとして掲げたのは「DANGER CRUE、MARVERICKの純血ラインナップにより、40年のヒストリーを一気に描き出す」。開催前に行われた出演者の座談会にて、逹瑯が「俺にまですごく丁寧に『こういうことをやろうと思うんですけど』というお誘いの連絡を送っていただいたから。俺に対してこれなんだから、先輩に対してはもっと丁寧なんだろうなって」と発言していたように、楽曲の選定から、組み合わせなどを丁寧に進めていくTetsuの高いプロデュース能力が発揮される内容となった。
先陣を切った44MAGNUMとD'ERLANGERというレジェンドが集う7人編成のセッションでは「Baby, Come Together」が披露され、観客を大いに沸かせる。REACTIONのNAOKI(Vo)とYUKI(B)は、NOCTURNAL BLOODLUSTのValtzとNatsuという後輩2人を迎え、「JOY RIDE」を貫禄を漂わせながらパフォーマンスして現役ぶりを見せつけた。「Tetsuさんからこのメンツでこの曲を聴きたいと言われて」。逹瑯のそんな言葉から、MUCCはDEZERTのSORA(Dr)をサポートドラムに迎え、オリジナルに近いアレンジで「ニルヴァーナ」を伸び伸びとプレイ。続くシドのShinji、明希(B)、ゆうやの3人は、インディーズ時代からの人気曲「Dear Tokyo」を力強くまっすぐに歌い上げた。
「D'ERLANGER」のロゴがスクリーンに浮かび上がり、舞台が艶やかな色に染まったのを合図に、CIPHER、SEELA、Tetsuが再びステージへ。誰もがゲストボーカルが現れると思っていたそのとき、姿を見せたのは出演者にはラインナップされていなかったkyoだった。客席から立ち上る驚きと興奮が入り混じった空気の中、4人は互いに視線を交わし、バンドの代表曲「LA VIE EN ROSE」を高らかに奏でた。kyoは以前と変わらぬ野蛮さと妖艶さを兼ね備えた歌声を武道館中に轟かせてオーディエンスを圧倒。見事なパフォーマンスで完全復活への布石を打ってみせた。
サプライズに満ちたD'ERLANGERのパフォーマンスを経て、いよいよ宴はクライマックスへ。再び登場したHYDEはyukihiroと握手したのち、感無量の表情で「kyoさん、帰ってきてくれたよ。みんなのエールのおかげだよ」「ホントにうれしいなあ……あのライオンみたいな声を聴いたら絶対復活してくれるよね」と涙ぐむ。そこから始まったのは、HYDE、逹瑯、千秋によるトリプルボーカルを筆頭に、ミヤとShinjiによるツインギター、YUKKEと明希によるツインベース、Tetsuとyukihiroによるツインドラムという前代未聞の編成が奏でるL'Arc-en-Cielの「HONEY」。世代の異なるボーカリストたちはハンドマイクで縦横無尽に駆け回り、楽器隊の生み出す爆音のサウンドに合わせて歌声を重ねて、40周年を迎えたMAVERICK DC GROUPを祝福する。ステージの誰もが笑顔を浮かべる中、圧巻のパフォーマンスをもって6時間30分にわたるアニバーサリーイベントは終幕。そして、HYDEの提案による出演者と会場を巻き込んだ一本締めをもって、3年ぶりとなる「JACK IN THE BOX」は華々しく大団円を迎えた。
なお、イベントの模様は2月23日(水・祝)にWOWOWライブとWOWOWオンデマンドで放送および配信されるので、現地に足を運んだ人も、運べなかった人も貴重なコラボレーションの数々をお見逃しなく。
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「JACK IN THE BOX 2021」2021年12月27日 日本武道館 セットリスト
Petit Brabancon
01. 刻
02. OBEY
03. 渇き
NOCTURNAL BLOODLUST
01. Punch me if you can
02. Life is Once
03. REM feat. 宮田大作/Kaito
04. Reviver
魅音
01. 誓い
02. トリカブト
逹瑯
01. CRASH MAN
02. New Chaotic Paradise
03. door
04. 赤い糸
DEZERT
01. 神経と重力
02. 「君の子宮を触る」
03. 「殺意」 feat. 暁/来夢
04. ミザリィレインボウ
fuzzy knot
01. こころさがし
02. Joker & Joker
03. Set The Fire !
04. Before Daybreak
44MAGNUM
01. I'm on Fire
02. The Wild Beast
03. I Just Can't Take Anymore
04. Street Rock'n Roller feat. 高崎晃
05. No Standing Still feat. 高崎晃
MUCC
01. 惡-JUSTICE-
02. KILLEЯ
03. GONER
04. ニルヴァーナfeat.
05. メズマライズfeat. GRANRODEO
06. 蘭鋳
D'ERLANGER
01. CRAZY4YOU feat. 逹瑯
02. SADISTIC EMOTION feat.
MDC 40th Anniversary SUPER ALL STARS
01. Baby, Come Together
[Paul(Vo /
02. JOY RIDE
[NAOKI(Vo / REACTION) / Valtz(G /
03. ニルヴァーナ
[逹瑯(Vo /
04. Dear Tokyo
[Shinji(G, Cho /
05. LA VIE EN ROSE
[kyo(Vo / D’ERLANGER) / CIPHER(G / D'ERLANGER) / SEELA(B / D'ERLANGER) / Tetsu(Dr / D'ERLANGER)]
06. HONEY
[HYDE(Vo /
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kyo復活にHYDE&逹瑯も歓喜!3年ぶり「JACK IN THE BOX」で稀代のコラボセッション続出 https://t.co/Fd1Vs1bfC9